光明見えるも攻守に課題残す敗戦/関東大学1部リーグ戦

 リーグ戦後半に向けて流れを引き寄せるためにも、ぜひとも勝利をつかみたい専大戦。しかしながら、懸命なプレーも実らず、敗北を喫した。

 この日のスタメンは佐藤(卓)主将(法4)、田村(政経4)、西川(情コミ2)、中東(文1)、皆川(営1)。

 試合開始1分、専大に先制点を許すとさらに1分26秒、樋口(専大)にバスケットカウントで0―5とされる。明大は2分11秒、ドライブで切り込んだ佐藤(卓)主将からのパスが逆サイドの田村へ。そこからポストアップしていた西川が田村からのパスを確実に決め、初得点を挙げる。その後明大が速攻から相手の守備を揺さぶり逆転に成功すると、4分42秒、フェイントで巧みに相手をかわした中東の3Pシュートで12―7と突き放す。樋口、太田(ともに専大)を中心とした専大フォワード陣の攻撃を受ける場面が多く見られたが、明大はしっかりとゾーンプレスで対応し、少ない失点で凌ぐ。その後は田村、西川を中心に加点し、最初の10分を23―17とリードして終える。
 
 勝利に向けて点差を広げたい第2クォーターだったが、明大は流れをつかめず、開始早々相手のキャプテン高橋(専大)にシュートを決められる。続いて2分、館山(専大)にドライブで崩され2点差に詰め寄られる。その後の約3分間は両チームの攻防が続くが、互いに良い形でフィニッシュまで持っていけず、得点できない。そんな均衡状態を破ったのは専大だった。明大守備陣の一瞬の隙を突き、樋口がバック&ロールからシュートを狙いファウルをもらうと、落ち着いてフリースローを決め23-22とする。しかし明大も直後に三富(営3)がシュートを決め、一歩も譲らない。さらに攻めたい明大だが、高身長の根岸、太田のブロックに阻まれる。少ないチャンスで佐藤(卓)主将や田村がシュートを打つも、リングに嫌われる。明大はリズムに乗れないままでいると7分、館山(専大)に左サイドから3Pシュートを決められ25―27と逆転されてしまう。残り1分過ぎに皆川のフリースローで1度は同点に追い付くが、残り20秒、ゴール下の混戦から樋口に決められ、27―29とリードを許したまま第2クォーターが終了。

 反撃したい第3クォーター。開始30秒、中東のシュートで再度同点に。しかし専大も黙ってはいない。巧みなパス回しから樋口、太田中心にボールを集め、確実に得点を重ねていく。対する明大は専大ディフェンスを崩し切れず、なかなか点が奪えない。「単発では良いプレーが出ているが、継続できていない」と塚本ヘッドコーチが振り返るように、5分30秒の田村のレイアップシュートを最後に得点できなかった明大は、じりじりと点差を広げられ35―45と10点ビハインドで第3クォーターを終える。
 
 運命の最終クォーター。開始直後に加藤(法3)のシュートが決まり、幸先良くスタートした明大。このまま勢いに乗ると思われたが、専大も簡単に反撃を許してくれる相手ではなかった。ここで2年生ながらチームの中心である宇都(専大)が、昨年のリーグ得点王の本領を発揮する。コートのどこからでも放たれるシュートは明大にとって脅威となり、次第に専大に流れが傾く。しかし明大も負けじと、攻め込まれながら果敢にシュートを狙いにいく。安藤(情コミ1)の3Pシュート等で盛り返すが、明大は要所でファウルやターンオーバーを犯してしまい、結局51―66と15点差を付けられ敗れた。終盤に追い上げたものの、試合全体を振り返ると終始相手にペースを握られてしまった。

 本日の敗戦で1勝6敗と厳しい戦いを強いられている本学。「4年生として試行錯誤をして頑張っているが、打開策が見つからずどうしようかと考えている」と田村が心中を吐露し、「球際が甘く、リバウンドも取られている」と佐藤(卓)主将が反省するように、消化していくべき課題が多いのは事実だ。しかしながら、全てが悪かったわけではない。「点を取れない中で相手を抑えられたことは収穫」とキャプテンが分析するように、ディフェンスは形ができつつある。あとはオフェンスをどう熟成させていくかが課題だ。「負け続けているからこそ、気持ちを出して頑張りたい」(中東)や「一度対戦した相手に修正して戦うことが、これからの試合では大事になってくる」(塚本ヘッドコーチ)とチームは前を見据えている。
 
 個々の能力は十分にあるだけに、いかにしてそれをチーム力に昇華させていくかが、今後の試合に臨む上で大切になってくる。そのためには、試合間の練習がカギを握るだろう。強い明治のバスケが戻ってくるのを焦らずに待ちたい。

~試合後のコメント~

塚本ヘッドコーチ

「第1クォーターの入り方は良かったが、それを継続するのが難しい。ターンオーバーで相手に取られて失点を重ねている。第3クォーターで離されたが、それ以前が大事」。

佐藤(卓)主将

「今日は専修相手でリバウンド勝負になると思っていた。相手がでかい中で、どれだけファウルをもらえるかがカギだったが、得られたフリースローの数が少なかった。第1クォーターも、もっと引き離せたし、中に攻めていかないといけない。練習があまりうまくできていない。明日からまた頑張ります」。

田村

「大事なところで点数が取れていないので、そのような場面で得点できるような存在になりたい」。

中東

「ケガしてて今まで出てなかった分、頑張らないといけない。(試合の)最初は良かったけど、途中から悪くなってしまった。勝負どころで逃げ、パスばかりになってしまった。良い練習ができているおかげでシュートが良かった」。