女子、入替戦に敗れ悔しい2部残留 関東大学秋季リーグ1部2部入替戦
会場内はリーグ戦とは全く違う雰囲気に包まれていた。何としても昇格、残留してみせようという選手たちの熱気が会場内を熱くしていた。そんな中で行われた女子の1部2部入替戦。2部リーグ戦全勝優勝で波に乗っていた明大は1部最下位の青学大と戦った。
最初にコートに立ったのは第1シングルスの森。第1セットは取られるも、果敢に攻めるプレーで第2セットを取り返した。第2セットで見せたスマッシュやプッシュの勢いは第3セットでも健在かと思われた。しかし、第3セットはミスが目立ち徐々に差が開き、結局9-21という大差で敗れてしまった。
第2シングルスとしてコートに立ったのは伊藤。彼女はルーキーながらもリーグ戦で全試合にシングルスで出場し、全勝優勝に貢献した。今回対戦した選手は以前にも戦ったことがある選手だったという。第1セットは難なく取ったが、「前に戦った時にストレート勝ちしたから、少し油断していたのかもしれない」(伊藤)と第2セットは少しの油断からブレーキがかかり、奪われてしまう。チームのために何としてでも取りたい第3セットは「いつもは第1セット取って、第2セット取られてそのまま負けることが多かったが、今回は気持ちのプレーができた」(伊藤)と、一時は相手にあと一点のところまで迫られるが、その後5点連取して見事な逆転勝利。勝利の瞬間、大きくガッツポーズをしてみせた。
後に続くのはダブルス2つ。リーグ戦で10試合中9試合に勝利し、明大はこれまでにもダブルスでチームカウントを稼いできた。しかし今回、頼りになるダブルス勢が崩れてしまった。
第1ダブルスは樋渡・岡田組。彼女たちはリーグ戦で全勝しているが、「相手の残留したいという気持ちに押され、2部とは違う球のスピードに最初は対応できなかった」(岡田)とこれまで1部で戦ってきた青学大のプレーに苦戦した。つなげて粘る彼女たちらしくない試合展開でストレート負け。1部との差を思い知らされた瞬間だった。
ここでチームカウント1-2。ついに追いつめられてしまう。勝って最終シングルスにつなげたい第2ダブルスには池田・木村組が出場。第1セットを取られ、第2セットを取り返した。しかし、第3セットは粘りが足りなかった。序盤は1点取っては1点取られるシーソーゲームを展開していたが、途中から相手に連続して点を奪われる。試合の流れが相手に行ってしまい、差を縮められないまま敗北してしまった。最終シングルスに出場するはずだったキャプテン、樋渡につなぐ前に1部への扉は閉ざされてしまった。
やはり1部と2部の実力は違うということなのだろうか。彼女たちは1部で勝つために日々練習してきたが、男女そろっての1部の夢の実現は来年に持ち越されることになった。今大会は悔しい結果に終わってしまったが、来週末に全日本インカレが残っている。この悔しさをバネに全日本インカレでよい結果を手にするべく、気持ちを新たに練習に励んでほしい。
☆選手のコメント☆
樋渡
「昨年からずっと1部を目標にしてきて、やっと入替戦まで来られたのに・・・。皆で絶対(1部)に上がろうという話をしていたから悔しかった。やはり壁は厚かった。2部で通用した球が全然決まらなかったし、もっと練習の成果を出せれば良かった。後輩たちには1部昇格してもらいたいです」
岡田
「高校の後輩で1年生の伊藤が第2シングルスで勝ったので自分も続きたかった。相手の残留したいという気持ちに押され、2部とは違う球のスピードに最初は対応できなかった。守りでは差があると感じたが、自分たちの持ち味である攻撃的な部分は通用した。全日本インカレでは、悔しさをバネにして最後となるペアの樋渡先輩の足を引っ張らないようにしたい。そのためには厳しい練習をしたことに満足せず、もっと意識を高めていきたい」
伊藤
「コートに立った時に少しプレッシャーを感じたが、1年だからとりあえず頑張る、というプレーにはしたくなかった。ちゃんと(チームとして)ポイントを取れる選手になりたい。今回戦った人は前にストレートで勝った人だったので、少し油断をしてしまった。だから第2セットを取られてしまったのかも。以前は第1セットを取って、第2セットを取られてその流れのまま負けてしまうことが多かったけれど、今回の第3セットは気持のプレーができた。先輩がリーグ戦最後だからと思い、男子とベンチからの声援を受けてプレーした。1部の選手はミスが少ないと思った。拾うだけではなく、自分から仕掛けないとと思った。(リーグ戦全部の試合に出場して)大学生には、簡単には勝てない。(高校の時は)粘って相手にミスさせる戦法だったけど、それではだめなんだと思った。(インカレの)団体戦では今回のような粘るプレーをして、後の先輩につなげたい。個人戦では行けるところまで行きたい」
山田コーチ
「2部優勝だったけど、ギリギリだった。青学大は1部のトップレベルとも戦っている。そこに大きな差があったと思う。意識でも技術でもまだまだ私たちにはのびしろがある。今年は、やっとスタートラインに立てたって感じです」
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