
800m粟津、4年間を振り返る
・日本インカレの結果を振り返っていかがですか。
――今年通じての感じを振り返っても分かるように、油断がありました。同じ日に準決勝があったので、体力を温存しようというのもありました。ほかの選手も夏場練習を積んできているのに、自分は優勝を目指してやってきて予選は通れるだろうという甘い考えがありました。
・今年度の結果を振り返っていかがですか。
――昨年結果が良くて、上のレベルに行ったのは良かったんですけど、落ち着いて自分の力を見つめ直すことができなかったのが、思うような結果を残せていない原因だと思います。俺はこの走りをすればいいんだと思うことがなかなかできなくて。それで自信もぶれてしまって、調子も上げきることができませんでした。
・日本インカレで後輩を見ていて感じたことは。
――今年は熊本でいつもと違う場所だったので、雰囲気にのまれてるかなっていう部分もあったんですけど、短距離陣のチャレンジ志向というか、上へ上へと目指しているというのは感じました。平松(政経3)は日程が違ったのでよく見ていないんですが、佐々木(商2)も宮寺(法1)も自分の持ち味を出せている部分がありましたし、後輩には自分の一番の持ち味を生かして走ることを意識してほしいです。
・4年間の中で国際大会にも出場されましたが、国際大会を経験してプラスになったと感じる部分はありますか。
――国際大会はレースもそうなんですけど、いろいろ交流ができたという点でも良かったです。自分はドイツ文学専攻なんですけど、2年でスイスに行ったときに勉強したことがちゃんと通じて、勉強したら使えるんだなと思いました。あとは日本だったら競技場の近くにコンビニがあったりすることも多いんですけど、海外ではスポーツドリンクとかも事前に準備しておかないといけないこともあって。事前に準備する大切さを知りました。
・交流を感じた具体的なエピソードなどはありますか。
――スイスに行ったときに競技場からホテルまで2㎞くらいあって、ほかの選手はみんなタクシーで行ったんですけど自分はジョグで行くことにしたんです。そしたら迷子になってしまって。腕時計と地図しか持ってなかったんですけど、適当なドイツ語と英語話したら何とか通じたんです。おじさんに話しかけて、地図で競技場を指差したら「お前こっちじゃねぇよ」みたいな感じで大笑いされましたけどね(笑)。2時間くらいかけてやっと競技場に着きました。
・国際大会で競技面において感じたことは。
――800mという競技は日本では下火で、やっぱり駅伝とか100mとかの極端な距離であったり、室伏広治選手(ミズノ)のような大スター選手がいる競技が注目を浴びるんですよね。でも向こうでは800mは人気種目で、最後まで競ったりするのが面白いみたいなんですけど、レースのときも雰囲気が良くて。尻込みせずにやれるだけやってやろうという気持ちになれました。東アジアのときは初めての日本代表で、持ちタイムからしたら一番だったので勝つしかないと思っていたんですけど、その中で勝てたのは大きかったですね。
・今後については。
――まず今年自己ベストを出したいです。10月末のかわさき陸上競技フェスティバルでは記録を狙いにいきます。調子を復調させて来年につながる走りがしたいです。あと自分だけじゃなくて後輩のタイムが上がるように、見ていきたいと思います。それで質の高い練習になれば、自分にとってもいいことだと思うので。希望としては明大の院に行って、来年以降も八幡山で後輩達と一緒にやりたいと思っています。伝えられることは伝えて、後輩からも力をもらえたらいいかなと思います。来年のロンドン五輪を目指します。
◆粟津良介 あわづりょうすけ 文4 愛工大名電高出 170cm・60kg
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