無念の4回戦敗退。全日本で雪辱を/関東女子学生優勝大会

2011.09.24
 9月の東京武道館に、女剣士たちの声がとどろいた。それぞれの剣士、それぞれのチームには、それぞれの思いと目標を持ち、この日を迎えた。無論、明大剣道部も例外ではなかった。「出るからには優勝」。選手たちは試合前、口をそろえた。

 1回戦をシードで通過した明大は2回戦で東学大と対戦。しかし、先鋒・福井(国際1)が相手にメンを取られてしまう。そのまま逃げ切られ0―1とされる。次鋒の小澤(商3)は相手のコテメンに合わせてメンを取り一本。反則を1度取られるも、そのまま時間になり1―1、同本数とする。中堅・小林(国際3)も出小手を仕掛けコテを取り、そのまま一本勝ちで試合の流れを明大に持ってくる。続く副将・吉村(商3)、大将・亀元(商4)はともに引き分け、2―1でこの日のチーム初勝利をあげる。
 3回戦を4―1で勝利し、早々と全日本への切符をつかんだ明大は4回戦で神大と対戦。神大はこの日、前の試合で日体大を倒すなど、勢いのある相手だ。その勢いにのまれたくない明大は先鋒の福井が相手に引き面を決め先行する。しかし、相手も負けておらず、福井の一瞬のすきを突いて抜きドウを決め、食らいつく。そのまま時間になり、この試合引き分けとなる。続く次鋒・小澤、中堅・鈴木(商4)、副将の吉村はいずれも技を出すものの決め手に欠き、3人連続で引き分け。勝負は大将戦に持ち込まれる。大将の亀元は落ち着いた試合運びで相手を誘い出し、小手抜き面を決め1本目を取り、先行する。このまま試合が終わるものと、明大の選手の誰もが思ったに違いない。しかし、相手の大将も負けておらず、亀元のすきを突きコテを決め、並ばれる。そのまま時間になり、試合終了。5人が引き分け、取得本数も2―2。勝負は代表戦に。
 明大からは再び亀元が代表者として試合場に立つ。相手も大将が代表者となり、数分前の試合の再現となった。開始早々、亀元が合い面に後れを取り、相手のメンが決まりかける。審判の旗が1本だけ上がったが、相手も決めきれなかった。しかし、お互いに技を仕掛け合う中、一瞬のすきを突き相手のメンが亀元を再びとらえる。これが決まり試合終了。やりきって負けたという印象だった。

 「悔しかった。もう一本が出なかった」(吉村)と選手たちは試合を振り返った。監督からは「なんで負けたのかわからない。勝手に負けた」と厳しい言葉も飛び出したが、明大は全日本の出場権を獲得。「(出場が)決まってよかった」(福井)と安堵(あんど)の表情も見ることができた。全日本は11月。それまでに何ができるのか。選手たちはもう1度振り出しに戻って、歩みを進めていく。