熱戦を制し1部残留!/関東大学1部リーグ戦

2011.09.16
 関東大学1部リーグ最終戦となる5戦目の相手は日大。お互い1勝ずつしか勝ち点を挙げていないため、この試合の敗者は、下位2位までが対象となる2部との入れ替え戦への出場が決まる。互いに背水の陣で臨んだ今試合は、意地と意地のぶつかり合いとなった。結果は6-3で明治の勝利。9試合中8試合がフルセットにもつれこんだ熱戦を制した。
 
 海野(農4)はリベンジに燃えていた。1戦目の慶大戦では濱中主将(営4)と組んで1勝を狙いにいったがまさかのストレート負け。伊藤(駿・政経3)と組んだ2戦目の法大戦でも敗北し、早大、亜大戦には出ることができなかった。課題は見えていた。「前線での動きが悪い」(海野)ため、得意のボレーを発揮することができない。濱中主将と公式戦で組むのは最後となるであろう今試合で、その課題を克服。海野は前線で動き回り、素晴らしいボレーを連発。濱中主将はサーブで相手を崩し、海野を援護する。二人のコンビプレーがさえわたっていた。1セット目を取った後2セット目は取られるが、3セット目はきっちり取って試合をものにした。
 
 この他ダブルスには大阿久(商3)・古橋(商2)組と泉田(理工3)・佐藤(営3)組が出場。大阿久・古橋組は1セット目を取られた後逆転に成功し、勝利。泉田・佐藤組は亜大戦の勝ちで勢いに乗っていたが相手にかわされ、フルセットのゲームを落とした。だがダブルス終了時点で2-1とリードした本学は有利な展開でシングルスを迎えることになる。

 シングルス5には國司(営4)が出場。1セット目は6-3でものにし、2セット目を迎える。しかし「決めよう」(國司)という気持ちに溢れていた分、かえって気負いしてプレーに力が入り過ぎていた。レシーブミスやチャンスボールも続けてアウトにしてしまい、相手に2ゲーム連取されてしまう。自分のペースをつかみ切れない國司だが、それでも気持ちでは全く負けておらず、粘りのラリーを何度も見せる。そして、少しずつ流れを引き寄せ、3ゲーム連取し4-4に追い付く。しかし、ここから焦りが出てしまったか、再びアウトを連続で出し、このセットを5-7で落としてしまう。ファイナルセットは、両者譲らぬラリー戦となった。國司は豪快なショットを何本も放ち、一気にポイントを重ねる。最後まで集中的を切らさず6-2でこのセットを取り、見事勝利した。

 シングルス3、4に出場した濱中主将と伊藤(駿)もそれぞれ勝ち星を拾い、この時点で明治の勝利は確定する。熊倉(政経1)、小野(営1)がそれぞれ強敵相手に敗れるが、佐藤が勝利して、ダブルスに続きシングルスでも4-2で勝ち越した。

 リーグ戦序盤は3連敗を喫した明治だが、最後の2戦をものにして昨年と同じ4位を獲得し、昨年の1勝を超えることができた。カギを握っていたのは、やはりダブルス。夏から重点を置いてやってきたものの、序盤はかみ合わずに勝ち越せず、それがシングルスにも響いた。しかし早大戦で粘る試合ができて流れをつかんだ明大は、続く亜大戦・日大戦ではダブルスでリードし、シングルスに良い形で繋げて勝利を獲得した。その流れの中心となっていたのは、濱中主将。個人戦では今年良い結果が残せていなかったが、リーグ戦では安定感のある試合をして、チームを引っ張り続けた。

 毎年着々と成績を伸ばしつつある明治。今年もしっかりと「4年生の役割を果たした」(國司)結果、去年から1歩前進した。早大の片山を破った小野、シングルスで2勝した奥田(国際1)など1年生の活躍も目覚ましく、来年はさらなる飛躍が期待される。「来年こそ王座」と、上原監督は不敵に笑った。