山口の14位が最高成績/全日本選手権

2011.09.14

<1日目>

 初日は男子サーブル部門、女子フルーレ部門の予選プールが行われた。男子サーブル部門には石崎主将・西村・守屋が、女子フルーレ部門には真下が出場し、全員が2日目に行われる決勝リーグへと進んだ。

 「全日本選手権は1年生のころからの夢だった。そのため特に気持ちが入っていたが、少し空回りしてしまった部分がある」と語った石崎主将が3勝3敗でいち早くエリミナシオン・ディレクト(決勝トーナメント)進出を決め、次に登場した

2回戦で敗れ、悔しい表情を浮かべる石崎主将

西村も4勝2敗の好成績で決勝リーグに駒を進めた。厳しい戦いを強いられていた守屋と真下も、何とか2勝を守り流れに続いた。

<2日目>

 2日目は男子サーブルと女子フルーレのエリミナシオン・ディレクト、男子エペの予選プールが行われた。
 まず初めに登場したのは1年生ながら全日本選手権の出場権をつかんだ守屋。しかし1回戦で2度の4連続得点を許すなど流れをつかむことができず初戦敗退に終わった。続いて女子フルーレに出場した真下も初戦で敗退した。

 1回戦を中盤の5連続得点などでものにした石崎主将は2回戦で優勝した徳南堅太選手(NEXUS)と対戦。「腕の振りが速くて自分のカットでは間に合わなかった」と序盤から得点差をつけられ完敗した。しかし「(徳南選手が)学生時代の頃とレベル差は開いたとは感じなかった。特にフットワークは負けてなかったと思う」と収穫も口にした。
 石崎主将と同様に2回戦に進出した西村は4強入りした田中瞬選手(警視庁)に敗れるものの、総合順位では石崎主将を上回る23位に入り、今後の活躍に期待を持てる結果を残した。

 この日最後に行われた男子エペ予選には岡田と山本が出場。岡田は3勝3敗で難なく予選を通過した。「緊張で普段通りになるまでに時間がかかった」とい

激しい攻防を繰り広げる岡田(左)

う山本は2勝4敗と苦しみながらも予選通過。3日目のエリミナシオン・ディレクトに望みをつないだ。

<3日目>

 3日目に行われたのは男子エペのエリミナシオン・ディレクトと男子フルーレ、女子エペの予選。
 男子エペでは前日の予選を突破した岡田と山本が出場した。先に登場したのは岡田。開始から1分以上を過ぎても両者得点が入らない静かな展開が続く。ここで岡田が先制点を取ると2点目も奪取。しかし、この後は相手に主導権を握られ初戦で敗れた。続く山本は中盤まで5-5と中盤までは接戦となる。しかし1分間の休憩後のセットで「焦って点を取りにいったところで逆に決められてしまった」と2度の5連続得点を許し試合を決められてしまった。

 男子フルーレ予選には大久、西村、山岡、山口の計4人が、女子エペ予選には三浦、真下、木下の計3人が出場した。全員が安定した戦いぶりでエリミナシオン・ディレクトへと駒を進めた。特に大久と木下は予選で6戦全勝。エリミナシオン・ディレクトでの上位進出に大きな期待が持てる結果を残した。

<4日目>

 大会最終日に行われたのは男子フルーレ部門、女子エペ部門、女子サーブル部門のエリミナシオン・ディレクト。明大から4人が出場した男子フルーレで山口が13位、大久が17位に、3人出場の女子エペで木下が17位と健闘を見せた。

 男子フルーレ1回戦では、いきなり山岡と山口の明大対決に。両者一歩も譲らずにスコアは14-14で1本勝負にもつれ込む。ここは夏休みの間「常に試合を意識して練習してきた」という山口が15ポイント目をつかみ取った。続く2回戦でも山口は1本勝負をものにしてベスト16に名乗り出る。一方、予選を全勝で通過した大久は早々に2回戦で姿を消すこととなった。ただ1人3回戦に進んだ山口は期待を一身に背負って臨むも無念の敗退。「相手を意識し過ぎてしまった。自分のフェンシングを出せば勝てる試合だった」と悔しさが残った。

 女子フルーレ1回戦敗退の真下は是非とも白星を挙げたいところだが、競り負けてしまう。1本勝負を制した三浦、予選2位の期待に応えた木下は1回戦突破するも、その後は精彩を欠き2回戦止まりだった。

 5部門に史上最多の11人が出場した今大会。全日本選手権の舞台に立てたことの意義は大きい。この経験が自信となり糧となり、さらなる高みを目指すきっかけになるはずだ。