まさかの2連敗でリーグ戦黒星発進/秋季関東大学リーグ戦

2011.09.15
まさかの2連敗でリーグ戦黒星発進/秋季関東大学リーグ戦
[慶大戦]
 「勝ち逃したのは痛い」(塩田主将・商4)。リーグ戦の初戦を落とした試合後の主将の表情は厳しかった。チームの現実を突き付けられた明大。長いリーグ戦、どこまで盛り返せるかがリーグ戦制覇のカギになることは間違いない。

 今年度は震災の影響で春季リーグが中止になり、この秋季リーグが最初のリーグ戦になる。「データがないので不安」という声がどの選手からも聞こえてきた。さらに、明大は大会直前にセッターを変更。今まで務めてきた主将に変わり、2年の新(営2)がスタメンに名を連ねる。頼れる主将をスタメンに欠く明大。
 リーグ初戦の相手は慶大。勝っていいスタートを切りたいところだ。今年度、慶大とは東京六大学交流戦では0―2、全早慶明定期戦3―2と五分五分と「初戦では当たりたくない相手」(塩田主将)だ。
 第1セットこそ25―21で制したものの、第2セットでは終盤に5連続ポイント許し、17―25でこのセットを落としてしまう。第3セットには盛り返したが、序盤に先行を許したためか、追い付くには至らず20―25で慶大に先行を許す。しかし、第4セットで明大が反撃に出る。松本(文4)、有田(政経1)などのスパイクが決まり、25―18でこのセットを取り、セットカウントを2―2とする。
 迎えた最終セット。序盤は明大が松本の強烈なスパイクや、澤田(商3)のクイックプレーなどで得点を重ね先行するも、明大もサーブミスやブロックのミスなど、普段の試合よりも多くミスが目立ち、慶大にポイントを献上。差はなかなか広がらない。逆に慶大にじわじわと追い付かれ、終盤には14―14にもつれ込むも、明大はそこから踏ん張ることができず14―16とされ試合終了。悔いの残る試合になった。
 「自分たちのバレーができなければ負ける」(内田コーチ・法4)「1セット目は出来過ぎた感があった。最終セットは気持ちの問題。相手の方が勝ちたいと思う気持ちが強かった。状況が悪くなったときに立て直せるかが課題」(塩田主将)と、試合を振り返った。初戦を落としたのは痛いが、リーグ戦はまだまだ長い。次戦ではぜひとも粘り強い明大バレーを見せてほしい。

[中大戦]
 冬に行われる全日本インカレを占う重要な戦いが繰り広げられる今大会。随所にいいプレーが見られるものの、チーム全体として良いゲームメイクができなかった。ミスから続く悪い流れを止められない。接戦の末、最終セットを譲ってしまった前日の慶大戦。フルセットの疲労が抜け切らぬまま迎えた本日は、中大からストレート負けの苦杯をなめさせられた。
 
 第1セット目。先制点を決め勢いに乗るかと思わせたが、序盤からサーブミスなどが目立ち始める。点差が開けるものの鎌田(法2)のサービスエースや松本(文4)の連続ポイントで会場を沸かせ差を詰めていく。しかし昨年全日本インカレで準優勝しているだけに、中大は一筋縄ではいかない相手。17-18の1点差から相手の力強いスパイクが引き金となり一挙に6点を挙げられる大量失点。強いスパイクに手が出なかった。「自分たちにやれることができていなかった」(鎌田)。守り切ることができずあっという間に点差がひらき、ベンチも沈んでしまう。最終的に19―25でこのセットを落としてしまった。
 
 続く第2セット目は松本のサーブミスで先制点を許すと、芋づる式にミスが連発。序盤の4点を全てサーブミスで中大に献上する形となった。何とか奪還したい明大は鎌田や大塚(政経2)、ルーキー有田(政経1)が随所で力強いスパイクを決めるなど粘りを見せるが、相手のクイック攻撃に対応し切れない守備陣。うまくスワークをつなげることができず、今セットは14-25の大敗を被った。

 後がない第3セット目。明大はチームの流れを変えようと、リベロ、セッターなど大幅なメンバーチェンジで挑む。塩田主将(商4)の投入によりチームに活気がよみがり、さらに今リーグが4年間で初出場となる北谷内(法4)も積極的な攻撃でチームに好機をもたらした。鋭いスパイクが持ち味の大塚が3枚ブロックをものともしない気迫のこもったスパイクを打ち先制点を決めるものの、サーブミスで勢いに乗ることができなかった。それでも1部上位校・明大の意地を見せる。クイックで相手を揺さぶり中大のミスも誘いつばぜり合いを繰り広げ、2点リードでタイムアウトへ。流れに乗って今セット奪取かと思わせたが中大が反撃ののろし。明大のミスから立ち直るスキも与えず猛攻、ブロックも決まらず一気に同点まで持ち込まれてしまう。その後も相手のミスに救われながら一進一退の攻撃を繰り広げるが、踏ん張り切れなかった。最後は中大のエーススパイカーの力強いスパイクで試合終了。今大会初勝利を挙げることはできなかった。

 今日は終始、チームに活気が見られなかった。「完全に気持ちで負けていた。拾ったサーブも生かせなかった」(有田)と浮かばれない表情。今大会まだ1勝を挙げることができていない。東日本インカレから沈みがちな強豪・明大の意地を見せるためにも、悪い流れはここで止めておきたい。