攻守に躍動するも、拓大に惜敗/関東大学1部リーグ戦
スタメンは、佐藤(卓)主将(法4)、宮川(営4)、田村(政経4)、加藤(法3)、皆川(営1)。
続く第2クォーター。開始早々佐藤(卓)主将が3Pシュートを決めその後も加点する。続く田村が3Pシュートで25-14と明大がリードを広げたところで、たまらず拓大がタイムアウトを取る。その後も気持ちを切らすことなく試合を支配し、このクォーターでは一度もリードを許すことなく、38-33と点差をつけたまま前半を折り返す。
第3クォーターは、開始わずか13秒での長谷川(拓大)のシュートで始まった。1分が経過したところで藤井(拓大)の3Pシュートで38-40と逆転される。しかし、明大も岸本(政経4)の連続シュートなどで45-40と巻き返す。このクォーターから明大のアウトサイドシュートが当たりだす。しかし拓大も引き下がらない。サイドチェンジを多用し、明大に揺さぶりをかけてくる。また、GFの長南(拓大)が外から中に絞って、効果的なスクリーンを見せ、そこに生まれたスペースにSG長谷川が切り込み、明大の守備陣形を崩していく。両チームともにシュートの本数も増え、試合が大きく動き始め、62-58で第3クォーターを終える。
4点のリードを持って迎えた最終クォーター。序盤、拓大に外角シュートの猛攻を受け、4連続得点を奪われ62-68と逆転を許す。その後得点源である佐藤(卓)主将と田村を中心に反撃を狙うが、拓大に逃げ切られ、76-82で敗北。リーグ初戦を白星で飾ることはできなかった。
敗因ははっきりしている。後半にかけた試合運びの問題だ。特に第4クォーターだけ見ると、14-24と改善が必要だ。「第3クォーターまではよく粘ったが、結果を左右する第4クォーターに課題がある。試合を決めるエースがまだおらず、偶発的なシュートばかりだと、バスケというスポーツで勝つのは難しい」と塚本ヘッドコーチが頭を抱え「勝ちにいったが、勝ち切れなかったのは悔しい」と佐藤(卓)主将が反省を口にするように、接戦になったときの決定力の欠如があらわになった。
また、特定の相手選手の活躍を許してしまったことも課題である。「アップから声を出すことを心掛けていたが、シューターに打たせないようにコミュニケーションをとるなどの基礎的なことが甘かった。特に注意していた長南にはシュートを決められ、勢いづけてしまった」(田村)「拓大は後半追い上げてくるのが分かっているのに術中にはまった。走り負けないようにしていたがケアできなかった。長南にやられた」(加藤)と選手が口をそろえるように、途中出場ながら長南には18得点を決められた。そしてスタメンに名を連ねたSG長谷川には5本の3Pシュートを含む28得点を挙げられ、ポジション通りの活躍を許した。この2人だけでチーム全体の半分以上の46得点をたたき出していることからも、ポイントゲッターを封じることの重要性が分かる。
今季からリーグ戦の試合日程が変わり、1戦ごとに対戦校が異なる。それ故、切り替えの難しさもあるが「今日の6点差は、次回のカピオ(拓大戦2戦目の試合会場である『つくばカピオ』のこと)で取り返せないものではない」と塚本ヘッドコーチは前を見据えている。
秋の戦いはまだ始まったばかり。「韓国や愛知などで戦い、大学にはない当たりやプレッシャーの強さを体感した」(田村)など、夏に充実した実戦経験を積んだ。連戦が続くリーグ戦において、その経験はきっと糧になる。毎試合、見つかった課題を克服し、これまでの練習の成果を発揮していけば、おのずと結果は付いてくるはずだ。一回り成長した明大の巻き返しに期待大だ。
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