帝京大に1トライしか奪えず悔しい敗北/練習試合
キックオフ早々、ボールをなかなか手にすることができず早くも帝京大にペースを握られてしまう。開始わずか5分、帝京大ラインアウトによりゴールライン手前での戦いとなり、防戦一方の状態に。ラインめがけて飛び込んでくる相手を必死に止めるものの、重みのある速い攻撃でじわりじわりと距離を詰められていく。13分、左サイドに展開されたボールに付いていくことができず、とうとう先制トライを奪われてしまう。その後も帝京大の攻撃の手は緩まない。27分、ダイレクトタッチにより自陣の帝京大ラインアウトを与えてしまい、そこから展開した相手のステップを止めることができずさらなる追加点を許すことに。2トライの差をつけられてしまった明治は、何とか巻き返しを図ろうと攻撃の機会をうかがっていく。30分、ペナルティキックでチャンスをつかみ、モールで敵陣のライン間際まで攻め入ることに成功。さらに帝京大からペナルティーを奪い、ラインアウトからFWで奪ったボールを竹内が持ち込み待望のトライを挙げることに成功する。しかし、明治の得点シーンを見ることができたのはこの1トライだけ。その後はノックオンなどのペナルティを連発してしまいマイボールをキープすることができず、決め手を打つことができないまま7-14で前半を折り返した。
迎えた後半もペナルティが多発し、苦しい戦いが続いていく。開始4分でペナルティキックから展開されたラインアウトモールで押し込まれ、その勢いのまま帝京大がトライ。明治も攻撃を仕掛けようとするが「FWで縦の動きをしていこうと思っていたがBKに展開する際にミスを連発してしまった」(仁平・政経4)と帝京大の固いディフェンスに阻まれ思うようにゲインを続けることができない。対照的にタックルをものともせず、選手を引きずりながらゴールラインまで突き進む帝京大にディフェンスで苦闘。15分にも追加点を挙げられてしまい、どんどん突き放されていく。その後も思うようにボールを展開することができず、決定打まで至らない。スクラムで息が合わずペナルティにより攻撃の起点を失い、逆に相手にチャンスを与えたことも痛手となり、結局後半はノートライに。7-26とトライ数を三つも差をつけられた敗北となり、「もっと戦いたかった…」(仁平)と悔しさの残る結果となった。
「不完全燃焼な内容だった」(溝口主将・政経4)。ペナルティの多さが目立ち、思うように攻撃の手を打つことができなかった今試合。ゴール前でのディフェンスの連携や、アタックの精度など詰めるべき部分も見つかった。あとは目前に迫る対抗戦開幕に向け、それらの課題とどれだけ向き合えるかが重要となる。
次に行われる試合は関西の強豪校である天理大との戦いだ。合宿での成長を存分に発揮し、対抗戦に向け弾みをつけることができるか。菅平で鍛え上げた成果が問われる大事な一戦となる。
CTB溝口主将
「スクラムなどのセットプレーが相手と合わなかった。こちらのやりたいことができない不完全燃焼な内容だった。ディフェンスのセットスピードなど要所でいいプレーはあった。ゴール前でのディフェンスが課題だと思う。勝ちにいったこの試合の後にいかに気持ちを切り替えるかが問題」。
PR榎(政経3)
「今日はこちらがミスを連発してしまい、それを試合中に修正することができなかった。特に、ゴール前、BKのラインなど一次フェーズのプレー。もう対抗戦の開幕も近く、この要素を修正していかないといけない」。
HO鈴木(政経3)
「(敗因は)相手が春よりも強くなっていたこともあるが、一番はやはりペナルティの多さにより相手にペースを奪われてしまったこと。スクラムに関しては負けているという意識はなかったがこれもペナルティで押せなかった。今のところ合宿は例年よりいい試合ができている。対抗戦までの残りの試合でチームとしてのまとまりを強くし、成熟さを増して、明治らしいチームにしたいと思う」。
LO日高(文4)
「今日はペナルティが多く、相手にチャンスを与えてしまっていた。また、自分たちはそれでチャンスを逃してしまっていた。モールを組んだときはトライにつなげられたりと良かったが、スクラムで負けてしまっていた。次の天理大は関西でトップのそれこそ大学日本一を狙いにくるチームなので、今日のように小さなミスから負けるようなことのないようにしたい」。
FL竹内
「今日は完封された感じだった。アタックもできなかったし、ボールを持つこともあまりなかった。FW勝負でいこうと思っていたけどペナルティが多くてスクラムも良くなかったしボールを出すことができなかった。アタックも差し込まれてしまい、自分たちのやりたいことができなかった。対抗戦までに今の課題を見直して出直したい」。
NO.8堀江(商3)
「今日は自分たちのミスが多く、相手の帝京は春より完成度が高く点差が開いてしまった。特にDFの連携やセットプレーの精度を高めないといけないと感じた。しかしこの合宿でチームにまとまりを感じてきたので対抗戦初戦に向けて個人としてもチームとしても仕上げていきたい」。
SH田川(政経2)
「今日のゲームは楽しくなかった。アタックに関しては、なかなかボールが出てこなかった。ディフェンスはペナルティが多く、冷静に指示すれば良かった。次の天理大戦ではペナルティを減らし、練習でやっていることを出せればいい。この合宿では落ち着いてプレーすることができて、ゲーム感がついた」。
FB仁平
「FWで縦の動きをしていこうと思っていたがBKに展開する際にミスを連発してしまった。アタックが全然できなかったからもっとボールを展開させることができたら良かった。練習で自分たちでやってきたことが全然できなかったと思う。公式戦でもこういうプレーになってしまうことも考えられるから、もっとこだわりを持って自分たちのプレーをしていくことが大事。重さのあるでかい相手でも差し込まれないタックルが必要だと思う。対抗戦ではとにかく自分ができることはどこでもできるように頑張りたい」。
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