真夏の熱闘――小野、大阿久・古橋組、ベスト8進出/関東学生選手権

2011.08.13
 8月28日から始まる全日本学生テニス選手権の前哨戦でもある本大会。本学からは男女合わせてシングルス11名、ダブルス3組が出場した。しかし、昨年ベスト8という好成績を残した濱中主将・海野組をはじめ多くの選手が1回戦で敗退。濱中主将はシングルスでも1回戦で敗れた。実績を持つ上級生が次々と敗れる中、1年生の小野が、シングルスでは唯一ベスト8まで勝ち残った。

 高校時代にはインターハイで優勝経験のある大物ルーキーの小野。3回戦まで危なげのないストレート勝ちで、準々決勝へと駒を進めた。そして迎えた準々決勝の相手は、2~3月に行われた関東学生新進選手権で優勝を果たしている廣田(早大)。
 強い日差しが照りつける中、白熱した試合が行われた。1セット目を落とし迎えた2セット目は、廣田がゲームを取っては小野が取り返すという展開。疲労が目立ち始める中、小野は何度追い込まれても粘りを見せ、またもタイブレークにもつれ込む。ポイント6-6から、相手が反応できないサーブ、ライン際へのきわどいストロークを連続で決めた小野は、このセットをものにする。しかし3セット目、小野の疲労はピークに達する。「足がつった」と語るように、動きが悪くなり、相手のプレーに翻弄(ほんろう)された。最後のセットは1-6で取られ、4時間以上に及ぶ戦いは、幕を閉じた。試合後小野は「連戦で(疲れていて)体が思うように動かなかった。自分のプレーができなかった」と悔しそうに語った。しかし、1年生の活躍と、闘志むき出しの姿勢は、上級生にも確かな刺激を与えたはずだ。9月のリーグ戦へ向けて、大物ルーキーが起爆剤となるかもしれない。

 ダブルスで唯一ベスト8に勝ち残った大阿久・古橋組は、準々決勝で法大の竹下・戸田組と対戦し、1セット目4-6、2セット目2-6のストレート負けを喫した。「何度も対戦し、負けている相手なので勝ちたかった」と声をそろえて悔しそうに語ったが「前衛の動きが前よりも良くなった」と、収穫もあった。

 女子で唯一出場した橋詰は「クレーコートというなじみのないコートに戸惑った」こともあり、目標の1回戦突破を達成できずに敗退した。男女合わせて主力選手の不調が目立った今大会だったが「1年生が良かった。向上心がある」と濱中主将が語ったように、小野や片山など1年生の活躍が見られた。また、9月のリーグ戦に向けて、それぞれ課題の見つかる大会でもあった。