(5)LB・DB編
オフェンスに比べてディフェンスは華がないといった印象を持ってしまいがちだが、アメフトの場合は違う。相手のボールを奪った瞬間に攻撃権が入れ替るインターセプトや、守備側に得点が入るセーフティ(攻撃側のボールキャリアを攻撃側のエンドゾーン内で倒す)というルールがあるため、『攻撃的なディフェンス』もアメフトの魅力の一つだ。
LB(ラインバッカー)
役割
DL(ディフェンシブライン)の後ろに位置して通常3~4人で構成されるポジションの総称。相手オフェンスの中央突破・左右展開はもちろん、ランプレー・パスプレー両方に対処しなければならない。また相手のフォーメーションを見て次のプレーを予測しディフェンスのプレーを変更することもあるので、ディフェンスの司令塔的なポジションとも言える。さらにディフェンスのちょうど真ん中に位置するポジションであるためディフェンスチームのけん引役であり、LBのプレー次第でディフェンスチームの雰囲気が変わるといっても過言ではない。
主に中央を守るポジションがILB(インサイドラインバッカー)、左右をカバーするポジションがOLB(アウトサイドラインバッカー)と呼ばれている。
魅力・見どころ
第一の魅力は「ハードタックル・ハードヒット」(長田・商4)と言うように、味方DLを突破してきたボールキャリアを強いタックルで確実に仕留めるところにある。また、「ラン・パス両方に対処するので難しいポジションではあるが、相手のファンブルでのインターセプトも狙えるので、タックル・インターセプト両方で目立てる」と長田。ギャンブル的なプレーではあるがLBが相手QBに突撃する‘ブリッツ’というプレーも見どころの一つである。
LBはディフェンスのけん引役・司令塔的な存在で役割も多いため、「プレー、一つ一つがビッグプレーにつながる」(柳・営1)。虎視眈々(こしたんたん)とビッグプレーを狙い、オフェンスチームからフィールドの主役を奪おうとする彼らに注目だ。
DB(ディフェンシブバック)
役割
その名の通りディフェンスの後列に位置するポジションの総称で、一般的に4人で構成される。相手オフェンスのパスプレーを阻止することが主な役割であるが、それ以外にもランプレーを止める役割を担っている。役割が多彩であるだけに高い運動能力を要し、何よりもスピードが求められるポジションである。
DBは役割別に、SF(セーフティー)とCB(コーナーバック)の二つのポジションに分かれるが、各々の詳細は下記のようになる。
SF:ディフェンスの最後列に位置するポジション。DL(ディフェンスライン)やLB(ラインバッカー)などが阻止できずに突破されてしまったボールキャリアをタックルで止め、ディープゾーンへのパスをカバーする。ここを抜かれるということは即タッチダウンを許すことになるため重要なポジションである。
CB:ディフェンスの両サイドに位置するポジション。オフェンスのレシーバー(WR)と向き合うことからも分かるように、レシーバーを封じ込めてパスプレーを阻止する役目をもつ。また、外側へ展開するランプレーを仕掛けられたときにタックルで止めることもある。
魅力・見どころ
DBの魅力といえば、やはりインターセプトである。相手QB(クオーターバック)のパスプレーに反応したDBが素早く反応しボールを奪う。「インターセプト一つで試合の流れを変えられる」(岩下・営4)と口にするように、ワンプレーで形勢逆転も図れるビックプレーである。また、インターセプトを奪った時点で一気に攻守を交代させることができる。それだけではない。「相手からするとディフェンスに点を取られるというのは屈辱的で、一番嫌な取られ方」(岩下)とメンタル的にも揺さぶりをかけることができる。ディフェンスの最後の砦として、ミスをすればタッチダウンを決められてしまうこのポジション。責任が重く、精神的なタフさが必要とされるが、その分ビックプレーが飛び出した時の注目度は計り知れない。熱い気持ちの中にも試合状況を把握する冷静さを併せ持つDBの選手たちにぜひとも注目してほしい。
今季のグリフィンズ
今季同ブロックには長年東日本に君臨してきた名門・日大フェニックスと、昨シーズン1000ヤードラッシャーとなった末吉(智)を擁し甲子園ボウルに出場した早大ビッグベアーズがいる。特にビッグベアーズには昨シーズン、ブロック優勝が懸かる場面で手痛く敗戦しているので何とかリベンジを果たしたいところだ。「昨年は‘末吉智一’というビッグネームに名前負けしていた感じ。今年は違うところを見せたい」(枝崎・政経4)と選手たちもビッグベアーズへは並々ならぬ思いを持っている。また伝統的にパスを主体とするオフェンスをするフェニックスに対しては、「OLのサイズは大きいが、越えていきたい。パスを投げようとするQBに少しでもプレッシャーかけられれば」(長田)。
他のポジションに比べ4年生の卒業に伴う戦力ダウンが少なかったため、春季オープン戦でもディフェンスから流れをつくる場面が多く見られた。しかし、「まだまだディフェンスチームの出来は3割程度」(岩下)、「役割ミスが多い」(枝崎)と夏に向けて課題は多いようだ。
☆注目選手☆
・岩下泰久(DB)
関西学大ファイターズ戦では3インターセプトを記録するなど波に乗っている4年目。「チームの日本一以外は考えない」との意気込みを見せる。
・枝崎壯士(DB)
昨シーズンは岩下と同数の2インターセプトを記録。今シーズンは川上(商4)と共に副将を務める。「早大からインターセプトを取って相手を崩す」。今シーズンは最多インターセプトを記録できるか。
・長田尚大(LB)
2年次に4ロスタックルを記録しレギュラーに定着。「去年やられた早大にリベンジする」とビッグベアーズへ闘志を燃やす。
・柳龍太郎(LB)
名門・日大三高出身の大型新人。今春のオープン戦でも存在感を見せつけた。「とにかくビッグプレーがしたい」とヒーローを狙う。
◆岩下 泰久 いわしたやすひさ 営4 日大三高出 173cm・73kg
◆枝崎 壯士 えださきそうし 政経4 横浜高出 172cm・65kg
◆長田 尚大 おさだたかひろ 商4 日大三高出 178cm・78kg
◆柳 龍太郎 やなぎりゅうたろう 営1 日大三高出 174cm・91kg
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