期待が懸かるも、強豪を打破できず/全日本学生選手権

2011.07.14
 記録的な猛暑の続く中、母校の名誉を担った全国の強豪ひしめく全日本学生選手権も熱気を見せた。個人の技量が要求される個人戦。今大会への予選を兼ねて行われた5月の関東学生選手権では清水がベスト8で出場を決め、明大からは組手の部男子5名、女子1名、形の部女子1名の計7名と、例年よりも多い出場となった。

 男子個人組手では、65kg級全日本強化選手にも選ばれており期待が懸かる明大のエース・清水が2、3回戦を突破。強豪・拓大の選手との試合に駒を進めたが4回戦は防戦主体の厳しい戦況となった。試合開始直後に上段蹴りを決められ相手に3ポイントを先制されてしまうが苦戦を強いられながらも有効、技有りを決め点差を詰める。しかし相手の勢いも止まらず残り18秒で有効の一手を決められ、3ポイント差で敗北を喫した。結果としてはベスト32。昨年度ベスト8だっただけに、悔しい結果となった。「気持ちに気合は入っていたが、体が追い付いていなかった。そのせいか蹴りを食らうことが多かった」(清水)。勝利を奪われた6ポイント目も、蹴りを決められてしまった。男子個人組手は久保田(隼)、堀田、松本、女子は浅井のいずれの明大陣も3回戦敗退。試合全体を振り返って主将・中村は「練習していても試合に生きてこない。自分中心でなく、相手に試合を合わせてしまっている。どうしたら勝てるのか、勝つことを前提にいろんな技に挑戦して高めていきたい」と今後の課題を語った。

 女子個人形では去年も出場し、ベスト8の好成績を収めた久保田(暖)が予選敗退、全国の舞台を去った。しかし試合後の久保田(暖)は「形に関して後悔はない。緊張もそんなにしなかったし、出せるものは全て出した。去年は出られるだけでうれしかったが、今年は勝ちにいき、自分を追い込んで練習してきた。気持ち的にも成長している」と、晴れ晴れしい表情を見せた。明大の形のエースとして、今後の活躍を期待したい。

☆東西対抗戦☆
 東西それぞれ選抜された15名が1人ずつ順に争い、勝者の数によって勝敗を決めるこの試合。応援なども活気づき、会場が一段と盛り上がるこの試合に明大からは清水、松本の2人が選ばれた。一本決めるか、技有りを決めて先に2ポイントを得れば勝ちとなる。注目の集まる中、2人そろって東軍の勝利に貢献した。最終的に結果は西軍の勝利に終わったが、個人戦の緊迫した雰囲気とはまた違った試合の中で、2人には笑顔がみられた。東西戦初出場の松本は、「いつもは敵の人と同じチームとして戦えたのは楽しかった。負けられないなって気持ちで戦ったら勝てたのでうれしかった」と、はずんだ気持ちを見せた。

 大学生の日本王者を決めた今大会。明大からは2、3年生の出場が多かった。レベルの高い選手との試合の中で、それぞれの課題を見定めることができたようだ。選手たちのさらなる成長につながったに違いない。