PK戦までもつれ込むも…決勝進出ならず/総理大臣杯

2011.07.11
 桃山学大に粘り勝ちした前戦から中1日。雨が降り、相手は地元の大阪体大と完全アウェーで戦った今戦、勝って決勝に進みたいところだったが、1-1のまま90分が終了。延長戦でも決着がつかず、PK戦までもつれこんだ末、3-4で惜敗。準決勝敗退が決まった。

 開始早々から明大ペースで試合が進みボールを支配。しかし、細かくパスをつないでゴール前まではいくも、最後のパスがつながらない。なかなかいい流れに乗れないでいた前半19分、ピッチ中央で相手にボールを奪われ、そのままドリブルからのミドルシュート。相手の豪快なシュートにGK高木(文4)は反応するも、ボールに触ることはできずゴール。先制点を許してしまった。追い付きたい明大はFW阪野(商3)を中心に果敢に攻めるもシュートまで持っていくことができない。41分にMFの矢田(法2)がミドルシュートを、44分には岩渕(文3)がゴールを狙うもキーパーに阻まれてしまう。1点を返せないまま前半を折り返す。

 後半、1点を追う明大は積極的にボールを前へ運び大体大ゴールを狙う。しかし大体大の素早いチェックや、雨の影響によるスリッピーなグラウンドに苦しめられる。明大はゴール前で仕事をさせてもらえない時間が続き、せっかくの直接FKやCKのチャンスも生かすことができない。しかし、そろそろ焦りが見え始めたかと思われた後半27分、右サイドMF矢田のクロスに飛び込んだMF岩渕がヘッドで決めてゲームを振り出しに戻す。この1点でやや落ち着きを取り戻した明大は、次第に相手陣内でのプレー時間を増やしていく。それでも追加点を奪うことはできず、延長戦に突入する。
 

 延長前半、1-1の均衡を破りたい明大は攻勢に出る。しかし延長開始直後にMF岩淵が放ったシュートはわずか右にそれる。終了直前、MF豊嶋(政経4)からのパスを受けたMF三橋(商2)がゴールを狙うもこれまたわずかにそれ、得点を重ねられないまま折り返す。1点が遠い延長後半、試合の流れが大体大に傾き始める。しかし何本クロスが入っても守備陣が必死のディフェンスで明大ゴールを割らせないままPK戦に突入する。

 運命のPK戦。明大は5人中3人が成功。GK高木も「技術は向こうのほうが上」と評価する大体大は4人が成功という結果に終わる。これにより明大の決勝進出の道は途絶えた。

 先制点を入れられる展開になるも後半に追いつき、PKまで粘った明大。準決勝敗退により今回の総理大臣杯は3位という結果に終わった。しかし、負けたらそこで終わりというリーグ戦とはまた違った雰囲気の中で選手たちが得たものは多いだろう。8月の上旬に行われる天皇杯予選までに修正点を一つずつつぶしていってほしい。

~試合後のコメント~
神川監督
「もったいなかった。丸山(法4)が抜けたことは勝敗にあまり関係ない。選手のメンタルが弱すぎる。もっとメンタルを強くしないと。それでも1点追い付いたことは選手に粘り強さが出てきたのだと思う。課題だった守備がだいぶ良くなったことは、今回の大会の収穫の一つ」。

高木
「前半の試合の立ち上がりが悪かったから(相手に)点が入るのは分かっていた。先制されて追いかける展開になってしまって反省している。(チームの状況は)ここまで勝ってきたので悪くはない。この大会で得たものを持ち帰ってチームの糧にしたい。(PK戦までもつれ込んだが)相手の蹴る、止めるという技術の方が上だった。(負けたのは)うちが下手だっただけ。(天皇杯予選へ向けて)まず守備からなので、そこを徹底していきたい」。