2冠獲得に向け、見つかる課題/まけるな日本 チャリティーゲーム

 19日の慶大戦後のインタビューでも「(法大は)同じ1部リーグなので負けたくない」(小原・政経3)と語っていたように、両大学の選手の意地と意地とがぶつかり合った非常に熱い試合になった。結果は8-4と乱打戦になったものの、シュート数では法大を20本も上回り、相手を圧倒した。

 第1ピリオドは序盤から法大に攻め込まれたがGK伊藤(商2)が安定したセービングを見せ、何とか失点は免れた。その後相手DFからの激しいマークを受けた高橋(佑・政経1)が頭から流血するアクシデントがあったが、このプレーをきっかけに5on3の数的有利に立った本学は03:24に敵陣内で華麗なパス回しを見せ、相手DF陣を崩し、DF最上が強烈なシュートをたたき込み先制点を挙げた。追加点が欲しい本学は、この数的有利を利用して一気に畳み掛けたが得点には至らず、1-0でこのピリオドを終える。

 突き放すべく臨んだ第2ピリオドは、一転して一進一退の膠着(こうちゃく)した試合運びから始まった。攻め入る法大に対して本学は粘りの守備からカウンターを仕掛け、FW小原らが得点チャンスを生み出すも、なかなか決め切れない。しかし、13:31にゴール前に抜け出した赤坂が相手GKの肩越しに狙い済ましたシュートを放ち、待望の追加点をもたらす。その後も間髪を入れずに、上野が弾かれたパックを豪快にダイレクトで決めるなど4点差をつけた。

第3ピリオドは、開始早々金がドリブルで単身切り込んでゴールを決め、本学が主導権を握ったと思われたが、ここから法大の怒涛の反撃を食らう。インターセプトから右サイドを崩され1点を返されると、DF陣の交錯やGK佐藤(永・文1)のミスキャッチなどで続けて3失点を喫する。しかし最後は、2点を追加して向かえた残り01:29、ゴール前の荒れた攻防からこぼれたパックをDF本野がゴールへ突き刺して試合を決めた。

 4点差をつけて勝ったものの藤井監督は「スキルはかなりある。土台として、まずは3ピリオド通して集中できる体力と精神力をつけたい」と語り、決して結果に甘んじてはいなかった。選手も「第1・2ピリオドまではいいプレーができていたが、第3ピリオドは気が抜けてしまって失点につながった」(角橋部門主将)、「第3ピリオドは体力もなくなり、ファウルも増える悪循環に陥った。秋はチームが一丸となれるかどうか」(金)と言うように、秋のリーグ戦・インカレの2冠獲得に向けて確かな課題も見つかったようだ。