豊嶋の1G1Aの活躍も空しく・・・リーグ戦中断前最終戦を白星で飾れず

2011.06.28
 リーグ戦第9節の対筑波大戦は本学の集中応援日。試合前、いつもより多く観客が入ったスタンドを目にして選手たちの士気は上がっていた。しかし快勝した第6節の専大戦を最後に白星から遠ざかっている明大は、またしても先制点を奪われチームのムードも良くならない。今節も、何とか追い付くものの勝ち越す勢いは感じられず6位で中断期間を迎えた。

 筑波大のキックオフで始まったこの試合、序盤は積極的な立ち上がりを見せる。早々にMF梅内(政経2)が、続く12分にはMF三田(政経3)が左サイドを駆け上がってシュートを放つもその後はなかなか枠をとらえきることができない。そんな中迎えた28分、ペナルティーエリア外から放たれた鋭いシュートをゴール左隅に決められ、筑波大に先制点を許してしまう。その後も悪い流れは続き、セカンドボールを相手に取られてしまう場面が目立つようになる。前半終了間際、MF矢田(法2)のFKに頭で合わせたシュートは惜しくもバー直撃。結局筑波大の堅い守りを崩すことはできずそのまま前半が終了する。

 1点を追う本学は後半、現在得点ランキング1位タイのFW阪野(商3)を中心として積極的に前へ運ぼうとするも前半の流れを断ち切ることはできない。自陣でのプレー時間が長くなり、押し込まれる展開が続く中、9分には三田がペナルティーエリア内で相手選手を倒してしまう。「いらないファールだった」(神川監督)というPKはGK高木(文4)の動きとは逆サイドを突かれ、この時点で0-2とさらに点差が開いてしまう。しかしこのままでは終われない本学、16分にはMF豊嶋(政経4)からの浮き球パスに、代わって入ったFW三橋(商2)が合わせてシュート。これが見事左隅に決まりその差を1点とする。この1点で息を吹き返しつつあった本学は、両サイドバックの積極的なオーバーラップが実を結ぶときがくる。22分、DF奥田(大・商4)のパスを受けた阪野がシュート。これは惜しくも相手選手に阻まれるが、こぼれ球を豊嶋がきっちりきめて同点に追い付く。この流れのまま逆転勝利といきたいところであったが試合は筑波大のペースで進み、明大はボールをつなげることができない。それでも筑波大に打たれた再三のシュートはポストの外。同点のまま試合終了を迎えた本学であったが、どうにか負けだけは逃れた試合内容であることは否めない。

 開幕当初、なかなか勝てずに最下位に低迷していた本学を思えば6位浮上は悪くない結果であるかもしれない。だが昨年のリーグ戦覇者をもってしてそんなことは到底許されることではないであろう。今節まで3戦連続で先制点を入れられている明大であるが、先制点を奪うことができた試合の勝率は100パーセント。それだけに、今チームに求められるのは早い段階で訪れたチャンスを確実に物にする決定力か。9月に再開されるリーグ戦後半では昨年の快進撃の再現を期待したい。

☆試合後のコメント☆
神川監督

「負けなくてよかった試合で、とても褒められるものではない。下手でもいいから学習能力がないと厳しい。(PKを与えたファールは)不要なものだった。あのPKがなければ勝てたのだから。(守備について)1点目はしょうがない。2回くらい裏をとられていたけど、攻撃していたときだから仕方ない。今抜けてる人が戻ってくればまた違うと思う。まだ未消化の2試合(対流経大戦、対早大戦)があるから、うちのような下位に沈んでいるチームはありがたいと思ってやらないと。修正できるところは修正して臨みたい。(総理大臣杯に向けて)リーグ戦とは違うので、いい戦いができればいいですけど。気持ちを切り替えてやっていきたい」。