全日本の雪辱果たす!高山自己ベストで初優勝/日本学生氷上競技選手権

 日本学生氷上選手権が1月6~9日北海道・釧路市春採アイスアリーナなどで行われ、高山が合計159.99点で初優勝を飾った。また、石川が3位、望月部門主将が6位に入るなど女子全員が入賞する健闘を見せ、女子団体連覇を果たした。

 SPをほぼノーミスの完璧な演技で終えた高山は、FSでも好調さを見せ付けた。最初のトリプルルッツ、ダブルトゥーループのコンビネーションジャンプは加点をもらえる出来で、そこから一気に波に乗った。流れるような演技で、難易度の高い3回転ジャンプを次々に着氷。計8つのジャンプを成功させた。スタミナ切れからラストは少し失速したものの、結果104.04点と100点を越える得点を叩き出し、最終的に2位と15点もの差をつける圧巻の演技で1位に立った。
「ここ何年間で1番いい演技だった」と、演技後満面の笑みを浮かべた。全日本ではショート落ちした高山。今までFSを滑れなかった経験はなく、初めて味わった屈辱だった。その悔しさをバネにし、見事挽回(ばんかい)を果たした。「来シーズンはこの演技を全日本で出せるようにしたい」。来シーズンは最高の舞台に照準を合わし、さらなる飛躍を誓う。

団体優勝に貢献した望月部門主将

 昨年度覇者の石川は、ジャンプのミスが響きSPは5位と出遅れた。FSでは3回転ジャンプを2回決めるなど落ち着いた滑りを取り戻し総合順位を3位と上げるも、連覇を逃した。「順位はあまり良くなかったけど、集中して滑ることができた。課題も見えたのでユニバーシアードに向けて練習を詰めていきたい」。石川は全日本で9位に入り、ユニバーシアード出場を決めている。しっかり前を見据え、国の代表として望む来月の試合に意気込みを見せた。

 選手としては最後のシーズンとなる4年生の望月は、SP4位、FS5位と安定した演技で総合5位につけた。昨年は出場することすらできなかっただけに、晴れやかな表情でリンクを後にした。「SPが気持ちよく滑れたので、FSも気持ち良くやろうと思って滑りました。昨年は団体優勝だったので、順位を下げるわけにはいかないと感じていました。だからすごくほっとしています」と、主将として安堵する気持ちを打ち明けた。

 男子の最高順位は佐々木の4位。FSのジャンプの転倒で得点が伸びず、表彰台に上ることはできなかった。「(フリーで)全日本の流れを克服できなかった。トリプルアクセルは挑戦だったけど、ほかは決めなきゃダメだった」と反省の色をにじませた。「今シーズンは全日本ショートで8位にいけたりと、自分はもっと上を目指せるという自信がついた。これからは私生活から練習でもトップアスリートと言えるようにしっかりやりたい」と前向きな姿勢ものぞかせた。来シーズンはジャンプの安定が課題となりそうだ。

 国体、ユニバーシアードとフィギュアスケートのシーズンはまだまだ終わらない。今大会で見えた課題を受け止め、個々の目標に向かって調整を重ねる日々は続く。