大量11得点で初戦突破!/全日本大学選手権

1999.01.01
 今季最後の大会となる全日本大学選手権が開幕した。初戦の相手は7月に行われた総理大臣杯で勝利した新潟経営大。本学は相手に主導権を握られることなく、11得点と圧勝。2回戦進出を果たした。

 圧巻だった。インカレという全国の舞台で二けた11得点である。本学は試合開始から攻撃的だった。積極的にロングボールを上げ、前線につめる。20分、ヘディングからのこぼれ球を山本(紘・政経4)が押し込み先制点が入る。この試合でキャプテンマークをつけた山本(紘)だが、「プレーで伝えたい」という言葉通りの結果となった。このゴールを皮切りに、明大オフェンスの勢いが止まらない。その後久保(法4)、田中(恵・営3)が得点しわずか30分で3ゴールを奪う。前半終了間際に田中(恵)のシュートを相手がクリアミスし、ボールはペナルティエリア内にいた久保の足元へ。久保のゴールが決まると同時に、前半が終了。4点と大差をつけて折り返す。

 後半はゴールショーだった。これといったピンチもなく、約1か月ぶりの公式戦ということをまったく感じさせない。後半開始早々、積極的なオフェンスが相手のミスを誘いオウンゴールでの5点目。12分には左サイドの山本(紘)からボールを受けた田中(恵)が決める。相手GKの出方をうまく読んだシュートは6点目のゴール。そして18分、田中(恵)からのクロスに合わせた山本(紘)がシュートを放つ。惜しくも相手GKに当たってしまうが、そのこぼれ球を久保がつめて7-0。「めったに無いことなのでうれしい」(久保)と見事ハットトリックを達成した。これで完全に勢いに乗った明大は山本(紘)、三田(政経2)、後半から出場した星野(政経4)が次々とゴールネットを揺らし二けた10得点。ロスタイムには星野が11点目のゴールを決め、ようやく試合終了のホイッスルが鳴った。

 初戦ということで「緊張した」(田中・恵)と言うが、終わってみれば11-0と圧勝。関東1位、そして王者としての意地が見られた試合だった。攻守ともに安定し、危なげなく2回戦に駒を進めた。次の相手は11年ぶりに対戦する高知大。「守備が堅い印象」(神川監督)というだけに油断はできない。だが2年連続の日本一に向けて「おごらずやっていきたい」(久保)と選手たちはこの結果に満足することなく、先を見据えている。

試合後のコメント
神川監督

「勝ててよかった。11点にはびっくりしたが集中力は切れてなかった。今日1番よかったのは山本(紘)。山田主将の代わりにキャプテンという自覚がでてきた。リーグ戦が終わってからは攻守をもう1度見直した。今週は守備に力を入れてきた。あえて課題を挙げるならカウンターアタックへの対応と、セットプレーから得点を取ること。今後は厳しい試合が続くので大事になってくる。(次戦の相手である高知大とは)11年ぶりの試合になる。守備が堅いという印象。うまく崩して点を取りたい」

久保
「トーナメントだし初戦勝ててよかった。(ハットトリックは)他にも決めれるシーンがあったがめったにないことなのでうれしい。リーグ戦が終わってから練習試合でも状態がよかった。いつも通りプレーできたと思う。11点取ったからといって次勝てるわけではない。おごらずに準備して次に挑みたい」

山本(紘)
「まさかこんなに点が取れると思わなかった。結果には満足している。特に慎重にならずにこのチームでできることをやろうと思った。点が取れてチームに勢いがついた。(キャプテンマークは)あまり意識しないようにした。言葉よりプレーで伝えたい。去年(インカレ)優勝したことで自信ができた。今年も絶対に(決勝が行われる)国立に行きたい」

田中(恵)
「初戦ということで緊張したが早い時間で点が入ったので勢いがついた。1点目は思った通りだが2点目はラッキーだった。けれどもっと決めれる部分があったから精度を見直さないと。(次に向けて)相手のことは考えずに自分たちのサッカーをするだけ。1試合1試合全力で戦いたい」

三田
「楽しかった。もっと点決めれたシーンもあったが11点も取れてよかった。自分が点を入れたい気持ちもあったがアシストをして確実に得点できたと思う。(次も)今日みたいな試合をしたい」

[竹浪香乃子]

日付 時間 場所 対戦相手 スコア
◆大会日程◆
1回戦 12月18日 13:50~ 西が丘サッカー場 新潟経営大 ○11-0
準々決勝 12月23日 13:50~ 西が丘サッカー場 高知大
準決勝 12月26日 13:50~ 平塚競技場  
決勝戦 1月5日 14:00~ 国立競技場