
駒大との接戦を制し、有終の美を飾る/関東大学1部リーグ戦
前期敗れた屈辱を晴らすためにも、最終戦を勝利で飾るためにも、負けられない一戦。4年生最後のリーグ戦ということで「絶対に勝つ」(久保・法4)といつも以上に気合が入る。厳しい試合が予想されたが、本学は早い時間帯での先制に成功する。13分、右サイドの田中(恵・営3)から矢田(法1)へサイドチェンジし、ペナルティーエリア内の久保にパス。トリッキーなプレーで相手をかわし、右足でシュートを放った。「FWなので得点を意識した」(久保)と自身の役割をしっかりと果たす。先制弾の6分後、高木(文3)のゴールキックからのこぼれ球を三田(政経2)がキープし、積極的に前へ出ていた山本(紘・政経4)につなぐ。山本(紘)から放たれたシュートは見事ゴールネットを揺らした。リーグ開幕戦以来となる
ゴールに山本(紘)は何度もガッツポーズを見せ、うれしさを表現した。2人の4年生のゴールが決まり、明治ペースを保ったまま前半を折り返す。
2点をリードして迎える後半戦。開始こそ一進一退の攻防だった。だが7分、「油断しないようにした」(丸山・法3)ものの、ディフェンスが少なくなっているところを狙われ、駒大にゴールを許す。そこから駒大ペースになるかと思われたが17分、相手DF2人から厳しいマークを受けていた久保がエリア内で倒され、PKを獲得。久保が自らけったボールはゴールに収まり3点目。しかし相手は駒大、そう簡単には勝たせてくれない。31分、相手のゴールキックからカウンター攻撃を受け、フリーの状態からのシュート。またも守備の乱れから得点されてしまい3-2。再び1点差となり勝負の行方がわからなくなる。それからは駒大の激しいプレスに悩まされる苦しい展開が続いたが、この日スタメン復帰したDF丸山の活躍などで何とかゴールを死守。そして試合終了のホイッスルが鳴ると監督は両腕を挙げて喜び、選手たちからは笑顔が溢れる。スタンドの歓声と拍手はしばらく鳴り止まなかった。
圧倒的強さで前期を折り返した明大。後期は序盤こそ順調だったが、ケガによる主力の離脱で決定力不足は避けられなかった。しかしその中でも他大に負けない選手層の厚さで首位をキープし続け、3年ぶりの優勝に輝いた。そして最終戦であるこの試合で強敵駒大を下し、リーグ戦を笑顔で終えた明大イレブン。次なる舞台は王者として臨むインカレだ。「関東1位」のプライドを胸に、連覇に挑む。
また試合後に表彰式が行われ、リーグ戦MVPに山田主将(政経4)、ベストイレブンにGK高木、DF丸山、MF山田主将(政経4)、FW久保の4人が選出された。
☆試合後のコメント☆
神川監督
「優勝を決めてから2試合勝利がなかったので勝って終わりたかった。苦しい試合だったが前期のリベンジができてうれしい。決定的なチャンスでしっかり決めることができた。4年生は最後のリーグ戦だしよくやってくれた。(勝利の要因は)グラウンダーでパスをつないでペースを持っていけたことと、1対1の部分で負けていなかったこと。(久保の活躍は)いいゴールだったし、3点目のつなぎもよかった。課題はたくさんあるが負けなかったことが大きい。(4試合ぶりの勝利で)勝ち方を思い出してくれたと思う。(明治から4人が個人賞を受賞したことについて)4人も賞を取れてよかった。山田のMVPは満場一致だった。チームのために、という人間性はすばらしい。久保もエースの意地を見せてくれた。本当にすばらしい子たちばかり。(インカレに向けて)今日からインカレのために集中していく。 目標はもちろん優勝」。
山田主将
「やっぱり試合に出たかったので悔しいが、明治の強さを見せてくれたと思う。プレッシャーの中でよく勝てた。(MVPは)もらえると思ってなかったけど、本当にうれしい。優勝できたのが大きいと思うし、チームのために頑張っている部分が評価されたのでは。ケガの影響でインカレ出場は厳しいが、チーム状況はいい。応援で頑張りたい」。
久保
「最後なので絶対勝つ、という気持ちで挑んだ。支えてくれた人たちのためにも勝って終わりたかった。FWなので点を取りたかったしシュートを意識した。チームに貢献できてうれしい。今日の出来は70点。2ゴール決めることができたけどチームのためにやらなきゃいけないことがまだたくさんあった。インカレまでに修正していきたい。インカレは負けたら終わり。1試合でも長くこのチームでやりたいので頑張る」。
高木
「ずっと勝ててなかったので最後に勝ててよかった。今日は明治の応援が多かったので、絶対勝ちたかった。駒沢は高さで勝負してくるので、今日はハイボールの対応がよかったと思う。(ベストイレブンは)失点少なかったので、もらえるかなと思っていた。いいキーパーがたくさんいるので負けたくなかった。ほかに比べて失点が少ないことが評価されたと思う。(インカレに向けて)関東1位の責任があるし優勝しかない。明治の持ち前の守備で頑張りたい」。
丸山
「優勝は早くに決まっていたから今日はそんなに実感はなかった。でも前期に勝てなかった駒大に勝てたのが良かった。駒大は日本一のチームだし、インカレにつながるはず。試合はいい形で2点取れたが、その後に油断しないようにしたものの後半立ち上がりに失点してしまった。2失点は悔しい。相手はばんばん(ロングボールを)けってくるチーム。セカンドボールが多くなるはずだから拾うように気を付けた。それからパスサッカーを徹底して下で下で、と足でつなぐように意識した。(今日は集中応援日だったが、)大勢の人が来てくれて良かった。ベンチ外の人たちが呼んで盛り上げてくれて、そういう意味でも今日はチーム全員でつかんだ勝利。(ベストイレブンは)自分が選ばれるとは思っていなかった。みんなのおかげだと思う」。
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