優勝決められず…筑波大と引き分ける/関東大学サッカー1部リーグ戦
主力選手をケガで欠き、ベストメンバーとは言えない状態で優勝への一戦に挑んだ。キックオフ直前、いつもより時間をかけて円陣を組む。試合は序盤こそ互角だった。前半11分、三田(政経2)がハーフライン手前からドリブルで突破し、前線へとつめる。相手ディフェンスをかわしシュートを放つがキーパーの体に当たり、ゴールを奪えない。そこから徐々に筑波大へと流れが傾いていく。ドリブルやパスワークを得意とする筑波大がボールをキープする時間が長くなり、守備に追われる明大。36分相手のシュートがゴール左側のバーに当たり、跳ね返ったボールでゴールが決まったかと思われた。しかし間一髪のタイミングで松岡(政経2)がオーバーヘッドでクリア。その後も何とかピンチを乗り越え、互いに無得点のまま前半を折り返す。
後半戦も相変わらず主導権は筑波大。そんな中でもボールを奪い、FW陣に集めるがパスに精彩を欠き、好機をつくり出せず。相手は一向に攻撃の手を緩めない。22分フリーとなった状態からシュートを許し、ペナルティーエリア内にこぼれた球をまた押し込まれそうになるが、GK高木(文3)がスーパーセーブ。「自然と体が動いた」(高木)と素早く反応し片手ではじいた。そして終盤に差し掛かるころ「うちにペースが来ると思った」(神川監督)という通り、相手のスタミナが切れ始める。37分、山村(政経2)と交代した日野(営4)がいきなり仕掛ける。左サイドを駆け上がり、決定的な場面に持ちこみ右足でボールをけったが敵のDFに当たってしまい得点には結びつかなかった。それから少しずつ明治にペースが戻りかけてきた、と思ったころに終了のホイッスル。結果はスコアレスドローで優勝は持ち越しとなった。
「本来の力を出せなかった」(神川監督)、「自分たちの長所を出せなかった」(山本(紘)・政経4)と苦戦を強いられ、悔やまれる試合となった。それでも5失点した前回の順大戦とは一転し、守備の安定感は戻ってきたようだ。攻撃に優れた筑波大を0点に封じ込めたのは大きい。次節の相手は総理大臣杯2回戦で敗れた国士大。今節のように厳しいゲームが予想されるが、「勝って優勝を決めたい」(鹿野・文4)、「次は絶対勝つ」(三田)と3年ぶりリーグ制覇に選手たちは気合十分だ。
☆試合後のコメント☆
神川監督
「堅かった。全然本来の力を出せていない。筑波は攻守が安定していて、強かった。だがベストメンバーから4人抜けている中でよくやったと思う。主力がいないのを言い訳にしたくない。立ち上がりはペースをつかんでいたが、10分以降は向こうのパスワークにやられた。それでも筑波から失点しなかったのは大きい。ピンチは少なかったし、守備が安定していた。競ったゲームをしている間は大丈夫だと思う。三田はよかった。すごい選手。最後まで走るし、アイディアもある。宮阪(文3)も中心となって、チームを救ってくれた。前回と比べて選手を入れ替えてみた。ケガから戻ってきた吉田(文3)も90分間よくやった。次の相手は総理大臣杯で敗れた国士大。選手は悔しい思いもあるだろうし、思い切ってやってほしい。(主力を欠くことで)クオリティーが下がっているのは事実だが、その中でどう戦っていくかが大切」。
鹿野
「勝てば優勝が決まるということで、少なからず堅さがあった。プレッシャーがなかったと言ったらうそになる。優勝のことは気にせずに、全力で乗りきろうとみんなで話していた。筑波から勝ち点1を取れたのは大きい。前回の順大戦では5失点してしまったので、セットプレーの練習を中心にした。今回ゼロに抑えたので守備は安定してると思う。まず守備から。そこが自分の出番だし、我慢強くやる。(次に向けて)やっぱり勝って優勝を決めたい。チームで力を合わせて国士大に勝ちたい」。
山本(紘)
「相手がうまかったのに対して自分たちの持っているものを封じ込められてしまった。自分たちの長所を出せなかった。唯一褒められるところは攻められていても無失点に抑えたこと。それは収穫。守備からしっかりやった結果だと思う。(ゲームキャプテンだったが)自分と鹿野の4年生2人でなんとかチームを引っ張っていかないとと思っていた。チームの雰囲気はいいが、自分たちのサッカーをするためにどうすればよいか考えないといけない。次節の国士大は夏の総理大臣杯で負けているので借りを返すつもりで。次は優勝を決めたい」。
高木
「勝ちたかった。無失点に抑えられたのは良かった。(ファインセーブについて)先制点は取られたくないと思い、必死になっていたら身体が動いた。(今後の試合について)相手は上位チームばかり。でも失点0に抑えれば優勝できる。絶対抑えたい」。
三田
「やっぱり今日で決めたかった。相手の方が中盤上手かったから、自分は守備に徹していた。最後は相手のスタミナが切れて、明治のペースになると思ってたので、そこを狙っていった。前節はやられてたし、筑波は攻撃が上手いチームなので、今週は守備の改善からやった。最近は守備を求められてるし、これからもまずは守備からってなると思う。スペインではボランチの行くところ、引くところの判断を学んだ。来週勝って、次で絶対決めます」。
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