格下相手にまさかの5失点/関東大学1部リーグ戦

1999.01.01
 「最近元気がないからしっかり叩きにいく」(神川監督)と強気な姿勢で挑んだ順大戦。しかし明大は開始からペースを握りながらも決定力に悩まされた結果、格下相手に大量失点。予想外の結末となった。

 まさかの5失点。4月にリーグ戦が始まって以来、今まで1試合につき失点を1点までに抑えてきた本学が、である。結果だけ見るとワンサイドゲームだが、それでもペースは開始から明大だった。少しでもスキがあれば積極的にシュートを放つ。12分、左サイドから星野(政経4)が上げたセンタリングに山村(政経2)が飛び込むも、相手GKが正面ではじく。そしてそのこぼれ球に久保(法4)、田中(恵・営3)と相次いでゴールを狙うもGKの体をいっぱいに使ったセーブに阻まれた。明治のオフェンスが長く続く中、守備に追われながらも攻撃の糸口を探していた順大。26分、明大DF陣のわずかなスキを岡崎(順大)は見逃さなかった。先制点は順大へ。この得点を皮切りに流れが徐々に傾いていく。そして38分、相手FKからのこぼれ球を決められ、2点目を献上してしまう。前半だけで本学は9本のシュートを放つが、得点できず選手が頭を抱えこむ場面が目立った。

 ここでつまずきたくない明大。しかし後半7分、相手のCKから1度GK高木がクリアしたボールをうまく拾われ、順大に3点目を許す。以前から課題であったセットプレーでまたも失点してしまった。やられてばかりはいられない、と反撃の機会をうかがう本学。12分、山村が1人で相手をかわしながらドリブルで前線につめる。左足で放ったシュートはようやくゴールに収まり得点となるが、笑顔は見られなかった。その後も果敢に敵陣に迫るが、終盤に差し掛かるころまたもセットプレーからの失点、そして守備の乱れからのオウンゴールで1-5。完全に集中力が切れたようだった。試合終了間際に山村がこの日2点目のゴールを挙げるが、反撃はそこまで。試合終了のホイッスルが鳴り響く。まさかの展開で敗北を喫した明大イレブンは悔しい、というより呆気にとられたようにぼうぜんとしていた。

 これまで相手にリードを許した状況で勝利のない明大。だが苦戦を強いられ敗れたこれまでの2試合と違って、全く相手にかなわなかったわけではない。むしろ相手の12本を上回る16本のシュートを放ち、ペースは握れていたはずだ。それでも勝ったのは少ないチャンスを大事にし、確実にゴールを重ねた順大。決定力の高さの違いが勝敗を分けたのだろう。目先に迫った「優勝」に気をとられ、足元が見えていなかったのか。敵にやられた、と言うよりも自滅に近いかたちになってしまった。だが監督は「時にはこういうゲームもある」(神川監督)と悲観的にならず、敗戦を前向きにとらえていた。また現在2位につけている駒大、国士大が敗れたため、次節で明大が勝利すると早くもリーグ戦優勝が決定する。この負けを気にしてはいられない。歓喜の瞬間はすぐそこまで来ているのだ。

☆試合後のコメント☆

・神川監督
「なぜか1年に1回こういう試合がある。相手が打つシュートばかりが入って、うちのがなかなか入らない。でも立ち上がりはペースをつかんでいた。後半だって五分五分くらい。けどそれが逆に落とし穴だったのかもしれない。気持ちが緩んだのだと思う。山田主将(政経4)、小林(裕・政経4)、丸山(法3)の(ケガで)欠場の影響は少なからずある。(以前からの課題であるセットプレーでの失点があったが)選手の学習能力が低い。今さら課題とかではなくこういう日もあるんだというぐらいの気持ちで。今回のことを忘れて次に向けて切り替えられるように。引きずりたくない。次(次節の相手筑波大に)勝てば優勝なので、集中して試合に臨みたい」。

写真つきの試合の様子はこちら!!マネジャー日記より