
「層の厚さ」見せつけ勝利!/関東大学1部リーグ戦
試合開始から神大はボールに対して2、3人でつめるなど速いプレスで明治にペースを握らせてくれない。最初のチャンスは9分、田中(恵・営3)へのファールでペナルティーエリアすぐ手前と好位置でのFKを獲得。宮阪(文3)がグラウンダーでシュートも、相手の壁の足に当たってボールは左にそれ、得点ならず。その後明大のCKをクリアされ、そこから神大の速いカウンター攻撃が始まる。シュートまで持っていかれるピンチが訪れるもGK高木(文3)は動じず好セーブ。そう簡単にゴールは許さない。それからは完全に明大ペースだった。25分、鹿野(文4)からのロングボールを右サイドでうけた山村(政経2)が浮かせたシュート。しかし相手GKがジャンプして体でセーブ。またも惜しいシュートとなってしまった。前半戦は神大が明治の最終ライン近くまできても、DF陣が難なくボールを奪ってライン突破させていない。だが攻撃では前線に積極的にロングボールを入れ、果敢に攻撃を仕掛けるがあと一歩及ばず。積極的なオフェンスもむなしく得点ゼロのまま折り返す。
前期戦のように引き分けるわけにはいかない。後半開始4分、ついに均衡が破られる。右サイドにいた田中(恵)から縦パスを受けた山村がペナルティーエリア内でノーマークな状態の久保に絶妙なボールを出すと、迷うことなく冷静に流し込んだ。待望の先制点は久保の後期初ゴール。山田主将の代わりにゲームキャプテンを務めた彼が、しっかりと仕事を果たす。その後は久保の得点に引っ張られたかのように、守備はさらに強度を増していく。敵陣をペナルティーエリア内ほとんど入らせず、後半を許したシュートはわずかに1本。まったく相手を寄せ付けなかった。FW陣にボールを集めながら追加点こそ奪うことができなかったものの、鉄壁のディフェンスで危なげなく勝点3を手にした。
山田の代わりに出場した星野(政経4)やルーキーの梅内(政経1)がいい働きをしたように、層が厚いことが強さの要因だ。主軸選手が抜けても、下級生がしっかりと役割を果たしチームに安定感をもたらしている。また優勝が間近に迫ったこの状況でも「あまり意識せず、1試合ずつしっかり勝点を取る」(久保)と選手たちは謙虚に先を見据えている。「あえて課題を挙げるなら2点目が取れなかったくらい」(神川監督)と3年ぶりのリーグ戦優勝に向けて死角はない。
☆試合後のコメント☆
・神川監督
「スコア以上に内容がよかった。相手に攻撃させない守備で危なげないし、妥当な結果。欲を言えば2点目が欲しかった。そこが反省点。山田の代わりに星野を起用したが、落ち着いていてすばらしかった。個々の課題はいろいろあるが、チームとしては2点目が取れなかったことくらい。チャンスつくれたし、アイディアも豊富だったと思う。(次節の順大は)最近元気がないのでしっかり叩いて優勝に向けてのカウンタダウンをできるように。山田なしでも戦えるように層が厚い。それが自信になった。チームはしっかり戦えていける」。
・久保
「山田がいないから負けたとは言われたくなかった。だから勝ててよかった。(ゲームキャプテンを務めたことに)気持ちが入った。後期初ゴール。これからしっかり決めていきたい。全体として守備がよかったし、チャンスもつくれたと思う。体をはって走りきった。(優勝が近づいているが)優勝したいけど、あまり意識していない。1試合1試合ゼロに抑えて、しっかり勝点3を取る。それで優勝できたらいい」。
関連記事
RELATED ENTRIES