大量6得点でリーグ戦後期、好スタート!/関東大学1部リーグ戦

1999.01.01
 9勝1敗1分、勝ち点28の1位とリーグ優勝の可能性を大いに残して後期を迎えた。相手は前期久保(法4)のハットトリックで4-0と快勝した拓大。明治は序盤こそ「固かった」(山田主将・政経4)、しかし1-0からの後半、5本のシュートが決まり6-0と圧勝。後期も順調な滑り出しとなった。

 序盤、久しぶりのリーグ戦ということで選手たちは固くなっていたのだろうか。パスを出してはカットされ、なかなかペナルティーエリア内にボールを持ち込めない。そんな中でも16分、山村(政経2)からスルーパスを受けた小林(裕・政経4)がGKを抜き、絶好のチャンスが訪れる。先制ゴールが入ってもおかしくない状況だったが、相手の守備陣にクリアされてしまい、好機を生かせない。31分、ようやく試合が動いた。ボールを持った山村がドリブルで相手ディフェンスを突破、フリーの状態でシュート。「夏場がんばっていたから結果が出てよかった」(神川監督)と待望の先制点が入る。その後追加点は奪えなかったが、試合の主導権を握り前半を折り返す。

 明治は後半開始早々、追加点を奪うことに成功する。奥田(商3)があげたセンタリングは一度GKにはじかれてしまうが、そのボールに田中(恵・営3)がダイビングヘッド。うまくタイミングが合い、2-0とする。前線で積極的にプレーしていた田中(恵)が13分、エリア内で倒され、PKを獲得。絶対に得点したい場面でキッカーは山田主将。コースを読まれていたものの、落ち着いて3点目を決めた。ここから明治の攻撃が止まらない。ゴール前で選手たちが交錯し、ボールを奪い合っている間に小林(裕)の前にボールがこぼれる。「ラッキーだった」(小林(裕))と冷静に流し込み、4点目を挙げる。5点目もまた小林(裕)だった。ペナルティーエリア中央で山田主将がはじかれたボールを日野(営4)がキープ。日野が出したパスに走りこんできた小林(裕)が確実にゴールに叩きこみ、自身2点目の得点となる。試合終了間際にはFKのチャンスで楠木(営3)が直接ゴールを狙う。見事に決まり、ダメ押しの6点目。圧倒的な強さを見せつけ、初戦をものにした。

 試合開始直後はいつもの明治らしさが見られずどうなることかと思ったが、終わってみれば大量6得点での快勝。2位以下に勝ち点を10も差をつけた。先制点を奪ってからは完全に明治ペースで試合が進められ、後半に5点を奪う猛攻。また久保に代わって出場した山村が活躍するなど、選手層の厚さがうかがえる。しかし同時に前半の入り方、という課題も見つかった。次節は法大戦、「難しいにゲームなる」(神川監督)と決して気の抜けない相手であることは確かだ。見つけた課題をしっかりと修正し、試合に挑んでほしい。

 ☆試合後のコメント☆
・神川監督

「天皇杯予選で敗れて、チームの立て直しを考えてきた。今日勝ててリズムが戻ったと思う。夏場はシュートを意識する、攻撃の裏をつくことを中心にやった。守備より攻撃を意識した。前線からの追い込みを練習してきたので、それが後半に出たのだと思う。相手は攻撃ばかりで守備が薄くなっていた。よく6点も取れた。得失点24点は大きい。(先制ゴールの山村は)天皇杯予選の敗戦が悔しくて、ストイックにトレーニングしていた。だから結果が出てよかった。シュートは見事でFWの競争に入ってくるし、来年以降中心となる選手。(いつもスタメンで出場している)久保は調子がずっと悪かったし、鹿野(文4)はケガから復帰したばかり。この2人に代わる選手がいるということは層が厚いということ。不安材料といったらボランチくらい。快勝した次の試合は難しいものになるが、来週も気を引き締めていく。法大は強いのでいいゲームになると思うが、うちもそう簡単には負けない」。

・山田主将 
「初戦なので難しくなると思ったし、やはり最初は固かった。結果6‐0で終わってよかった。後半は相手の足が止まりはじめ、自分たちのやりたいことができて一方的な展開になった。勝ち点3が取れたことは満足。(次節対戦する)法政は駒沢に勝っていい状態だが、絶対勝ちたい」。

・小林
「チャンスが前半にもあったけどそこで決めてればもっと楽になったと思う。前半の入り方が良くなくてそこが修正点。(前半と後半で変わった点は)後半は守備がよくなった。守備も攻撃も相手にとって嫌なプレーを選択できていたと思う。(自らの得点シーンについて)1点目はラッキーだった。2点目はそれまでに日野がよくキープしてくれていたから…。(次節について)法政は(後期初戦で)駒沢に勝っているのでそれなりに相手は強いと思うし、そういう相手にどう勝てるか考える。中4日だけどきちんと修正してやっていきたい」。