貫禄の大勝も、ディフェンス陣に課題山積/関東学生リーグ戦

 真夏のような暑さがまだ残る川崎球場で、関東学生1部リーグ戦が開幕。明大グリフィンズは格下一橋大クリムゾンに快勝。目標のブロック優勝に向け、幸先のいいスタートを切った。

 グリフィンズのキックオフで始まった試合は、課題であったディフェンス陣がクリムゾンのオフェンス陣に押されずるずると後退。1Q3:50、QB丹羽(一橋大)からWR竹内(一橋大)へ10ヤードのタッチダウンパスを決められ、早々に先制点を許してしまう。毎年の課題であるリーグ初戦の入り方のまずさが露呈してしまう形となった。しかし、オフェンス陣はいきなりの失点にも動じることなく、喜代吉(平22理工卒)に代わるエースランナーとして期待のかかるRB北村(政経4)が左サイドへのオープンプレーを繰り返し、着実にゲインを刻む。

 敵陣に入ったところでQB田中(蔵・政経4)はWR安田(営4)へのロングパスを試みるが失敗。それでもすぐに切り替え、今度はRB高松(政経2)がインサイドへのランで巧みな切り返しを見せ12ヤードのゲイン。ゴールラインまで残り31ヤードの地点につけた。ここで、昨年全国優勝を果たした日大三高の主将・エースRBであったルーキー小形(政経1)が登場。ルーキーらしからぬ堂々としたプレーで31ヤードを駆け抜けタッチダウン。TFPのキックも決まりすぐに同点に追いつく。オフェンス陣の速攻で勢いづいたグリフィンズは、クリムゾン相手に攻撃を続けさせず、 試合の主導権を握る。自陣22ヤードからのシリーズではRB北村とRB宇佐美(政経3)の中央突破でヤードを稼ぎ敵陣42ヤード地点に到達。ここでQB田中(蔵)は成長株のWR鈴木(謙・法2)へのロングパスを繰り出す。このパスが見事通り、ゴールラインまで残り12ヤードの地点につけるビックゲインとなった。ここからは再びRB宇佐美が中央へのランでゲインを刻む。そして9:54、宇佐美のタッチダウンダイブで追加点をもぎ取り、1タッチダウン差とした。

 2Qに入るとグリフィンズもQB田中(蔵)のキープランを多用し始め1:16 、田中(蔵)のタッチダウンランで更に7点を加える。クリムゾンは引き続きQB丹羽のキープランで前進を試みるが、DE高橋(輝・3)のロスタックルなどで逆にヤードを喪失。依然としてグリフィンズ有利の展開は続く。
 再び攻撃権を手にしたグリフィンズは「近年最高の出来」(安田・営4)というパスユニットを駆使し、ビックゲインを重ねてゆく。しかし、痛恨のファンブルロストで攻撃権を失い、次のシリーズでRB岡本(一橋大)に45ヤードのタッチダウンランを決められてしまう。それでもTFPのキックは何とか防ぎ、クリムゾンにモメンタムを渡さない。ファンブルロストで失った流れを取り戻したいグリフィンズは、キックオフリターンで自陣25ヤードから攻撃シリーズをスタート。ここからQB田中(蔵)がOL堀(政経4)らがこじ開けたルートを力走、一気に75ヤードのタッチダウンランを決める。その後もRB北村のドライブは続き、ダメ押しの追加点を加え、35-13で前半を終える。

 後半に入ってもグリフィンズはモメンタムを譲らず3Q6:25、QB田中(蔵)から加藤主将への60ヤードタッチダウンパスで42-13と点差を広げると、グリフィンズベンチはスターターを下げ2本目(控え選手)中心のメンバーに切り替える。しかし、「1本目と2本目の差」という戦前の課題は解決とはいかず、クリムゾンの猛反撃を受け、自陣8ヤード地点まで追い詰められる。たまらずグリフィンズベンチはスターターを前線に復帰させるが、クリムゾンの流れは止まらない。4Q9:24ここでクリムゾンは確実性の高いフィールドゴールをせず、タッチダウンパスを試みる。パスは成功、42-19となる。TFPのキックも成功させ、2タッチダウンとTFPで逆転できる点差にまで詰め寄ってきた。まだクリムゾンベンチは試合を諦めていない。それを証明するかのように得点後のキックオフでクリムゾンは今年のスーパーボウルの逆転劇を彷彿とさせるオンサイドキックを繰り出してくるが、ここは力の差を見せつけたグリフィンズのディフェンス陣がボールをキープし、連続攻撃を防いだ。結局このワンプレーがクリムゾンの息の根を止めることとなり、グリフィンズは終了間際の11:21に更に追加点を決め49-20。リーグ初戦を大勝で飾った。

 試合後、岩崎監督は「要所で決められないところが3つぐらいあった。全体的に浮き足立っていた印象。これが競ったゲームだったらどうなるか」と、大勝にも手綱をしっかりと締めた。その一方で1年生(故障者除く)が全員出場するなど控え選手が多く出場したことについては「いい経験になったと思う。リーグ戦独特の雰囲気をちょっとでも味わえたのではないか」と笑顔を見せた。
 次戦も昨季入れ替え戦を経験した格下駒大が相手だが、ディフェンス陣をはじめとして課題が山積している。油断すれば簡単に足元をすくわれるだろう。今回見つかった課題を駒大戦までにどれだけ解決できるかがチーム力向上のカギとなる。

☆試合後のコメント☆
岩崎監督
「(タッチダウンを)3本とられてしまったのが反省点。全体的にまだ固い。4年生はリーダーシップを持って、もっと引っ張っていかなければいけない。あと、1年生を全員出せたのがよかった。(次戦について)いつもと変わりなくやるだけ。負けるつもりはありません」

カラフチコーチ
「初戦だな、という印象。問題はここからどう修正するか。次の内容が一番大事になってくる。ただ、初戦を取ったことはやはり大きい」

加藤主将(政経4)
「若さの経験不足が出た。駒大戦までに良くしたい。DFは若返っている分経験値が必要。(駒大戦までの)2週間でどれだけ埋められるか。挑戦者の気持ちで。個人的には全然駄目だった。まだまだ」

田中(蔵・政経4)
「このシリーズをとったら試合が決まるという大事なところでハンドオフミスしてしまい、反省している。あと、最後の鈴木(法2)へのロングパスの失敗。パスケースをもう少し工夫すればよかった。OLについては、相手が相手だけど、明治のフットボールができていたと思う。バックスはよかった。北村さんは春あまり試合にでていなかっが安定しているから大丈夫。(下級生については)出せてよかった。前半に結構点が取れたからよかった。(パスユニットについて)もっと投げ分けたかった。DFの体形もあって、期待していた森野に投げられなかったのが後悔。オフェンスの修正点については、ファンブルやハンドオフミス。自分自身については、ランが出ていたので、パスを投げなきゃいけない時に一発を狙ってしまった。もっと工夫するべきだった」

堀(政経4)
「OLについては、春よりはスピードが増した。もう一歩深く押す力がほしい。重点的に練習したのは個々の能力。去年は何も合図せずに意志疎通できた。アイコンタクトや雰囲気などでユニットとしての連携を高めた。得点をつけるなら50点。相手が相手だし、ファンブルミスしてしまったので。オフェンスについては一体感やまとまりはまだちょっと足りない。個々の信頼感が足りていない。課題は、一本目と二本目の差を縮めること。次までにヒット力とドライブ力を高める」

安田(営4)
「みんな固くなっていて自分達のフットボールはできなかった。パスユニットの成功率は高かった。ランに偏ってしまった。得点については、オフェンスは細かい修正点はあるが、点はとれてるからOK。自分自身としては、まだ体が重い。100%のスピードは出ていない。自分が目指すスピードのスタイルにはまだ遠い。課題は一本目と二本目の差。(プレイコールについては)ランに偏ってしまった。レシーバーとしては、ランが止まった時のパスが勝負所。合格点とはいかないが、仕事はした」

関(政経4)
「とりあえず勝ててほっとしている。初戦で守りに入ってしまったのが反省点。下級生は動きが良かった。良かった点はとにかく勝ったこと。まだまだ泥臭さが足りてない。今日はいいプレーができなかったのでがむしゃらにプレーして引っ張っていきたい。今後も勝ちにこだわることに変わりはない。次回は完封を目標にする」

高橋(輝・法3)
「まだまだと感じた。関西学大戦で崩れてしまったので、安定感を意識してやっている。ビッグプレーの裏には必ずミスがあると思っているので。関西学大戦と同様ショットガンに弱いのでそこに対応していきたい。昨年出ていないメンバーが多く出ているのでまだまだ発展途上。敵のWRが増えるとLBが広がってしまうのが課題。作戦パターンは国立なのでバリエーション豊富だった」

長田(商3)
「思い通りのプレーができていない。タックルが決まらないなど甘い部分を直さないと。逆によかったのはミスできたところ。下級生については慣れてない感じがあったので成長してほしい。次こそいいタックルで圧倒する」

鈴木(法2)
「楽しかった。自分の活躍に点をつけるなら50点。-50点はブロックができなかったので。次回はブロックがちゃんとできるようにしたい」