竹綱・岩崎組 粘りが足りずベスト16/全日本学生選手権
選手権2日目。大熊・今井ペアが同大ペアに及ばず敗退するなど次々と本学の選手が姿を消していく。そんな中勝ち進んだのは、竹綱・岩崎ペアだった。
前日の団体戦では「自分はカスだった」(竹綱)と序盤からストレート敗けを喫していた。しかしこの日は2戦連続でストレート勝ちを収め、「集中できた」(岩崎)と快調な出だしを見せていた。
迎えた6回戦の関西外大ペアとの対戦。序盤は接戦を繰り広げるも、2ゲームを連取しゲームカウントは3―1とリードを奪う。 しかしここから関西外大の反撃は始まった。岩崎が必死にボールに食らい付くもアウト。そしてネット、サーブミス。一気に2ゲームを取られ、ファイナルへともち込まれてしまう。先に2点リードされるも4点を奪い返す。そして1点を取られ、1点を取る……。竹綱がアウトラインすれすれのボールを相手コートにたたき込み、岩崎のボレーが決まる。勝ったのは明治だった。これで翌日の試合出場が決定した。
コートに現れたのは、イエローのユニホームとピンクのインナーに身を包んだ岩崎と、ピンクのユニホームとイエローのインナーを身にまとった竹綱の姿。2人の気合は十分だ。
試合開始早々、予想通り激しい球の打ち合いが繰り広げられた。ほぼ全てのゲームでデュースを繰り返す、まさに一進一退の攻防が続く。しかしゲームを決めるあと一本が出ない。6ゲームを終えた時点でゲームカウント1-4。もう後がない。
第7ゲームが始まった。「大事なところでサーブが入らない」。6月の東日本インカレでそう話した竹綱だったがそのサーブも今回は順調に入り、ネットぎりぎりの高速の球を次々と打ち込んだ。やっと2ゲーム目を奪い取った。流れは傾いたかと思われた。だが次のゲーム、竹綱がレシーブ時に連続でボールをネットに引っかけるというミスを犯す。そして、相手の速いボールに足が止まってしまうなど一気に3点をリードされてしまう。あと1点取られたら正真正銘、負けが決定する。だがここで終われるわけがない。竹綱はスキを見てボールを打ち込み、岩崎は「(相手)前衛を止めておく」と前衛の中本に手出しはさせないボレーで3点を連続で奪い返しデュース。あと一歩!あと一点でこのゲームをものにすることができる。
しかしその一歩が出なかった。せっかく追い付いたのに……。必死で取った点をいかすことができなかった。連続ポイントをあび、敗北。「ミスがなければ……」敗因として2人はこう答えた。そして「あっちは大事なところでミスをしない」(竹綱)。「勝てる試合だったのに」(岩崎)。そう振り返った。
4年生にとっては最後のインカレ。岩崎は「4年間頑張ってやってきたのに最後がこれ?」。団体戦でベスト16に終わった直後にこう嘆いていた。しかし「悔いはちょっとあるけど、力は出し切りました」と納得の表情を見せた。「岩崎さんが最後だったから、気合を入れた」(竹綱)。結果は決して満足いくような結果ではない。しかし2人で組んだ最後の試合。そこから得た「大事なところでミスをしない」という反省を留め、今後にいかしてほしい。
順調に勝ち進み5回戦まで駒を進めたのは山形・川田ペアだった。4回戦を圧倒的な強さで勝利し、迎えるのは岡部・徳田ペア(和洋女大)。川田のスマッシュ、ボレーが決まるも今ひとつ相手に押され、あえなく4ゲームを取られてしまう。気を取り直した第6ゲーム。川田が前衛同士の打ち合いを制し、山形が相手のミスを誘いストレート勝ちでこのゲームを勝ち取った。第7ゲーム、その健闘もむなしく長いデュースのあげくこのゲームを落とし2-5で敗れた。
翌日の試合へともち越したいところであったが惜しくもベスト32。試合開始時間が遅かったため、明治側のベンチに多くの選手が応援に駆けつけていた。試合を終えた山形・川田ペアには、ベンチから暖かい声援、大きな拍手が送られた。
1年生にとっては初めての、2、3年生にとっては次につなぐ、4年生にとっては泣いても笑っても最後の全日本インカレ。選手たちにとっては納得のいかない、悔いの残る夏となっただろう。4年生が引退し3年生へとバトンが渡される。今後は新チームでの活躍に期待したい。
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