
昨季2連敗のライバル・流経大に勝利/関東大学1部リーグ戦
前半は昨シーズンの王者・流経大のうまさを感じる場面が多くあった。しかし本学も、この日久しぶりのスタメンとなった山村らがチャンスを演出。攻撃では互いに譲らない時間が続いた。その均衡を破ったのが27分。コーナーキックで小林(裕・政経4)から上がった球がゴール前で交錯していた山村の目の前にこぼれた。この日久しぶりのスタメン起用に応えた山村がこのチャンスにしっかりと仕事をし、こぼれ球を押し込んで先制点を奪った。ただ、この日の明治は守備に「謙虚さが足りなくなっていた」(神川監督)。先制してすぐの31分、コーナーキックからもつれた場面でファウルを取られ、相手にPKを与えてしまう。ここは相手のゴール外にはずすミスで失点は免れた。だがその後、小林(裕)のセンタリングから久保の決定的なシュートシーンをつくるが、これがバーの上にはずれ攻撃でもうまくいかない時間が続く。なんとか1点リードで前半を終了したいところだったが、さすがの流経大。一瞬のチャンスを逃さなかった。45分、現在久保に続いて得点ランキング2位の武藤がこの日もしっかりとゴールを決め、試合は振り出しに戻ってしまう。
後半に入り、明治は絶好の追加点のチャンスを逃す場面が目立った。ロングボールに合わせて飛び出した久保が相手GKの頭上を越えるループシュートを放ったが、
惜しくもゴール枠をとらえることができない。さらに鹿野(文4)のフリーキックを小林(裕)、山田主将(政経4)とつなぎ、相手と競った山本(紘・政経4)がうまトラップして久保のシュートをお膳立てするも、これもまたバーの上に外れた。そうこうしている間に流経大も速い攻撃からチャンスをつくり意地を見せる。何度か危ないシーンも見られたが、GK高木(文3)の好セーブや前半の甘い守備から建て直したDF陣が踏ん張り両チームとも追加点を奪えないまま後半の30分以上が経過した。「DFは頑張っていたしあとは攻撃で決まれば」(久保)と誰もが攻撃陣の奮起を期待していたその時。右サイドでパスを受
けた山田主将がヘディングで落とし駆け上がってきた久保にパス。久保はドリブルでゴールライン際までキープし角度のないところから渾身のシュートを放った。ボールはゴール左に突き刺さり、待望の追加点を奪うことに成功。「関東ナンバー1のFW」(山村)と周囲をうならせる久保がまたもチームを救った。追加点を奪われ集中力の切れ始めている流経大をよそに冷静に攻め続けた明治。そのまま試合終了のホイッスルが鳴り、昨年の借りを見事に返した。
「流経大はやはり素晴らしいチームだったけれど、全体を通して明治が良かった」(神川監督)。ライバルの強さを改めて感じつつも、そのチームに勝利した明大イレブンを最大限に評価した神川監督。「選手の中に負けない自信があることが強さにつながっている」(神川監督)と第10節を終えて無敗のチームを分析した。得点ランキング首位を維持している久保については「チームメートからの信頼もある」(神川監督)と話し、本人も「皆がいいボールを回してくれる」(久保)というようにその得点力はチーム全員の力が生んでいるようだ。自信と実績を胸に次節の前期最終戦で無敗記録に挑む。
試合後のコメント
久保
「去年2連敗した相手で勝ちたかったので勝てて良かった。得点シーンまでに2本くらい決定的なのをはずしていたのでそろそろ決めなきゃと思っていた。ランキング1位はうれしいけどチームが勝つことが大事。明治が勝って自分が1試合1点取れるようにしたい。流経はやっぱりサッカーを知っていると感じたけど先制点入れられたし、最初のチャンスで決められないと相手ペースになってしまうので、そういう点で決められるところで決めなきゃいけないということを改めて感じた」。
山村
「久しぶりの試合で球が足につかなかった。もう少し自分のボールにできるようにしたかった。だけど緊張は特になかった。流経戦は出たことがなかったので先入観なくできた。次節も出られたら点を取れるように頑張りたい」。
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