8試合負け無し!慶大を2-0で退け、首位キープ/関東大学1部リーグ戦

1999.01.01
 前期リーグ戦第8節・慶大戦が小雨の降る熊谷陸上競技場で行われた。試合前から降り続いた雨の影響でピッチは荒れ模様。しかし、ここまでリーグ戦7試合負け無しで首位を独走する本学の障害とはならなかった。今節の対戦校は昨年大量失点で2連敗している慶大。しかし、そんなことは全く感じられない安定したディフェンスとタイミングの良い得点で見事苦手慶大を2-0で退けた。

 ピッチコンディションを確かめるような、ゆったりとした展開で試合は始まった。それでも最初にペースを掴んだのは本学。中盤の小林(裕・政経4)、山田(政経4)の積極的な攻撃参加で攻撃のリズムを作る。一時は慶大に試合展開を握られ、惜しいシュートを打たれるも、全員の体を張ったディフェンスで死守。前半のシュート数は本学6本に対し、慶大を2本に封じ込めた。その後本学はシュートを打つも、なかなか得点が決められないじれったい時間帯が続く。そんな中0-0の均衡を破ったのは、この日、現在得点ランキングトップのエース・久保(法4)の代わりに入った阪野(商2)だった。前半終了間際、右サイドで山本(紘)からパスを受け取った小林(裕)が角度のないところからシュート、そのこぼれ球を中央にいた阪野が冷静に押し込んだ。「普段から準備していた努力の結果」(神川監督)という言葉通り、少ないチャンスをものにした。絶好のタイミングで得点を決め、1-0で前半終了のホイッスルを迎えた。

 後半入りは慶大ペース。後半13分にはエリア内で決定的なシュートを打たれるも、GK高木(文3)がわずかに触ってサイドネット。この試合一番のピンチを決死のディフェンスで守り切る。しかしその時間帯も長くは続かず、次第と本学へと試合の流れが傾いていく。15分、中盤から小林(裕)がふんわりとしたフライスルーパス、それを前線で受け取った山本(紘)が肩でトラップし、シュートするも相手GKのファインセーブに阻まれる。23分には奥田(商3)のトリッキーなプレーからチャンスが生まれるも、またもや相手GKファインセーブ。その後も攻撃の手を緩めず、猛攻を仕掛け続ける。その攻撃が実を結んだのが、試合終了間際の43分。左サイドから中央でパスを受けた山田主将がエリア近くにいた山本(紘)へパス、その山本(紘)が再び山田主将へ戻して、ワントラップからボレーシュート。鋭い正確なシュートがゴールネットに突き刺さり、2-0。山田主将の3試合連続となるゴールで試合を決定づけた。

 中3日と厳しいコンディションの中で行われた今節だったが、結果を見れば慶大を危なげなく退け、首位の貫禄を見せつけるゲームとなった。エースを欠いた今節も、控えの選手がしっかりと結果を残し、層の厚さも証明した。しかし「技術もレベルも変わらない。最後まで集中できた結果」(神川監督)、「良い試合ができているだけに、緩みがあってはいけない」(山田主将)と、チームに油断は見えない。これで本学は引き分けを挟んで7連勝。2位以下を大きく突き放し、首位を独走している。安定したディフェンスと確かな攻撃力で、アクシデントさえなければ負けないと思わせてくれる今の本学サッカー部。この無敗記録はどこまで続くのか、今後も目が離せない。

☆試合後のコメント☆
・神川監督

「去年の慶大戦はフィジカルコンディションに少し差があったが、今年はそれがなかった。(雨に関しては)うちにとってはボールが滑った方がむしろやりやすい。どちらがボールを正確に扱えるかの勝負になった。1-0の時間が長くて選手は辛かったと思うが、今日はこういう展開になるだろうと思っていた。今のうちはディフェンス。そこで持ちこたえてリズムを作ることができる。前線からのプレスもできていて相手が嫌がることができている。課題としては厚みのある攻撃をしなければいけないが、それも最後はできていた」。

・山田主将
「中3日の連戦で結果が重要だった。前節良かっただけに、緩みがあってはいけないと、みんな意識してやっていた。立ち上がりは特に気にしてピッチに立ったが、緩みはなかったと思う。慶大は去年もやられてたし、特に負けたくない相手だった。リベンジできて良かった。(久保の欠場について)、もちろんいてくれた方が心強いが、出た人でやれれば問題はない。ここまで好調なのは地道にやってる成果だとは思うが、運もあるので力の差はそこまでないと思っている」。

・小林(裕)
「間隔が短くて、疲労がたまってきているが、結果勝てて良かった。今年初めての雨天でのゲームで、自分のところでもう少し落ち着かせられたら良かった。ここまでの連勝はみんなで作ってきたもの。これからもみんなで作り上げていきたい」。