箱根駅伝エントリー選手インタビュー(5) 遠藤寿寛

1999.01.01
 箱根駅伝まで残すところあとわずかとなりました。新聞や雑誌など多数のメディアでは、明大は箱根駅伝のダークホースとして多くの期待を寄せられています。そこで、今回が学生最後の箱根駅伝となる4年生に今までの振り返りも含めて、箱根駅伝に懸ける思いなどをたっぷり語っていただきました!第5弾は全日本での区間賞、上尾ハーフでの自己ベスト更新など勢いに乗っている9区を走る遠藤寿寛選手です。

――今の調子はいかがですか?
 良くはないです。でも西さんが箱根が一番大事だから慌てずしっかり体作りをするように言われています。

――出雲、全日本と振り返ってみていかがですか?
 出雲は悪いところが全部出ましたね。でも出雲があったおかげで地に足つけて箱根に向けてやっていければと思いました。この失敗が生かされて全日本でシード獲得という一つの結果として出たことで出雲は意味があったのかなと思えます。全日本は駅伝らしい駅伝ができましたね。他校との差が均衡している中のレースだったのでミスを最小限に抑えればどの学校にもチャンスがある状態でした。全員が最大限に力を発揮してどれだけミスなくタスキをつなぐかが課題で、それができたから結果を出せたんだと思います。

――遠藤さんはどうして明治を選んだんですか?
 
ちょうど一つ上の代が強化を始めて、僕の同期にも松本(昂)や石川などのトップクラスの力のある選手が入ってきて注目され始めた頃でした。入ったときに松本先生が「箱根で優勝しよう」とおっしゃってくれたのですが、当時は箱根10位そこそこで、そんなチームが優勝争いできるのかなといった感じで……。自分自身も全然力なかったですし、とにかく箱根に出たいという気持ちが強かったですね。そんなチームが去年は箱根でシード権を獲得して、でも8位でまだまだだなって。今年の春を通して明治は今年は違うなって思い始めました。ちょっとずつ他校とそん色ないなと。徐々に松本先生がおっっしゃっていた「箱根で優勝しよう」という言葉が真実味を帯びてきました。

――今年の4年生は他の代とどんな違いがあると思いますか?
 どの代も考え方は違いますが、うちの代は結果的に向いているベクトルが同じなんです。「走って貢献したい」という気持ちが強くて、みんな競技人生悔いなく終わろうと思っていますね。下の代も「今年の4年生はいいですね」とよく言ってくれて。何がいいのかははっきりとは分からないけれど、過程が違っても結果的に目指す方向が同じというのが大きいのだと思います。意思確認しなくても、各々がしっかりやっている感じですね。

――遠藤さんもおっしゃっていますが同期に強い選手がいるというのはいかがですか?
 本当に良かったと思います。一人一人から吸収できることが多くて。それぞれがしっかりやっているから学ぶべきものがあります。ほんとうにいいメンバーに恵まれたなと思います。

――箱根で競技は終えられるんですよね?
 そうなんですよね。「これぐらい走れればいいな」ってくらい走りたいです。どの大学もこれぐらいでいければ上手くいくという組み立てを立てていて、その通りにミスなく駅伝を走りきることができればどこも優勝はあり得ると思うんです。だから自分の走る区間でそれができればと思っています。全日本の区間賞はラッキーだったので、その先にあるものを求めていきたいです。当たり前のことを当たり前にやらないと、できるものもできないですから日々の積み重ねを大事にと。優勝はあまり意識しないで去年よりよければいいなという気持ちでミスなく走れればと思います。

――応援している皆さんに一言お願いします。
 お正月なので、少しでもブラウン管を通して興奮できるレースをお届けできるように頑張りますので応援宜しくお願いします。