(2)リベンジの炎燃ゆ・黒岩泰成
昨季の日本学生氷上競技選手権。2年ぶりの王座返り咲きへ、チームは一丸となって戦った。黒岩(泰)は、仲間の期待を一身に背負い、優勝の懸かったチームパシュートレースに出場した。レースでは、三位一体となった滑りで好調な滑り出しを見せた。だが、「足を引っかけてしまった」。3周目のコーナーに差し掛かった瞬間に接触し、転倒。己のミスでチームは優勝を逸した。悔しくて、涙に暮れた。健闘を称える仲間の声も届かないほどに。
考えられないミスだった。自戒の日々が続く。悔やんでも悔やみ切れない。「悔しい思いを練習にぶつけた」。来る日のリベンジへ。尊敬する黒岩(信)スピード部門主将(政経4)の指導のもと、練習に励んてきた。
黒岩(信)部門主将とは、中学・高校と同じ長距離部門でしのぎを削ってきた仲。ひたすらに背中を追い掛けてきた。今季はその尊敬の人と、一緒のチームで戦える最後の年。だからこそ優勝で飾りたい。この1年間は誰よりも近くで、部を引っ張る長距離エースの滑りを見てきた。「盗むところがたくさんあった。成長につながった」。その技術を研究し、自身の滑りにも適用した。
体力面も充実している。黒岩(信)部門主将の勧めで、オブシーズンには自転車練習に取り組んできた。その効果は確実に出てきている。昨年に引き続き出場したMt.富士ヒルクライムでは、前年よりもタイムと順位を伸ばした。「長距離に必要な筋肉が鍛えられた」。
戦いの準備は整った。シーズン初戦の全日本距離別こそ5000mで48位とつまずいたものの、その後の大会は上々。真駒内選抜1万m4位、全日本学生選手権5000m7位に輝くなど、「上り調子」と納得の調整ができている。年明けに控えた運命の大一番に向け、「パシュートの練習をバンバンやっている」。ぬかりはない、今度こそは。リベンジに燃えていた。もちろんパシュートレースだけではない。前回は5000mと1万mに出場しながら、チームの得点に貢献できたのは5000m7位で挙げた1点のみ。個人種目でも、「一つでも上を目指す」と、前回以上の順位を狙うつもりだ。
今季も優勝を逃すとなれば、由々しき事態。名門・明治の名折れである。「絶対に優勝する」。頂への道を塞き続けし氷雪は、黒岩(泰)のリベンジの炎によって雪解けを迎える。
◆黒岩泰成 くろいわやすなり 政経3 嬬恋高出 169㎝・62㎏
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