進化したチームバレーで強敵日体大を撃破!上位リーグへ/秋季関東大学1部リーグ戦

1999.01.01
進化したチームバレーで強敵日体大を撃破!上位リーグへ/秋季関東大学1部リーグ戦
 前回の筑波大戦において敗北し、上位リーグ入りが絶望的となっていた明治。チームの中心選手である芳賀(営3)がインフルエンザで倒れ、万全とはいえない状況下で迎えた予選最終戦。本学は強敵、日体大に挑んだ。

 第1セット開始から試合は拮抗したシーソーゲームとなり、本学が1点のリードを守り続けたままセットの終盤へ。23―23の時点での日体大のサーブミスに救われ、25―23でセットを先取した。

 続く第2セットでは、序盤から日体大の激しい攻撃に受けに回ってしまう本学。流れを変えようと関(文3)や佐々木(将・文4)を中心に波状攻撃を仕掛けるも、相手の執ようなレシーブによって得点に結びつかない。じりじりと点差をつけられていってしまう。さらに明治に不幸が襲う。20―24のセットポイントの時点で主将廣本(商4)が足首をひねり、欠場を余儀なくされてしまったのだ。突然の主将の退場に対応できない明治は、その後すぐにこのセットを奪われてしまう。

 廣本主将を欠いたまま迎えた第3セット。廣本の代わりに出場した松本(文2)がチームを盛り上げ、ほかの選手たちもいつもにも増して大きく声をあげる。試合の流れを日体大につかませまいとチーム全体で懸命にプレーし、16―15の時点で廣本が復帰するまで終始リードを守り続けた。その後獲って獲られてのシーソーゲームに突入するも、ピンチサーバー高木(政経3)のサービスエースにより再びリードを奪うことに成功。25―21でセットを得た。「上とベンチとコートが一体となった」(佐々木監督)ことで、廣本主将の負傷という逆境を乗り越え、チームバレーの一端を見せつけたセットとなった。

 第4セット突入後も明治の勢いは止まらない。チーム全体の動きが冴え、相手の強烈なスパイクをうまくレシーブする機会が増えていく。一時相手にリードを許すものの、集中力を切らすことなくプレーする選手たち。そして、9―9の時点で廣本主将がサーブ権を得る。ほかの選手たちの懸命なプレーに応えるような彼の強烈なサーブに日体大の選手たちは全く反応することができず、サービスエースを3連続で決めることに成功する。この廣本主将のプレーで流れを完全につかんだ明治。関や木村(法3)のスパイクで得点を重ね、最後は廣本主将のスパイクで決着。25―15の大差で第4セットを奪い、強敵日体大に快勝した。この勝利と、同日に行われた法大と筑波大の試合で法大がストレート負けをしたことにより明治の上位リーグ進出が決定。4位以上が確定するのは昭和51年秋以来で、実に30年以上達成されていなかった快挙が成し遂げられた。

 「廣本頼み」の状況を打破する。これが春季リーグからのチームの目標だった。そして、この目標を達成したということを、今試合でチームの核が抜けた状態にもかかわらず日体大からリードを守り抜き証明してみせた。さらに、「1点を獲る喜びをチームで分かち合うことができた」(佐々木・将)という言葉通り、現在のチーム状況は春とは比べ物にならないほどによい。生まれ変わったバレーボール部の躍進は止まらない。