「スタミナ切れが問題」監督も嘆く2連敗/関東学生秋季1部リーグ戦

1999.01.01
 「前半は良いのだが……」と松本監督は試合後、苦渋の表情を見せた。
 9月12日、13日の2連戦。2連敗の結果と共に、明大に足りないものがまた一つ露呈した。それは「(前半と後半の)30分30分を走りきるスタミナ」(松本監督)である。

<早大戦>
 12日に三郷市総合体育館で行われた早大戦。試合立ち上がり、本学は先制点こそ許すもののすぐに追いつき、そこからはお互いに譲らない接戦となる。今試合の中では「夏合宿を行い、速攻の練習に取り組んだ」(松本監督)成果も現れていた。加藤(佳)主将(営4)やゴールキーパー糸(佑・文4)からのパスを起点に加藤(良・農3)を中心として得点を重ねていく。そして3回にわたる2連続得点を決めるなど、相手に3点の差をつけて前半を終了した。
この勢いのまま後半戦も敵を突き放したい明大。しかし徐々に足が止まってしまい、相手にペースを奪われる。後半も半ばになると、積極的に狙っていた速攻も影を潜めてしまう。「自分(選手自身)が弱気になったらそこで終わり」という監督の言葉が物語るように、後半早大の14得点に対して本学の得点は9。前半の貯金を守り切れず最終スコア23-25で敗れた。

<日体大戦> 
 続く13日には国士舘大学多摩キャンパス体育館で日体大と対戦した。前日同様、立ち上がりから一進一退の攻防線となった前半。本学はこの日も速攻を中心にゴールへ果敢に向かっていく。「交代させられたくなかったし、試合に長く出たかった」と話す山口(法3)の3連続ポイントを含む5得点の活躍で「ペースは明大」(松本監督)に。しかし、対する日体大も一歩も譲らない。本学は前半終了まで残り1分30秒の時点で3点差を追う苦しい展開となるが、そこから怒涛の追い上げを見せ同点に追いつく。残り2秒で相手に得点を許すものの強豪相手に前半のスコアは14-15と健闘した。
 そして勝負の後半戦。ここで早大戦の悪夢が再び現れ、開始5分で6点を失ってしまう。「将来オールジャパンを背負っていく選手」(松本監督)を擁する相手の多彩なパス、シュートに、後半を戦う選手達の集中力と体力は奪われていたのだ。「仲間にパスばかりして楽なプレーを選択」(松本監督)してしまい、相手自陣までボールを運ぶもののシュートが決まらない。また、その中で山口と小野(法3)が得点を決めるも、試合の流れを変えることができない。それどころか、時間が経つにつれシュートを打てども打てども相手キーパーの真正面である場面が目立ってきてしまう。そしてそこから相手の速攻を許し、得点されてしまうという悪循環が起きてしまった。
終わってみれば8点差をつけられ25-33。「後半のスタミナ切れが問題。どうしたら良いものか……」と監督はため息をこぼした。

 13日の試合で、8得点した山口は「夏合宿で根性はついたが、強い相手と戦うにはもっともっときついことをしなきゃいけない」と自分の弱点を見つめていた。勝つためには「選手同士がゲーム中言い合えるようにならないといけない。コミュニケーション不足の改善が必要」(山口)と選手達にはスタミナ以外にも課題は見えているようだ。

 5試合終わって1勝4敗。チームの目標である4位になるためにはもう負けられない。リーグ戦も中盤にして、明大は早くも正念場を迎えた。

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◆8・29~9・29 平成21年度関東学生ハンドボール秋季男子1部リーグ戦(明大和泉体育館他)
▼9・20 対国武大戦(明大泉体育館 13:00~)