厚い上位の壁に苦杯 成長を誓う/関東学生対校選手権
雨上がりの湿気がまとわりつき、気まぐれな強風がランナーの体力を削る。静岡県焼津市で開催された第105回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)。男子1部ハーフマラソンに出走した明治の三戦士は、過酷なコンディションの中で己の現在地と向き合うこととなった。
◆4・5 第105回関東学生対校選手権(静岡県焼津市)
▼男子1部ハーフマラソン
24位 山本 1時間07分25秒
34位 土田 1時間09分36秒
37位 石堂 1時間10分53秒
今シーズンの初戦としてこの舞台を選んだ土田隼司(商3=城西大城西)は「湿度も風もあり、環境としては難しかった」と振り返る。序盤は集団の中で機をうかがう展開。特に山本拓歩(農2=浜松日体)は、練習での確かな手応えを胸に、1キロ3分ペースを刻む冷静な走りを披露した。「ジョグの段階から調子の良さを感じていた」と語る通り、進化を証明するためのスタートだった。しかし、最上級生の石堂壮真(政経4=世羅)には異変が起きていた。「最初からきつかった」。原因不明の不調が、本来の走りを奪っていった。
レースが動いたのは後半だった。粘りを見せていた明大陣営だったが、他大学の実力者たちがペースを上げると、その差が顕著に現れ始める。出走直前まで体調不良で出場を迷っていたという土田は、後半に失速。「今のコンディションを考えれば妥当だが、応援してくれた人に結果で恩返しができなかった」と唇をかんだ。また、好調を維持していた山本も、先頭集団から離されていく中で「他大学の選手と比べると、圧倒的に強さが足りない」と冷静に現実を見つめた。タフな条件下でも崩れないライバルたちの背中は、今のチームに欠けている勝負強さを無言で突きつけていた。
フィニッシュ後、選手たちに笑顔はなかった。石堂は「最悪のレース」と自らを切り捨て、不透明な体調に戸惑いを見せながらも「腐らずにできることをやる」と、最上級生としてのプライドを見せた。
しかし、この苦い経験こそが秋の爆発へのプロローグとなるはずだ。彼らが異口同音に口にしたのは、5月の全日本大学駅伝予選会、そして10月の箱根駅伝予選会への執念。ライバルとの差を肌で感じた3人の言葉には、逆襲を誓う紫紺の意地が確かに宿っていた。
[下田裕也]
※レース後のコメントは後日、特集記事「紫紺維新」にて掲載いたします。
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