(7)ROOKIESに学べ!夢見ることの大切さ

1999.01.01
(7)ROOKIESに学べ!夢見ることの大切さ
 第7回の担当は鈴木美穂です。

 先日、映画『ROOKIES』を観に行った。原作もドラマも何も知らなかったため内容についていけるか不安だったが、不覚にも泣いてしまった。ROOKIESは公開初日2日間で観客動員約11万人と豪快なスタートを切り2週連続1位を記録。2ヶ月以上たった今もなお、上位をキープしている。ここまで人を惹きつける魅力は一体何なのか。

 話だけみると、高校野球を通して問題児たちを更正させる熱血教師の活躍と、不器用ながら再び這い上がろうとする問題児達の成長を描いたもので、映像の中には「こんなことあるわけない!」「しょせんドラマの中だから起きること」と突っ込みたくなる部分も多々ある。でも、見ているうちに自分と重ね合わせて見てしまう。「自分もこうなりたい」と無意識に憧れてしまうような世界がこのROOKIESにはある。

 この映画を見てふと自分の夢について考えてみた。大学3年ということもあり、否が応にも就活を意識せざるをえない今日この頃。インターンシップの面接を受けたのだが、質問に答えるときふと「自分の夢って何だろう」と考えてしまった。小さい頃は当たり前のように持っていた夢。いつのまにか持てなくなってはいないだろうか。自分の心の声に耳をすますことが少なくなっているような気がする。

 将来に希望を抱けず、自分が何をしたいのかも分からない現代の若者たち。ROOKIESではそんな彼らに「この世は希望だらけだ」「夢を持つ人間をバカにするな」と叱ってくれる先生がいる。この先生の言う台詞がまた心に響くのだ。そして生徒も「夢が俺たちを強くしてくれた」「もう一度キセキを起こしてみせる。俺たちの夢をつかむために」と夢に向かって進み始める。

 ROOKIESでは夢を持つことの大切さ、努力することの大切さを教えられる。何かに熱くなることがかっこ悪いと思われているご時世。だが、風潮はそうであっても、夢を持っていない人なんているのだろうか?悪ぶって強がっているだけで、まだ夢を捨てていない、捨てたくないという人が大半なのではないだろうか。小さい頃に見ていた夢をもう一度思い出して欲しい。

 就活で受かりそうな夢ばかり考えることは自分が本当にやりたいことではないはずだ。そうではなくて自分の夢はどうしたら実現できるか、夢を考えることが就活の第一歩ではないか。就活を目前に控えた人たちにROOKIESから一言借りたい。「夢にときめけ!明日にきらめけ!」

[鈴木美穂]

第8回は西村薫が担当します。