紫薫(2)ライバル特集
リーダーが見据える、越えなければならない日大のライバルたち――伊藤主将(理工4)
昨年の秋から主将として本学端艇部をけん引してきた伊藤主将。最後のインカレ、男子総合優勝に向け、伊藤主将がインカレで注目している他大の選手とは。
伊藤主将から出た名前は、日大4年の佐藤と寺島。2人とは面識もあり、「佐藤とはたまに飲みにも行きます」と言う。寺島には高校3年のインターハイで敗れ、世界ジュニア選手権の選考でも僅差で敗れた。本学に入学してからも、1年生のときの日立明対抗戦で2人の乗るダブルスカルに、残りの1000mで惜しくも逆転負け。「2人には高校のときから一度も勝てたことがない」と悔しそうに語っている。
今大会では佐藤はエイト、寺島はダブルスカルに出場するため、残念ながら舵手なしクォドルプルに出場する伊藤主将は2人と直接対決することはできない。しかし、今までエイトに力を入れていた本学男子の今年の目標は、総合優勝。主将はどの種目でも勝てるクルーで臨むためのクルー編成を行った。日大は昨年のインカレでもほとんどの種目で優勝し、総合優勝した強豪。本学が総合優勝するために、2人のいる日大を倒すことが必至条件となるだろう。
王者越えを狙う成長株――小口(政経2)
近年不振にあえぐ明大端艇部男子。そんな中、下級生から頭角を現してきた選手がいる。小口太陽だ。1年生次より着実と大会経験を増やし、先日の東日本選手権ではダブルスカルで見事優勝をつかんだ。今後部の中心を担う小口に、今一番『勝ちたい』相手を聞いた。
すでにダブルスカルでのインカレ出場が決まっている小口。「エルゴ(※1)では今までの記録を大幅に更新できている」と大会への準備も順調のようだ。今までの借りを大学の舞台、インカレで返すべく、小口は新たなスタートを切った。
(※1…陸上トレーニング用の乗艇マシーン。その漕ぎに対応した時間や距離を計ることができる。)
部内外のライバルとさらなる高みを目指す――浅利(政経2)
去年に引き続き舵手付きクォドルプルでインカレに出場する浅利。2年生女子を引っ張る存在といえる彼女に、ライバルについて聞いた。
「個人的なライバルは、日体大の田中です」と答えた浅利。田中とは高校時代、同じボート部で過ごし、同じクォドの同じポジションで漕いでいた。そして、チームは違うが、大学でもお互いボート続けることに。今まで仲間だった2人だが、これからは優勝を争うライバル同士となった。浅利は、「彼女は手足が長く、ボート選手としての潜在能力が高い。私とは違うタイプの選手」とライバルの長所を挙げる。相手の強さを素直に認めること、凡人にはこれができそうで意外とできない。そんな素直さが、「周りから(いい意味で)刺激を受けやすいので、ライバルの存在は大きい」と言うように、ライバルから得る刺激を、浅利の強さに変える秘訣なのだろう。良きライバルの存在が自分を強くする――。浅利の姿勢からはそんな思いが伝わる。
浅利のライバルは部外だけではない。初の女子部総合優勝を成し遂げた去年。浅利は舵手付きクォドルプルのメンバーとして出場したものの4位に終わった。「総合優勝は先輩たちのおかげ。自分は全然貢献できなかった」と1年生のころを振り返る。そして、その悔しさを味わった同じメンバーで今年のインカレも戦えることになった。このメンバーの中に田口(法2)がいる。田口とは、高校時代に国体の決勝で戦った。かつてのライバルも同じチームに入ったことで今では良き友となり、共に優勝を目指し日々切磋琢磨している。
「決勝で漕いでいる姿、隣に早大がいるイメージで練習している」と浅利。常にライバルの存在を強く意識した練習の結果が、きっとインカレで発揮されはずだ。
ディフェンディングチャンピオンの最大の敵――女子部
昨年、本学初のインカレ総合優勝を達成した女子部。連覇を阻もうと他大が厳しいマークをつけてくると予想される今年、明大女子部が最も注目するチームとは。
この早大の壁を越えずして女子部の連覇は果たせない。しかし、「逆に、早大を倒せば総合優勝が見える」(藤原)ともいえる。最大のライバル・早大漕艇部女子部との戦いに注目だ!
次回の「紫薫」(8月5日更新予定)は縁の下の力持ち、マネジャーの1日を追います。
関連記事
RELATED ENTRIES

