「信頼」で掴み取った19年ぶりの勝利/関西学大定期戦

 毎年恒例の関西学大定期戦。本学は19年連続で敗北を喫しており、選手たちは「今年こそは負けられない」(安田・営3)と士気も高まっていた。中でもエースRB喜代吉(理工4)の気持ちは特に強く、前日のミーティングで「20年近くも勝てなくて悔しい」と涙を流すほどだった。

 そして迎えた試合当日、ファイターズのレシーブから試合が開始。榊原(文4)の巧みなキックによってファイターズはエンドゾーンオンラインからのファーストダウンとなる。その好機を見逃さなかった本学ディフェンス陣は、相手QBにタックルを食らわせセーフティーを獲得し、2点を先取。
 これをきっかけに流れを掴んだグリフィンズは、終始OL陣が相手DLを圧倒する。しかし、ダウンを立て続けに獲得しながらも得点には繋がらず、計2点で第1クォーターを終える。

 そして第2クォーター、流れに乗ったグリフィンズは、開始3分でFGを決め、3点を追加。しかし、その後ファイターズが得意のパスプレーを次々と繰り出し、自陣深くまで攻め込む。そんな中、小中(政経4)がパスインターセプトを決める。しかし、その後はなかなか攻撃権を獲得できず、結局第2クォーターを終えて5―0。

 第3クォーター、序盤から両チーム共になかなか攻撃が続かず一進一退の攻防が続く。しかし、このよどんだ流れをWR安田のワンプレーが変えた。安田は「流れを変えるのがレシーバーの仕事」という自らの言葉を体現するかのようにQB田中(蔵・政経3)からのロングパスをキャッチ。喜代吉のタッチダウンを呼び込んだ。これで12―0。19年ぶりの勝利が現実味を帯びてきた。

 だが、相手は甲子園ボウル最多出場のファイターズ。浮足立つグリフィンズの隙を逃すことなく突いてくる。しかし、今年のグリフィンズは一味違った。上級生中心に編成されたディフェンス陣をディフェンスリーダー小林(政経4)が上手くまとめ上げ、ファイターズの得点を許さない。ぎりぎりの攻防は続き、第3クォーターを何とか無失点で切り抜けた。

 いよいよ最後の第4クォーター、12分を守り切れば19年ぶりの勝利が待っている。しかし、勝利の女神は簡単には微笑んでくれなかった。第4クォーターに入り関西学大のパスはキレを増し、次々とロングパスを決められ、残り1ヤードの所まで攻め込まれてしまう。それでもグリフィンズは決死のディフェンスでダウン一つ分を稼ぎ、残りインチとしたが、結局サードダウンでタッチダウンを喫し5点差に詰め寄られてしまう。
 
 フィールドの流れは関西学大に傾きかけていた。しかし、ここでベンチの選手が「ベンチから盛り上げていこう」と周りを鼓舞し、明治側のムードは一気に上昇。その盛り上がりは前線の選手にも伝わり、再びグリフィンズは勢いを取り戻す。
 終了直前、田中(蔵)は駄目押しのタッチダウンを決めた、かと思われたが加藤(政経3)のホールディングにより痛恨のノーカウント。仕切り直しで再びダウンを再開するが、ここで試合終了。グリフィンズは見事19年ぶりの勝利を収めた。
 試合後、この日、喜代吉のタッチダウンを演出した安田は声を詰まらせながら「信頼」という言葉を口にした。今季不調が続きスターターから外されていた。そんな中で、伝統の一戦に出場し、勝利に貢献した。信頼してくれているチームメイトへの感謝の気持ちがこもった涙だった。QB田中(蔵)がそんな安田にロングパスを出せたのも強い信頼関係があったからこそだった。

 シーズン初めのオープン戦ということもあって基本戦術で戦った両チーム。地力のぶつかり合いで全国上位レベルの関西学大に勝てたということはグリフィンズにとって大きな1勝であった。

 悲願の日本一へ。今季のリーグ戦に大きな期待がかかる。