フルセットの熱戦も惜敗 水野・杉本組は全国準V/全日本学生室内選手権5日目
全日本学生室内選手権(インカレインドア)最終日は決勝が行われた。明大からは男子ダブルスに水野惺矢(政経2=四日市工)・杉本一樹(営1=湘南工科大付)組が出場。第1セットを取られた中で粘りのプレーを見せたが、フルセットの末惜しくも敗戦した。この結果により、水野・杉本組は準優勝となった。
◆12・10~14 全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)
▼12・14
[男子ダブルス決勝]
水野・杉本組 1{6(2)―7、6―3、5―10}2 森田・島組(早大)〇
【男子ダブルス決勝:水野惺矢・杉本一樹組VS森田皐介・島笙太組(早大)】
強敵を撃破し続けて勝ち上がる水野・杉本組が決勝で対戦するのは、早大の森田・島組。全試合でストレート勝ちと波に乗っているペアだが「油断ではなく前向きに『最終的には自分たちが勝つだろう』という思いで試合に入った」(杉本)。
頂点を懸けた一戦は、水野のリターンエースで幕を開けた。第1ゲームはデュースまでもつれたが、水野がセカンドサーブを強打して相手を押し込みブレークに成功。続くゲームも杉本の高速サーブで相手を翻弄(ほんろう)し、2ゲーム連取と最高のスタートを切った。第4ゲームはブレークポイントを渡したものの、水野のサーブから杉本のボレーへとつなぐ、華麗な立ち回りでピンチを脱する。決勝戦ならではの緊張感の中互いにキープが続き、4―3で迎えた第8ゲーム。15―30から水野が痛恨のダブルフォルトで失点すると、そのままブレークバックされ試合は振り出しに戻った。「僕のファーストサーブが入らなくてブレークされてしまった」(水野)。その後は互いにキープが続き、第1セットはタイブレークに突入。持ち前の集中力を発揮したいところだったが、水野がボレーでミスを連発。立ち上がりの5連続失点が響き、2―7でタイブレークを落とした。
切り替えて臨みたい第2セットは、互いにキープが続く緊迫した展開に。水野のサーブから始まる第3ゲーム。ブレークポイントのピンチで甘い返球になったが相手のボレーがアウトとなり、苦しみながらもリードは許さない。試合が進むにつれて水野の調子も戻り「後がない状況でも、(ボールを)入れに行くという手段はなく、二人で前に行ってポイントを取りに行く前向きな姿勢を出せた」(杉本)と攻めのテニスを貫いた。第7ゲームをラブゲームで獲得し、続くゲームは水野がボレーを決め切って15―40とブレークチャンスを握ると、杉本の深いショットで相手のミスを誘いブレーク。ゲームカウント5―3と、大事な場面でリードを奪う。第9ゲームは獲得した全ポイントが水野のボレーで、第2セットを6―3で取り返し10ポイントタイブレークへ望みをつないだ。

準決勝までの3試合は全て10ポイントタイブレークを制している水野・杉本組だが、相手に押される展開が続く。ショットに精彩を欠いて杉本のサービスポイントを2本とも落とすと、リターンでも打開できず0―5。2連続で得点し流れを取り戻そうと試みるも、直後のポイントで相手のボレーが決まり点差は縮まらない。「やはり出だしで一気にリードされてしまったのが厳しかった」(水野)。杉本がリターンエースを決めるなど意地は見せたが、最後まで早大ペアの勢いを止めることはできず、無念の敗戦となった。
決勝戦こそ悔しい結果に終わったが、初戦から準決勝まで次々と優勝候補をなぎ倒した水野・杉本組。ベスト4となった全日本学生選手権(インカレ)から約3カ月半後のこの大会で準優勝を果たし、着々と日本一への階段を登っている。「スキを詰めていけば、来年のリーグ戦やインカレなどでは勝てる」(杉本)。下級生エースは確かな自信を手にし、来年度の更なる飛躍を予感させる大会となった。
[橋場涼斗]
試合後のコメント
水野
――試合を振り返っていかがですか。
「ファーストセットもファイナルセットもタイブレークで落としてしまって。内容自体は悪くはなかったですが、相手の方が大事なところでいいプレーをしていたと思います」
――第1セットはタイブレークの末落としてしまいましたが、振り返っていかがですか。
「出だしは二人ともいい感じに入れて、うまくブレークできましたが、僕のファーストサーブが入らなくてブレークされてしまいました。ブレークされた後はキープキープの展開だったのでそこまで焦ることなくやって、タイブレーク勝負で取られてしまいました」
――今大会の総括と、今後の意気込みをお願いします。
「今大会は1回戦から厳しいドローでしたが、全試合10ポイントタイブレークで勝って決勝まで行けて、決勝は負けてしまいましたが、やることはできたのでいい大会になりました。今後は関東学生テニストーナメント(春関)、インカレと続くので、優勝できるように頑張りたいと思います」
杉本
――第2セットは6―3で取り返しましたが、特にどのあたりが良かったですか。
「後がない状況でも、(ボールを)入れに行くという手段はなく、二人で前に行ってポイントを取りに行くという前向きな姿勢を出せました。相手のミスが増えてきたので、2セット目を取れました」
――1回戦から強敵を倒して勝ち上がり、価値ある準優勝を手にしました。
「そうですね。1回戦から他大学の核となる選手たちを倒してきたので、スキを詰めていけば来年のリーグ戦やインカレなどで勝てると自信につながりました」
――大会の総括と、今後の意気込みをお願いします。
「自信につながった大会でした。これから春まで期間が空いて、ダブルスに関しては自分が実力不足なので惺矢さんに追いつけるように頑張っていきたいと思います」
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