グランドスラムあと一歩で逃す/全日本学生選手権

2025.12.13

 拳法の一年を締めくくる全日本学生選手権(府立)が行われた。明大は創部初の2年連続グランドスラムをかけ挑むも、決勝で敗れ準優勝に終わった。

 ここまで東日本大学リーグ戦、全国選抜選手権、東日本大学選手権を制し、創部初の2年連続グランドスラム達成まであと一つと迫っていた明大は、最後に府立の壁に挑んだ。1回戦・桃山学大戦では一本も取られることなく快勝し、盤石の立ち上がりを見せた。続く2回戦は、「ヤマになる」(土屋泰生・文2=関西福祉科学大)と評された龍谷大戦。先鋒・山田健斗(文4=桜丘)、次鋒・長倉直弥(営4=明大中野)はともに先取を許し、一本を取り返したものの勝敗はつかず。嫌な雰囲気が漂う中、その流れを断ち切ったのはルーキーの児玉幹大(法1=初芝立命館)だった。面突きで先取すると勢いのまま二本目も奪取し、明大に流れを呼び込んだ。その後も優位に試合を進め、準々決勝へ駒を進めた。

 準々決勝の同志社大戦は、中堅戦を終えて2勝2敗の均衡状態。三将として登場した保泉孝介(商3=県立足利)は今大会初出場。体格差のある相手に押し込まれながらも粘り強く耐え、貴重な引き分けをもぎ取った。副将・大将戦を勝ち切り、準決勝の大商大戦へ。この一戦では”王者・明大〟の強さを発揮し、無敗で勝利した。

 そして迎えた決勝・関西学大戦。三将戦まで1本も奪えず、2敗2分けと厳しい展開となった。負ければ敗戦が決まる三将戦に臨んだのは山田健。「自分がここで流れを変えなければいけない」とそんな覚悟で挑んだが、有効打を出せず敗戦。「自分自身、やりたいことができなかった」と悔しさを滲ませた。副将・大将を務めた土屋泰、土屋賢生主将(法4=関西福祉科学大)は圧倒的な内容で勝利。土屋賢にとって日本拳法最後の試合となったが「悔しいというより、やりきった」と語り、主将として最後まで拳法を楽しみきった姿を示した。

 創部初の2年連続グランドスラムを目指した土屋メイジの挑戦は、ここで幕を閉じた。来年度の主将には大谷流生(法3=大商大堺)が就く。目標は「もちろんグランドスラム。府立奪還」。明大は再びチャレンジャーとしての新たな1年を迎える。

[竹本琉生]

試合後のコメントはこちら