関西勢撃破! 止まらぬ水野・杉本の快進撃/全日本学生室内選手権3日目

2025.12.12

 全日本学生室内選手権(インカレインドア)3日目は、各種目の準々決勝が行われた。男子シングルスでは杉本一樹(営1=湘南工科大付)が近大選手との1年生対決を制し、男子ダブルスでは水野惺矢(政経2=四日市工)・杉本組が関大ペアを下して、ともに準決勝進出を決めた。

12・10~14 全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)
12・12
[男子シングルス準々決勝]
◯杉本2{6―3、7―5}0﨑山(近大)

[男子ダブルス準々決勝]
◯水野・杉本組2{6―4、1―6、10―7}1堤・岩本組(関大)

男子シングルス準々決勝:杉本一樹VS﨑山耀登(近大)
 ベスト4を懸けた一戦は、関東と関西の1年生対決に。「楽しみという感情と、同い年として負けられないという思いがあった」。

 第1セットは杉本のキープから始まると、リターンゲームで早々にブレーク成功。流れをつかんだかと思われたが、直後の2ゲームはストロークで精彩を欠いて連取を許し、2―2に追いつかれる。それでも第5ゲームをキープして勢いを止めると、第8ゲームはラブゲームでブレークし一歩リード。「ミスを減らす中でも自分から打ちに行って、相手を崩せた」。続くサービスゲームは30―40とブレークポイントを握られるも正確なフォアハンドでしのぐ。5度のデュースの末、クロスを狙ったバックハンドが決まり、6―3でこのセットを獲得した。

 第2セットは互いのキープから始まり、1―1で迎えたリターンゲームで杉本のバックハンドが冴え渡る。ストレートへのエースを2本決めてブレークに成功。リードを奪ったが、続くゲームでデュースから相手に逆をつかれ、このセットもすぐに追いつかれる。その後は競った展開の中でキープが続き、ゲームカウント5―5で第11ゲームに。デュースからブレークポイントを握ると、絶妙な高さのロブが相手のスマッシュミスを誘い6―5に。最後のゲームも30―40とされたが、3連続得点で試合を締めた。

男子ダブルス準々決勝:水野惺矢・杉本一樹組VS堤隆貴・岩本晋之介組(関大)
 全日本学生選手権(インカレ)準決勝の対戦カードが、インカレインドア準々決勝で再び実現した。水野・杉本組は、ストレート負けを喫したインカレのリベンジへ挑む。

 第1セットは序盤から互いにブレークが続き、ゲームカウント4―4で迎えた第9ゲーム。ビッグサーバー・岩本の高速サーブへ徐々に対応し、30―40とブレークポイントを握る。続くポイントは相手に押されスマッシュの連打を許すも、高いロブショットでラリーを続けミスを誘発。「先に僕たちが少し(戦術を)変えた。相手の弱点を突けた」(杉本)。第10ゲームをキープし、6―4で重要なファーストセットを先取した。

 ストレート勝ちを収めたい第2セットだったが、インカレ準優勝ペア、堤・岩本組が本領を発揮する。第2ゲームは杉本の甘いサーブを狙われてブレークを許すと、流れをつかんだ相手が5ゲームを連取。「相手が2人とも前に出てきて、ボレーでプレッシャーをかけられた」(水野)。第1セットとは真逆の一方的な展開となり、試合の行方は10ポイントタイブレークに託された。

 運命の10ポイントタイブレーク。まず重要な1点目を取り、次のポイントで相手がダブルフォルト。思わぬ展開で主導権を握ると、激しいラリー戦を制し4―0とリードを広げる。関大ペアも食い下がり、6ー5まで追い上げを許したが、同点にはさせない。最後は相手のリターンがネットにかかり、10―7で10ポイントタイブレークを制した。

 これで、水野はダブルス、杉本は単複でベスト4入りを決めた。明日の準決勝はシングルス、ダブルスともに髙妻蘭丸(筑波大)との対戦。全国トップレベルの強敵を撃破し、決勝へと駒を進めることはできるだろうか。

[橋場涼斗]

試合後のコメント
水野
――どのような思いを持ってダブルスに臨みましたか。
 「インカレ準決勝で負けた相手で、2連敗はしたくなかったので、リベンジしようという強い気持ちを持って試合に挑みました」

――準決勝に向けて意気込みをお願いします。
 「インカレはベスト4で負けてしまったので、その結果を超えられるように頑張りたいと思います」

杉本
――ダブルスの10ポイントタイブレークで勝ち切れた要因は何ですか。
 「昨日も同じ展開で勝てていたので、経験を生かして強気に、最初から最後までミスを少なくできたのが要因だと思います」

――明日は単複ともに髙妻蘭丸選手(筑波大)が相手です。関東学生選手権(夏関)で敗れた相手ですが、意気込みをお願いします。
 「相手は最後のインカレインドアだと思いますし、自分は最初なので。絶対勝つという気持ちを最初から最後まで貫き通して、自分らしくテニスをして絶対勝ちます。(ダブルスでは)惺矢さんと2人で優勝できるように頑張ります!」