ルーキー特集Vol.1【佐々木彰生】
――まず、明治に入学した理由を聞かせてください。
鳥居さん(鳥居拓史・文4)に誘われたからです。本当は、大学に行くか行かないか迷っていたんです。そんな時に鳥居さんと伊藤さん(フィギュア部門監督)の誘いを受けて入学を決めました。
――フィギュアスケートを始めたきっかけは何ですか?
家の前から出ていたバスがスケートリンク前を通っていて、2歳年上の兄がそのリンクに通っていたからですね。最初は、お父さんに手を引かれるような感じで遊びに行っていました。
――本格的にスケートを始めたのはいつ頃ですか?
リンクには5歳の時から通い始めたんですが、本格的に選手を目指し始めたのは小2からです。小5のときの全日本ノービス選手権では2位になることができて、ここまでは調子も良かった。ただ、ここからは伸び悩んでいましたね。でも中3の終わり頃、ふいにジャンプが跳べるような気がしたんです。それで挑戦してみたら、それまで跳べなかったジャンプが跳べるようになっていました。どうしてなのか理由はよく分からないんですが、波に乗ると強いタイプなのかもしれません。
――大学に入ってやってみたいことはありますか?
勉強面での不安もありますし、練習量もしっかりこなさなきゃならないし、両立には不安もあります。とにかく一つ一つのことをしっかりこなせるように頑張りたいです。
――趣味は何ですか?
車が大好きです。車の本を読むことが息抜きになってますね。大会で海外遠征に行くと、ほかの話では英語がさっぱり通じないのに車の話なら通じるんです。無良崇人君(中京大)も車が好きで、この前一緒に遠征に行ったときは大量に車の本を持ってきてました。二人で盛り上がって、部屋でもずっと車の話をしてましたね。ほかにも、車道の車を見ていて格好いい車があると、思わずデジカメで撮ってしまいます。だから、僕のデジカメは車の画像しか入ってないんですよ。大学生になると年齢的にも免許がとれる年になるし、早く車の免許がとりたいです!!
――あこがれの選手はいますか?
高橋大輔選手(関大大学院)です。ジャンプもステップも踊りもすべてがすごい!あらゆる要素で周囲を圧倒できる選手だと思います。ほかにはカナダのエマニュエル・サンデュー選手。踊りがきれいだと思います。踊りの基本にバレエを組み入れていて優雅ですてきです。
――ライバル視している選手などはいますか?
4歳年下ですが、羽生結弦君(宮城FSC)です。でも、ライバルはたくさんいます。今年がジュニア最後だし、やっぱり全日本ジュニア選手権で優勝したいですからね。
――ジュニアとして大会に出場するのは今シーズンが最後ですね。
ジュニアも近年レベルが上がってきているので大変です。僕はジャンプが苦手な分、ステップや踊りの部分で高い評価をもらっています。でも、5種類のトリプルジャンプとトリプルアクセルが跳べないと上位争いはおろか勝つこともできない。だから、ジャンプをしっかり跳べるようにしたいです。
――新しいプログラムについて教えてください。
まだ作っている途中です。ショートはロドリーゴ・ガブリエーラの曲に決めていて、振り付けは先生に全部お任せしています。踊りやステップでは期待を裏切らないように、ジャンプでも「あの人すごいよね」といわれるようなプログラムにしたいですね。
――では、来シーズンに向けての意気込みを聞かせて下さい。
昨シーズンは練習にしろ演技にしろ、全部慌てていました。また、僕は好不調の波が激しくて、調子が悪いときはダブルアクセルでさえ跳ぶことができません。だから、自信につながる練習をして、一試合一試合自信を持って臨んでいけるようにしたいと思っています。
それから、今トゥーループの連続ジャンプを練習しているのですが、僕はほかのジャンプが入ってくると気が急いてしまって跳べなくなってしまうんです。精神的にももっと強くなって、集中して取り組めるようにしたいと思っています。
取材中、言葉を一つ一つ選びながら丁寧に話す佐々木。実力者でありながらおごりはみじんも感じられない。気さくな雰囲気で質問にも丁寧に答えてくれる。ジャンプは苦手と語る佐々木だが、そこを伸ばせば、生まれ持ったエンターテイメント性に磨きがかかることは間違いなしだ!今年がジュニア最後の年ということもあり、本人も「全日本ジュニア選手権では優勝したい!」と意気込んでいる。
今後、佐々木が台風の目となり、明大フィギュア部門を引っ張っていってくれるに違いない。
◆佐々木彰生 ささきあきお 政経1 武相高出 163㎝・59㎏
関連記事
RELATED ENTRIES