厳しいコースを攻略できず惨敗/全日本ジュニア総合大会2009

2013.09.18
 1日目の馬場馬術競技では、各人馬ともに無難に演技をこなすが、思ったほど点数が伸びない。西脇が1位、柘植主将・篠原が2位と上位を独占するも、明治の勝ちパターンである「総合は馬場で点数を稼ぎ、そのまま逃げ切る」という勝利の方程式に持ち込むには少々物足りない成績で1日目を折り返した。

 2日目はあいにくの悪天候の中、クロスカントリー競技・障害飛越競技が行われた。
 クロスカントリー競技では「全日本ジュニアにふさわしい厳しいコースで、それを克服できなかった」と、柘植主将が肩を落とした厳しい条件の中、各選手共に厳しい戦いを強いられた。篠原、柘植主将・西脇らがタイム減点で大きく順位を落とし、齋藤が経路違反で失権。この時点で前日の馬場馬術競技でリードしていたポイント差を一気に逆転され、自力での優勝はなくなってしまった。

 その後挑んだ最終種目の障害飛越競技(余力審査)。しかし、ここでも前種目からの悪い流れを止めることはできなかった。篠原は減点無しで競技を終えたものの、西脇は飛越で苦戦し、柘植主将はタイムで減点されるなど、結果は振るわない。「常勝軍団」とはかけ離れた、納得のいかない成績で全競技を終えた。

 来月には関東学生馬術争覇戦、さらには19連覇が懸かる関東学生三大大会が行われる。ルーキー西脇の奮闘など明るい材料はあったものの、団体戦なら惨敗ともいえる今大会。「足りないものを埋めていけば、関東学生はいける」という柘植主将の言葉通り、ここで見つかった課題を克服し、短い期間でチームを立て直せるかがカギとなるだろう。

[西村元英]

試合後のコメント
柘植主将
「最悪。全日本ジュニアにふさわしい厳しいコースだった。それを克服できなかった。争覇戦は団体戦。気持ちは変わる、変えなければならない。今回は全日本だが、次は学生戦。足りないものを埋めていけば関東学生はいける。油断ではなく、今までやってこられたから。西脇4位はせめてもの救いだが、勝てる馬だから満足はない」。