「春は勝てない」ジンクス破れず…/関東学生春季リーグ戦
昨年の秋季リーグ覇者の明治は、6年ぶりの春季リーグ優勝に向け並々ならぬ意気込みで今大会に臨んでいた。しかし結果は2位。今年も春に選手の笑顔は見られなかった。
本学は初戦の大正大戦でストレート勝ちを収め、順調なスタートを切った。「今までに無いようないい流れ」(高山監督)と言うように、それ以降も駒大戦、埼玉工大戦、筑波大戦と明治が圧勝。王者の貫禄を見せていた。
続く5番手はダブルスに続けて出場した甲斐。チームに1勝を挙げ、さらにリーグ戦シングルス無敗の記録を伸ばすためにも、勝ちたいところだった。しかし、専大の盛り上がりを前に踏ん張りきれず試合を落とし、明治は後がなくなってしまう。
6番手、背水の陣で臨んだ池田(法3)。1セット目を奪うも2、3セットを奪い返され、セットカウント1―2で4セット目を迎える。その運命の4セット目も、相手に先にマッチポイントを握られ、あと1点で明治の敗北という危機に直面した。しかし、「ここで負けたら優勝は無いって気付いて、無心で戦った」(池田)。あきらめずに相手のミスを誘って得点し、デュースで4セット目を制す。5セット目も勢いそのままに相手を圧倒。池田がフルセットにまでもつれ込む熱戦を制し、雄叫びをあげた。
3―3のイーブン、泣いても笑っても次で勝負が決まる。そんなプレッシャーのかかる場面で7番手ルーキー根田(営1)は見事に佐藤(専大)をストレートで下し、なんとかリーグ戦連勝を守りきった。
翌日の中大戦は調子を取り戻し4―0で勝利。いよいよ最終日、天王山の早大戦。全勝の明治、1敗の早大。勝った方が優勝という組み合わせだ。明治はオーダーをガラリと変え、1番手に根田を据えて試合に臨んだ。しかし、ここまで好調だった根田が笠原(早大)の前に沈黙。2番手水谷は、試合自体は勝ったものの終始細かいミスが目立ち、水谷らしからぬ試合運びで明治ベンチには不穏な空気が漂いはじめる。
こうなるともう流れは完全に早大で、ここまでリーグ戦無敗を誇ってきたダブルスの水谷・甲斐ペアも1―3と惨敗。完全に勢いを失った明治は、5番手の軽部もストレート負けし、6年ぶりの春季優勝をあと一歩のところで逃した。
選手たちは口々にこの言葉を残した。「悔しいけど、切り替えるしかない」。
去年と同じく、早大に負け6勝1敗の2位という結果に終わった明治。どうして春勝てないのか――。優勝のみを目標として戦ってきただけに、この悔しさは計り知れない。しかし、実力は十分にある。8月のインカレ、そして秋季リーグ優勝に向けて、選手たちはもう動き始めている。
| 明 大 | 早 大 | 中 大 | 専 大 | 筑波大 | 埼玉工大 | 駒 大 | 大正大 | 勝敗 | 順位 | |
| 明 大 | — | ●1―4 | ○4―0 | ○4―3 | ○4―1 | ○4―0 | ○4―1 | ○4―0 | 6勝1敗 | 2 |
| 早 大 | ○4―1 | — | ●2―4 | ○4―0 | ○4―0 | ○4―1 | ○4―1 | ○4―0 | 6勝1敗 | 1 |
| 中 大 | ●0―4 | ○4―2 | — | ●3―4 | ●2―4 | ●3―4 | ●0―4 | ○4―2 | 2勝5敗 | 7 |
| 専 大 | ●3―4 | ●0―4 | ○4―3 | — | ○4―3 | ○4―2 | ○4―3 | ○4―0 | 5勝2敗 | 3 |
| 筑波大 | ●1―4 | ●0―4 | ○4―2 | ●3―4 | — | ○4―3 | ○4―3 | ●4―3 | 4勝3敗 | 4 |
| 埼玉工大 | ●0―4 | ●1―4 | ○4―3 | ●2―4 | ●3―4 | — | ●2―4 | ○4―2 | 2勝5敗 | 6 |
| 駒 大 | ●1―4 | ●1―4 | ○4―0 | ●3―4 | ●3―4 | ○4―2 | — | 4―1 | 3勝4敗 | 5 |
| 大正大 | ●0―4 | ●0―4 | ●2―4 | ●0―4 | ●3―4 | ●2―4 | 1―4 | — | 0勝7敗 | 8 |
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