千葉大に勝利 執念の1部残留/関東学生ラクロスリーグ戦
日本一を目指し挑んだ関東学生リーグ戦だが、5戦1勝3敗1分けと振るわず、1部2部入替戦へもつれ込んだ。「来年以降のためにも、明治の伝統を守る気持ちで挑んだ」(AT(アタッカー)・村田純也主将・商4=県立東葛飾)というこの一戦。千葉大に先制を許すも最終スコア4—2で4年生最後の試合を勝利で締めくくった。
◆7・5〜 第37回関東学生リーグ戦(江戸川区臨海球技場他)
▼11・24 対千葉大戦 (大井ホッケー競技場サブピッチ)
◯明大4{0―0、1―1、1―0、2―1}2千葉大
フェイスオフを取り始まった第1Q(クオーター)だが、相手のG(ゴーリー)の好守備に阻まれシュートが得点に結びつかず両者無得点となった。試合が動いたのは第2Q開始直後。ゴールサイドから放たれた素早いシュートが決まり、千葉大に先制を許す。しかしAT・清水隆伸(商4=明治)がグラウンドボールを取ると、村田がゴールネットを揺らしすぐに同点に追いつく。「あまり攻めが上手くいかない中で自分がいかないといけないという気持ちだった。今までの練習の成果が出せた」(村田)。その後もシュートを放つ明大だが「(シュートを)ゴーリーが構えているスティック側に打ってしまっていた」(村田)と追加点を奪えず。1—1の同点のまま試合前半を終えた。
「千葉大はディフェンスが上手いので、自分たちのボールを保持する時間を長くできることがこの試合のカギだと思っていた」(清水)、「切り替えや運動量をすごく意識して、どんどんブレイクで点を取っていこうというつもりでやっていた」(DF(ディフェンダー)・森下昂志・理工4=桜美林)と明大は後半も猛攻を続ける。そして第3Q中盤、MF(ミディ)・高木大輔(商3=明大中野)のロングシュートで勝ち越しに成功。しかし第4Q開始3分後、空いていたゴールの右側を突かれ再び同点に追いつかれるシーソーゲームに。1部残留に向け勝ち切りたい明大と、1部昇格をつかみたい千葉大の思いがぶつかり合う中、均衡を破ったのは試合終了4分前。ゴール裏から走ってきた清水が上から放ったシュートが見事に決まった。清水は「自分のプレーパフォーマンスが上がらず焦りや不安があったリーグ戦だった。勝ち越しゴールを決められて、この4年間の自分の集大成が出せたと本当にうれしかった。安心した」と大きくガッツポーズ。さらに勢いそのままに、2分後にはMF・山崎朝陽(政経4=明治)が空いたゴールを見逃さず、ダメ押しの追加点を決め4—2。2点リードのまま1部残留を決める勝利を飾った。
11年ぶりの入替戦に臨んだHUSKIES。4年生の活躍が光り、1部残留となった。来年度からは出場選手がほとんど変わることとなる。今年度成し遂げられなかった『学生日本一』に向け、この試合の勝利が下級生へのバトンとなった。
[小松錦葵]
試合後のコメント
村田
――この試合はどのような作戦を立てていましたか。
「自分たちのコーチ陣も選手も、誰も経験したことないことだったので、何が起こるか分からなかったのですが、いろんな想定をして臨もうと事前に言っていました」
――どのような4年間でしたか。
「1年から3年までは全然役職もなく、とにかく自分のことに集中できたシーズンでした。4年から主将という立場になって先輩たちが自分がやっていないことをカバーしてくれたり、責任を負ってくれていたりしていたことや、幹部というところでチームを動かしてすごく大変だったことに気づけました。先輩たちはそれを成し遂げて、かつ、入替戦にいかずに残留できていて、すごかったなと思います」
――後輩へメッセージをお願いします。
「今年のリーグ戦は結構、4年生が出ていたので、4年生ががっつり抜けて経験のなさは出てくると思うので、出場メンバー中心にそこは引っ張っていってほしいなと思います」
森下
――どのような4年間でしたか。
「個人で言うと、右肩下がりというか、もっと頑張れたなという部分はすごくあって。2年生の時は先輩とかも少なくて、実力ないのに試合出ないといけないという感じで、すごく危機感があって頑張っていたのはあったのですが、3年生になると、自分だけではなくて、チーム全体も、颯士さん(佐藤・令7商卒)とかいて。今年勝てるぞみたいな、そういう気持ちになった部分で、なんか安心して。当初は良かったのですが、どんどん右肩下がりで、それで去年も入替戦いくか、いかないかみたいな感じになって。今年も最初の方は危機感感じてやっていたのですが、だんだん気が抜けてきちゃってダメになったのかなとかは思っていますね」
――チームとしての課題はどのように考えていますか。
「このチームはもっと自責を大事にした方がいいなと思います。すぐ人のせいにしたりするというのがあって、強くなれていない部分あると思うので、さっきもコーチが話してくれていたのですが、もっと頑張れるなという。自分もそうですが、自分で限界を決めちゃった部分、手を抜いちゃった部分が後悔です」
――ディフェンスで期待している後輩の名前を挙げるとしたらどなたですか。
「今2年生の谷島健太くん(政経2=浦和西)。自分も2年生からリーグ戦出ていたのですが、本当に対人に強くて、しかも本当に素直で頑張れる子だと思うので」
清水
――入替戦決まった時はどのような心境でしたか。
「今年はシーズン当初からメンバーが集まっていて、日本一を狙えると言われた中で、自分たちの思い描く姿と全然違う世界だったので、すぐには入替戦に目を向けられなかったです。そんな中でミーティングを重ねて、もう全員で臨もうというふうになりました」
――どのような4年間でしたか。
「4年間ずっと目標にしていた『学生日本一』は達成できなかったのですが、1部という舞台を後輩たちのために残すことができたところは努力の証だと思います。最終的に勝つことができて、チームの未来を守ることができたので、ほっとするとともに、本当に4年間やってきてよかったなっていう気持ちです」
――後輩へメッセージをお願いします。
「来年は今出ている人たちがいなくなって厳しい部分もあると思うのですが、そこは3年生の松本新大(MF・情コミ3=高崎)とか高木大輔を中心にやっていけば、力ある子たちがいっぱいいるので、学生に日本一を目指してやってもらいたいなという思いです。僕も暇なので試合とか練習に顔出します!頑張ってください!」
関連記事
RELATED ENTRIES

