1点を守り切れず 優勝は持ち越しに/エイワ杯関東大学リーグ戦
今試合のレギュレーションタイム内に勝ち切れば優勝が決まる一戦は、明大が終始1点のリードで試合が進んだ。第3P6分に同点弾を入れられるも、終盤に乱戦を制し、得点を挙げる。しかし、あと4秒というところで押し込まれ、延長戦に突入。ここでも勝敗が決まらず、PSS戦に持ち込まれた。PSS戦でも両者ともに勝ち越せず、サドンデスに入ったが、最後は東洋大が制し、敗戦を喫した。
◆9・6~11・30 エイワ杯関東大学リーグ戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
▼11・16 対東洋大戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
明大4{2—1、 1—1、1—2}4東洋大〇
※PSS戦の結果、敗戦
東洋大の攻勢で始まった第1Pは、試合開始すぐにパスカットからの反撃でFW城野友咲(政経2=駒大苫小牧)が先制点を入れ、優位に立った。しかし、先制点から3分後に相手のパス回しからの攻めに対応できず、同点に追い付かれると、東洋大の堅い守りで攻撃が続かない展開となる。主導権を取り戻したい明大は、試合中盤にパワープレーになると、アタッキングゾーンで攻め続けた末にFW寺内理雲(政経2=駒大苫小牧)が追加点で東洋大を突き放した。その後すぐにキルプレーとなるも、パスカットからの攻めで得点を狙い続け、東洋大をけん制。終盤にかけて試合が大きく動くことなく、明大が有利のまま第2Pへ進んだ。
1点差と油断できない中で迎えた第2Pでもパワープレー中の攻撃が光った。序盤に緩急を付けた攻めで揺さぶりを掛けると、DF村社海莉(文4=埼玉栄)主将のシュートをFW渡邉力輝(商3=埼玉栄)が決め切り、2点差となる。追撃を仕掛ける明大は、連続でシュートを放つも、ここでは決まらず、第2Pの折り返しに入った。その後は、連続失点を阻止したい東洋大が激しい攻勢を仕掛け、苦しい局面となったが、GK工藤授(政経1=駒大苫小牧)が3連続セーブでゴールを守る。しかし、終了間際にゴール前でパックを奪われ、手痛い失点を受けると、再び1点差と厳しい状況に戻った。
どうにか逃げ切りたい第3P。開始直後から東洋大の攻めに苦戦を強いられていたが、6分41秒に守りを破られ、ついに同点に追い付かれる。守りの時間が多くなる中、好機を得たのは試合終盤。DF福田琉太(営4=白樺学園)のパスを受け取ったFW井口藍仁(商4=埼玉栄)が乱戦を制し、再度東洋大を突き放すシュートを決める。残り時間を守り切り、優勝を決めたいところだったが、延長戦に持ち込みたい東洋大が6人攻撃に出ると、わずか4秒を残したところで押し込まれ、まさかの同点に。60分での勝利を逃し、延長戦に突入した。
3対3の少人数で行われる延長戦は、5分間で先に得点したチームが勝利をつかむサドンデス方式。そのため、慎重な試合運びとなった。初手でパックを独占した東洋大が主導権を握り、明大が守りに入る展開になったが、パスカットでチャンスを広げるなど、果敢に攻めた。試合終了まで30秒を切ると、パックを奪った福田が井口につなぎ、GKと1対1の場面を創出するも、惜しくも防がれてしまう。ラストプレーでもシュートを止められ、PSS戦に入った。
勝敗を決するPSS戦は、工藤授がGKを務め、東洋大の先攻で始まった。1本目の攻撃を決められ、追いかける明大の後攻は、1人目であるFW香田龍冴(文2=白樺学園)がパックを流し込み、同点に追いつく。続く2本目を工藤授が止めるも、井口の攻撃は、フェイントが見切られ、止められてしまう。3本目ではFW岸本航太(政経3=白樺学園)が危なげなく決めたが、4本目の福田がシュートを外すと、東洋大に3本目と4本目を取られ、追い込まれてしまう。それでも、5本目に工藤授が鉄壁の守りを見せると、5人目として出場した寺内の策がはまり、サドンデスにつないだ。先攻と後攻を入れ替えて行われるPSS戦サドンデスの1本目は再び寺内。フェイントでのシュートを試みるも、今回はネットを揺らすことができなかった。後がないピンチを守りたいところだったが、一二三蒼太(東洋大)に右からのシュートを許し、東洋大に惜敗した。
「最初から守りの時間が多くなるのは想定できていたので、守りからの意識は強かった」(寺内)と少ない攻めの時間で得点を挙げてきた明大。あと一歩及ぼす、今試合で優勝に手が届くことはなかったが、最終戦での勝利に向け、勢いは止まらない。対戦相手は、東洋大と同じく、強豪の中大だが、今試合での悔しさを胸に最後の戦いで優勝をつかみ取りたい。
[ウエスト宙]
試合後のコメント
香田
——より攻撃的なセットに入っていますが、その点はいかがですか。
「寺内とFW小桑潤矢(営2=埼玉栄)と組んでいるのですが、その2人は得点力があるので、自分は縁の下の力持ちというか、見えないところでサポートしていこうと決めています。それがつながって点数入る時もあれば、今日みたいにあまり入らなかった時もあるのですが、チャンスは作れたのでよかったと思います」
——次戦に向けて改善が必要なところはどこだと思いますか。
「今回は反則が少なくて良かったので反則少なくしていきたいです。あとはシュート力です。キーパーに助けられた部分が多いので決定力を上げたいです」
寺内
——PSS戦についてはいかがですか。
「正直得意ではないのですが、監督やコーチ陣には毎回出させてもらっているので、もう自分が決めるしかないなと思っていました。1本目は決められて良かったのですが、2本目も決めたかったので練習します」
——次戦の中大戦に向けてどのような対策をしますか。
「正直まだあまり考えてないのですが、60分で勝てば優勝できるので、自分たちのプレーは変えずに、勝ち切るだけです。それだけを考えて練習頑張りたいと思います」
——最終戦に向けての意気込みをお願いします。
「ここ最近調子も上がってきて、自分たちは今三つ目のラインで2年生3人のフォワード組んでいるので、4年生のためにも勢いつけられるように自分たちが点取って頑張りたいと思います」
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