ベスト8敗退 立命大に善戦も一歩及ばず/全日本学生選手権

2025.11.12

 全日本学生選手権(インカレ)の3日目は立命大と対戦した。強力な立命大のオフェンスをわずか1失点に抑えた一方で、明大側もいつもの攻撃力を発揮することができず、ベスト8でインカレの舞台を去った。

 初戦、2回戦を快勝で突破し、準々決勝で迎えたのは前回大会準優勝の強豪・立命大。「体力的にすごくしんどい試合だった」(FB高橋澄世主将・商4=横田)。難敵を攻略できず、試合は明大に不利な展開が続いた。

 「相手がずっとボールを持っている場面が増えるというのは想定していた」(高橋)。立命大を想定し練習を積み重ねてきた明大だったが、試合は序盤から厳しい展開となった。ボールを奪っても固い守備を突破できず、逆に相手の攻撃をしのぐ時間が続く。最初にチャンスを得たのは立命大だった。PC(ペナルティコーナー)からピンチを迎えた明大はこれをなんとか切り抜けたが、直後に連続してPCを与えてしまう。「思っていたより(PCの)対応が難しくて、そこで結構やられてしまった」(高橋)。第1Q中盤、三度目のPCで迎えたピンチを脱し、カウンターから1回目のPCを獲得。しかしこれを決めることができず、再び相手にPCでチャンスを与えてしまう。GK宮西瑛太(文3=石動)が相手のシュートを止めると、続く相手の攻撃も粘りを見せてゴールを守り切った。その後も相手にPS(ペナルティストローク)を与えてしまうが、これを宮西が見事セーブし、明大側からは大きな歓声が上がった。第2Qでは開始すぐにPCを奪われたが、またも宮西の好守が光った。直後、再び相手のPCとなるも今度は守備陣が奮闘し得点を許さなかった。明大も中盤の連携とスクープによって立命大へ迫るが、あと一歩を攻め切れない。第2Q終了間際、PCを獲得しチャンスを迎えるが、シュートは上に外れ惜しくも先制の機を逃した。

 後半では序盤にPCを獲得し決定機を迎えるが、相手の好守備に阻まれる。第3Q5分、相手のPCからとうとう失点を喫したが、選手たちに動揺は見えなかった。「失点した後でももうやることは決まっていたので、もうそこはしっかり(やろうと)。逆にそこをしっかりやらなくなってしまうと、もうどんどん点が決められてしまうので、そこはまた集中し直して、チャンスもしっかりつくれていたので、そこであと1点決め切ろうっていうような考えでやっていた」(高橋)。相手に主導権を握らせ続けず、パスワークから攻撃の流れをつくっていく。再び得たPCからこぼれたボールを押し込もうとしたが、守備に阻まれてゴールとはならなかった。さらにFW安部成煌(営1=横田)がシュートを放ったが、枠を捉えず。どうにか流れを変えたいところだったが、第4Qでもチャンスを決め切れなかった。13分には相手にPSを与えてしまうが、宮西がしっかりとこれを止めてスコアを0ー1のままとした。最大のピンチをしのいだ明大は最後までゴールを目指したが、あと1点が遠かった。

 立命大という大きな壁を越えられず、明大はベスト8でインカレを終えた。「守りの部分でGKの宮西とか芝田(悠揮・理工2=丹生)がしっかり守ってくれて、そこで点を取られなかったので、こっちの流れを作って、逆にこっちがPCを取り返したり、いい流れも作れていたので、振り返ってみてそんなに悪くはなかった」(高橋)。課題は残ったが、収穫も多い試合だった。残るリーグ戦で悔しさを晴らせるか、選手たちに期待が懸かる。

[大島菜央]

試合後のコメント
高橋
――試合後のミーティングでは監督からどのような話がありましたか。
 「そうですね。監督からはすごく粘って守備して頑張ってくれたし、こっちの流れをつくれた時間帯もあって、そこでよく頑張ってくれたという言葉をいただきました。あと部長からいただいたのが、3年生の実力がそのチームの実力だというのを言われていて。GKも3年生ですし、今日もすごく3年生が頑張ってくれていたというのを言われましたし、選手たち自身もすごく頑張ってるなというのは伝わってきました」

宮西
――2度のPSを止められましたが、それぞれ振り返っていかがですか。
 「1本目に関しては、僕が反則の原因になっていたので止めなければという強い意識で臨んで、相手の動きに合わせて反応してしっかり止められたので、その点は良かったと思います。2本目に関してはこちらのリファールを使っても変えられなかったのですが、負けている場面だったので、絶対に止めないといけないという強い気持ちで臨んで、相手の目線を見て逆をついて、2本目に関しては読み通りだったなと思っています」