佐藤がF S1位に G Pファイナル進出決定/G PシリーズN H K杯

 大会2日目の11月8日、男子F S(フリースケーティング)が行われ、前日のS P(ショートプログラム)で2位の佐藤駿(政経4=埼玉栄)は圧巻の演技で1位に輝いた。惜しくも総合は2位となったがこの結果を受け、12月に愛知県名古屋市で行われるG P(グランプリ)ファイナルへの進出が決定した。

◆11・7〜9 GPシリーズNHK杯(東和薬品RACTABドーム)

 S Pの演技後に「SPはSPで終わった話なので、FSはFSでしっかりと最初から頑張ろうと思う」と意気込んでいた佐藤。FSではその言葉通り、冒頭の4回転ルッツをG O E(出来栄え点)3.12の高評価で決め、勢いに乗った。その後は二つのコンビネーションジャンプを成功させると、4回転トーループも確実に着氷。2種3本の4回転ジャンプを成功させると、演技後半もトリプルアクセルから始まるコンビネーションジャンプと3回転ジャンプ2本をきっちりと着氷。その後は「会場が一丸となってすごくいいコレオシークエンスができた」 と観客を熱狂させた。演技終盤のスピンから拍手は鳴り止まず、演技終了後にはスタンディングオーベーションが起き大きな歓声に包まれた。佐藤もガッツポーズをする会心の演技で、自己最高得点の189.04点でF S1位を獲得した。

 しかし、SP1位の鍵山優真(中京大)にはわずかに届かず、総合2位で大会を終えた。それでも、ケガを抱えながら出場したGPシリーズ2戦で存在感を示したことは大きい。

 「今回レベルの取りこぼしがSP、FSともに何個かあったので、細かい部分をしっかり修正していきたい」と語る。4回転フリップ投入は未定ながら、さらなる高みを目指しGPファイナルに挑む。

[野原千聖]

試合後の囲み取材より
佐藤
――FS1位ですが、いかがでしょうか。
 「そうですね。すごくうれしいですし、次の(GP)ファイナルにつながる点数なのかなと思っています」

――鍵山選手に勝つことも見えてきたのではないでしょうか。
 「まあ、頑張って行きたいなと思います。まずは、4回転の本数を増やしたりとか、やはりスピンのレベルの取りこぼしだったりとか、細かい部分をまずやってから、4回転の本数を増やしたりとかして、どうなるか分からないですけど、今後も頑張っていきたいなと思います」