鴨宮、全日本の舞台へ/東学生剣道選手権大会

1999.01.01
 ベスト32以上の選手と敗者復活戦の勝者24名が全日本への切符をつかむことができる関東学生剣道選手権大会。明大からは今季副将の鴨宮が敗者復活戦を制し、古豪の面目を保った。

 昨季団体全日本3位のメンバーが思わぬ苦汁を舐めることとなった。インカレでも活躍した仁部、三雲はまさかの2回戦敗退、森崎主将、松井は3回戦で全日本への望みを断たれる。ベスト32決定戦となる4回戦までに勝ち進んだのはわずかに鴨宮一人だけだった。

 ベスト32へ、全日本へ。古豪の意地を一身に受け試合に臨んだ鴨宮。期待に応えるかのように終始攻めの試合を展開するが、延長の末山口(日体大)に敗北を喫してしまい、敗者復活戦に望みを託すこととなった。

 部員らが声援を送る中迎えた敗者復活戦。声援の中、気負いはなかった。目の前に見据えた相手の動きだけを捉え、先ほどの敗戦が嘘だったかのような2本勝ちを奪い、全日本への出場を決める。満面の笑みと拍手でチームメイトに迎えられた鴨宮の背中には喜び、安堵感、そしてチームを引っ張る最上級生としての意地と誇りがにじんでいた。ただ一人のただ一勝だが、新体制のチームにとって大きな一勝となったに違いない。

 まずは全日本へ。鴨宮が意地をどれだけ見せてくれるか、今から楽しみだ。

☆試合後のコメント☆

・森崎主将
「今大会の目標は、全員で全日本に行くこと。それに向けてこれまで、基本の稽古に加えて地稽古を増やしたり、練習試合を増やして選手を選考するなど例年にない方法も試してきた。試合は自分との戦いだが、稽古では常に主将としてのプレッシャーがつきまとった。(自身の成績に対しては)全日本に出場したかったけれど仕方ない。思い切って打ちにいけたが、逆に簡単にいきすぎたかもしれない。全日本に出ない人は、団体に向けて気持ちを切り替えたい」。