9年ぶり準決勝進出! 1点差ゲームを制す/全日本学生選手権

2025.11.04

 2回戦で優勝候補・中大を下し、東海大との準々決勝に臨んだ。前半は相手に5連続得点を許すなど相手のペースで試合が進み、ビハインドで折り返す。後半、数的優位な時間帯に逆転し、最後はシーソーゲームをモノにした。これで2016年以来、9年ぶりとなる準決勝進出が決まり、目標の全日本学生選手権(インカレ)優勝へ前進した。

◆11・2~6 全日本学生選手権(いしかわ総合スポーツセンター)
▼11・4 準々決勝 対東海大戦
 ○明大32{14―16、18―15}31東海大

 前半は苦しい展開が続いた。前半5分に小嶋悠斗(営3=市川)の得点で4―2とした後、オフェンス陣のシュートが決まらず、10分には同点に追いつかれた。さらに、退場による数的不利な状況の間に5連続得点を許し、17分には6―11と5点差をつけられた。それでも「自分が出て何とかこの状況を変えようというふうな気持ちがあったので、強い気持ちで(試合に)入れた」(川原温想・法1=愛知)と途中出場の川原のシュートを皮切りに4連続得点で食らいつく。その後は一進一退の攻防となるも、2点のビハインドで折り返した。

 迎えた後半、3分に近藤佑樹(農4=春日丘)、4分に青砥直輝(商1=駿台甲府)のシュートで1点差に迫る。9分に相手が退場し、数的優位な状況となると栃尾佑(法3=北陸)の得点で追いついた。さらに崎前風諒(政経3=北陸)の連続ゴールで2点をリード。「前半があまり思ったようにいかなくて、自分が変わって1回コートを出たが後半切り替えて、しっかりコートに戻って点数も決められて良かった」(栃尾)。互いに譲らぬ展開の中、中盤はバック陣を中心に得点を重ねた。23分に決められたシュートで1点差に迫られるとそのまま試合は終盤に。27分に青砥のシュートが相手GKに止められ、28分には再び追いつかれた。しかし速攻で青砥がフリーの状態だった小嶋にパス。これを決め切り32―31とした。さらに相手のシュートを小嶋が阻み明大のボールに。試合終了まで残り40秒を切ったところでタイムアウトを取った。再開後栃尾のパスから熊谷継(農1=藤代紫水)がシュートを放つも相手GKが再びセーブ。残り30秒を切った状態で東海大のボールとなった。しかし残り20秒で放たれた相手のループシュートをGK坂本京介(営1=洛北)がファインセーブ。「全然(シュートを)止めていなかったので、最後は止めてやろうという気持ちでいったら止められた」(坂本)。攻撃に転じ、残り3秒で放った栃尾のシュートを相手GKがはじいたところで試合終了。1点差の死闘を制した。

 準決勝では今年度の関東学生1部リーグ戦を2季連続で優勝した国士大との対戦。秋季リーグ戦では直接対決で敗れ、目の前でリーグ優勝を決められた相手だ。「秋の借りを返すではないが、しっかり全員で話して、全員で勝ち切りたい。少しでもチームに貢献できるよう頑張る」(坂本)。インカレの舞台でリベンジし決勝進出を決められるか。

[堀口心遥]

試合後のコメント
加藤良典監督
――接戦を勝ち切れた要因を教えてください。
 「最後の勝利への執着心というところは一番大きいと思いますし、最後坂本がバックシュートを取ったので、そこは本当に1年生でよくやってくれたなと思います」

――国士大との対戦に向けて意気込みをお願いします。
 「優勝候補の大学で、秋も1点差で負けている相手なので本当にハードな、タフなゲームになるのは分かっているんですけど、自分たちが試合を積み重ねることに強くなっていると思うので、しっかり勝ち切って決勝まで進めるように頑張りたいと思います」

栃尾
――試合を終えた今の気持ちを教えてください。
 「試合内容的には思ったようにいかなかったですけど、トーナメントなので勝てばいい。結果論なので、素直にうれしいです」

川原
――チームが苦しい場面でシュートを決められていました。
 「正直あまり覚えていないんですけど、とにかく全力を出し切って、それが結果につながったと思うのでとてもうれしいです」

坂本
――試合を振り返っていかがですか。
 「競った展開になることはある程度予想していましたが、その通りになってしまったので、後半は自分たちの持ち味を生かしていい形に持っていこうという話をしていたので、それがうまくいって良かったです」