惜しくも男女共に目標に届かず/東日本大学選手権
「ベスト4入りをとりあえずの目標にした」(久保田・商2)と言うように、組み合わせ的にも表彰台を狙える位置にいた女子団体。しかも今回は、昨年主将を務めた稲浩平氏(平21法卒)がコーチとして試合に就いていた。「稲先輩が入ってたことが安心だったし、先輩が頭を使っていつもとオーダーを変えたことが良かった」(久保田)。その言葉通り、1回戦、2回戦、3回戦と、順調に勝ち進んでいく。
ベスト4進出を懸けた準々決勝、相手は第3シードの高崎商科大。先鋒(せんぽう)・松谷(法4)が最後まで粘るもあと1ポイント奪うことができず、5―5の引き分けで中堅・久保田につなぐ。久保田は先に2ポイント取られてしまい、上段突きで1ポイント奪い返すも1―2で敗れ、大将・浅井(法2)に望みを懸けた。高崎商科大、大将の強気の攻めに浅井も対抗するが、追い上げはならず2―5で敗れ、ベスト4進出は果たせなかった。
新入部員がおらず、戦力としては昨年と変わらない女子。「勝てない相手じゃないことが感じられたから、これからの練習で頑張れる」(松谷)と、あくまで前向きだ。今後さらなる成長を見せてくれるに違いない。
一方、代が変わり、「飛び抜けて強いところがいなくなった」(中村(竜)主将・法4)という男子団体。即戦力ルーキー2人の加入もあり、明治にも十分優勝が狙えた。
1回戦の立大、2回戦の横浜国大には、相手を全く寄せ付けず5―0で余裕の勝利。しかし続く3回戦は、第2シードの拓大との戦いだった。拓大は、昨年の関東インカレで接戦の末本学が破った相手。しかも今年は「チームの力は自分たちの方が上」(中村(竜)主将)。ベスト8進出への期待が膨らむ。
まず先鋒・松本(法1)が果敢に攻めていく。終了間際に追い上げられるも逃げ切り、4―2で勝利。次鋒(じほう)・中村(豪・政経2)は序盤から0―4と追い詰められる。上段突きで2ポイント奪うも、逆に奪い返され2―6で敗れてしまった。続く中堅は、今年の全日本強化選手にも選ばれている清水(政経1)。素早い動きで攻めるが相手も粘り、なかなか決まらない。必死の攻防を繰り返し、残り0秒というところで清水が上段突きを決め、貴重な1点を挙げた。
残す2人のうち1人勝てば本学の勝利――そんな局面で副将、大将を務めたのは4年生の2人。副将・谷崎(文4)は、やや相手に押され気味になるも積極的に攻めた。取ったり取られたりを繰り返し、4―4のままあと1点を決めることができずに引き分けた。
試合の勝敗を懸けた大将戦は中村(竜)主将に託された。ここで勝てば明治のベスト8進出が決まる。だが、拓大の大将も意地を懸け攻めてくる。中村(竜)主将が必死に攻めるが抵抗むなしく0―6で敗れ、男子団体ベスト16に終わった。
「悔しい。チーム全体として調子良かったのに、大将として勝てなかった」(中村(竜)主将)。この日に合わせ練習に励んできただけに、その悔しさは大きい。だが、まだ1年は始まったばかり。「後半の関東と全国で勝てるようにしたい」(中村(竜)主将)と、気持ちを切り替えた。秋には、彼らの満面の笑顔を見られることだろう。
[荒井りな]
~選手のコメント~
・中村(竜)主将
「この日に合わせて練習してきたし、チーム的には拓大よりも力が上だったので悔しい。優勝が目標だった。飛び抜けて強いところがいないし、チーム全体として調子が良かったのに大将として最後勝てなかった。後半の関東と全国で勝てるようにしたい。24日の関東(個人戦)でベスト16に入り、全国にも行けるように頑張ります」
・松谷
「今大会は気持ちが入ってた。明治の女子はずばぬけて強い人がいないから、4人のうち誰が出ても絶対勝つぞって思っていた。高崎商科大にはボロ負けしなかっただけに、勝てない相手じゃないことを感じられたからこれからの練習で頑張れる。形は新しい形を練習している。全日本に使えるか試したい」
・久保田
「内容的には結構良かった。稲先輩が入ってたことが安心だった。本当はベスト4をとりあえずの目標にしていた。目標を持って組手できたのは良かった。次の個人戦は上位を明治が占める!」
・清水
「自分の持ってる実力の80パーセントくらいしか出せなかった。これから練習に励んで120パーセントの力を出せるようにしたい。もっと練習しないと勝てないと思うので、“初心に返る”じゃないけど、一つ一つ勝負に対してもっと勝つっていう気持ちを大事にしていきたい」
・松本
「もうちょっとちゃんと練習して、後ろの人が楽になるように、自分がきちんと勝って余裕を持たせてあげたい。自分に厳しくしていきたい。これから結構試合が多いので、一つ一つしっかりやって、試合に出るからには優勝プレゼンツしたい」
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