ジュニアの周藤が今季自己最高得点で3位 菊地らシニア勢は全日本選手権に届かず/東日本選手権
大会最終日は、ジュニア男子とシニア男子のFS(フリースケーティング)が行われた。ジュニア男子では2本のトリプルアクセルを決めた周藤集(政経1=ID学園)が3位となり、表彰台に登った。12月の全日本選手権(全日本)出場を懸け5位以内を狙ったシニア男子は、菊地竜生(政経3=目黒日大)が7位で最上位となり惜しくも出場権獲得を逃した。
◆10・24~26 東日本選手権(山新スイミングアリーナ)
▼ジュニア男子

▼シニア男子


SP(ショートプログラム)3位でFSを迎えた周藤は『ノートルダムの鐘』の重厚な音楽に乗せた演技を披露した。冒頭のトリプルアクセルと2回転トーループのコンビネーションジャンプは華麗に着氷する。続く2本目もトリプルアクセルに挑んだが、回転が抜け1回転になってしまう。今大会の目標を「ショートとフリーで3本の(トリプル)アクセルを決めること」と話していた周藤は、もう一度成功を狙い3本目のジャンプもアクセルの軌道に入り、ここでは見事に決めて見せた。その後も大きなミスをすることなく演技をまとめる。さらに三つのスピンでは全てで最高難度のレベル4を獲得し観客を沸かせ、今季自己最高となる123.09点をマーク。3年ぶりに表彰台に立った。

シニア男子FSには、丸山英希(法2=宇都宮短大付)、磯和大智(営1=京都両洋)、菊地の3選手が出場。まず初めに登場した丸山は、大会前から構成に入れたいと語っていた3回転ルッツから演技が始まった。しかし惜しくも転倒し成功とはならない。手足を大きく使った振りや緻密なステップシークエンスを見せたが「シーズン通してコンビネーションでミスをすることが多い」と3本のコンビネーションジャンプはいずれもGOE(出来栄え点)で減点となり、課題が残った。

磯和はこの日も4回転トーループ2本を構成に入れての演技となった。最初のジャンプは、回り切ったものの転倒となる。果敢に挑んだ2本目の4回転トーループは、スピードに乗り鮮やかに決まった。本人も「一番の出来」と会心の出来でそのまま2回転トーループを付け、コンビネーションジャンプでの成功となる。勢いに乗った磯和はその後のジャンプもすべて着氷。フリーは自己ベストを更新する110.05点で東京選手権から30点近くスコアを伸ばした。

FSでの挽回を狙う菊地は明大勢最後に登場した。「飛距離が持ち味」と語った冒頭のトリプルアクセルは、1.92点のGOEが付く大きなジャンプとなる。しかし後半のステップのミスやスピンのレベルの取りこぼしが重なり、思うようにスコアを伸ばし切れず。目標としていた2年連続の全日本出場を逃す結果となった。
[吉㟢帆奏]
試合後のコメント
菊地
――今日の演技を振り返っていかがですか。
「自分の中で最高の出来ではなかったですが、強い気持ちを見せることができた演技ではあるかなと思います」
――SPのミスはどのように切り替えましたか。
「SPの失敗はもう忘れるためになるべくリラックスをして、悪いイメージをなくす努力をしました」
丸山
――今日の演技で良かったところや課題はありますか。
「目標だったルッツを締められたところはとてもいいことだと思います。課題は今シーズン通してコンビネーションでミスすることが多くて、もったいないなと思います」
――次の試合に向けての意気込みをお願いします。
「次の試合ではルッツもしっかり降りて、他のトリプルジャンプなどできるジャンプをしっかり決めて、もったいないミスのないように頑張りたいと思います」
磯和
――4回転トーループを決めることができた要因はどこにありますか。
「リンクが跳ねる氷だったので、6分間練習から軽く跳べていました。今日は両方揃えることできるのではないかと思っていました」
――今後達成したい目標を教えてください。
「僕自身ジャンプがとても好きなので、4回転3種類、試合ではなくても着氷できたらなと思います。今はサルコーは調子が良くて立てるかなという感じで、ループもゆくゆくはやって動画にでも残せたらなと思います」
周藤
――3本目のトリプルアクセルに挑むことは決めていたのですか。
「練習でパンクなどをした時は毎回リカバリーするように練習してきていたので(ミスをしたら)やるということは決めていました」
――PCS(演技構成点)が高く評価されていましたが、その点についてはいかがですか。
「踊ることが得意で、表現の部分やスケーティングの部分もずっと磨いてきたことだったのでそこは自信を持って挑めました」
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