江川が完全優勝で2連覇! 4度目の全日本選手権出場決める/東日本選手権

 大会2日目はシニア女子FS(フリースケーティング)とジュニア男子SP(ショートプログラム)の演技が行われた。シニア女子には江川マリア(政経4=香椎)と元榮愛子(商3=目黒日大)が、ジュニア男子には周藤集(政経1=ID学園)が出場。江川はSP、FSともに1位の完全優勝で大会を制し、4年連続となる全日本選手権(全日本)の切符をつかみ取った。

◆10・24~26 東日本選手権(山新スイミングアリーナ)
▼シニア女子

▼ジュニア男子(SP)

 SPを首位で発進し、笑顔でリンクに立った江川。壮大な音楽の冒頭に合わせ、気迫の表情で演技を開始した。1本目の3回転フリップと2回転トーループのコンビネーションを着氷したが、2本目に跳んだ3回転ルッツはステップアウトとなってしまう。さらに後半の3回転フリップでも着氷が乱れるなど完璧な演技とはいかなかった。しかし2本の2回転アクセルのコンビネーションで高い加点を獲得し、安定感を見せた。ステップでも情感のこもった表情と動きで会場を魅了。120.02点をマークして連覇を達成し、全日本への切符をつかんだ。

(写真:連覇を果たした江川)

 6分間練習ではジャンプが抜けてしまっていたという元榮。冒頭の3回転サルコーと2回転トーループのコンビネーションを成功させるが、続く3回転ルッツは回転不足となってしまうなど、3本のジャンプが回転不足となった。それでも終盤には見せ場のスパイラルで会場を沸かせるなど、元榮らしいダイナミックな演技を披露。「とりあえず締めることは本番で出来た」と安堵(あんど)を見せつつ「自己ベストを出したいというのはやはり目標なので、それには少し遠い結果になってしまった」と悔しさの残る結果となった。

(写真:笑顔で演技に臨んだ元榮)

 「一番は悔しいという思いが強い。今回SPはノーミスのつもりで来ていたので、その中で(コンビネーションジャンプが)3回転―2回転になって、点数が大きく下がったのが悔しい演技」と唇をかみ締めた。ジャズの軽快な曲調に合わせ、流れるように冒頭のトリプルアクセルを着氷。しかし続く2本目のコンビネーションジャンプはセカンドジャンプが2回転となるミスが出た。「最近練習からトリプルジャンプの回転に余裕が出てきて、それで(1本目で)回りすぎた分、セカンドを付けにくい状況だった」と分析。それでも、最後の3回転ループはしっかりと着氷し、スピード感のあるスピンで演技を締めくくった。得点は東京選手権から約10点アップの70.77点をマークし、3位発進となった。

[髙橋未羽、大島菜央]

試合後のコメント
元榮
――演技を振り返っていかがでしたか。
 「今日の6分間練習とかがあまり出来ていなかったのですが、その中では本番はまとめられたかなと思います」

――東日本学生選手権から2週間という中でしたが、どのような調整をされてきましたか。
 「やはり曲の中でジャンプがハマるように練習してきたつもりではあります」

周藤
――大学1年生ということで、選べばシニアにも行けると思いますが、今年もジュニアで頑張ろうと思った理由はどのようなところにありますか。
 「一番は去年の全日本ジュニアで10位の低い順位取ってしまって、その時泣きながらインタビュー受けたり、すごく悔しい思い出があったので、さすがにリベンジしたいなと思って(シニアに行くのを)やめました」

――同じチームには同世代の選手が強い選手がたくさんいて、今の時期も各大会で活躍されていますが、そういう仲間の活躍とかはどのような刺激になっていますか。
 「やはり中井亜美選手(TOKIOインカラミ)はとても結果を出していますし。でも一番自分の刺激になるのは、同じカテゴリーで戦っている中田璃士くん(TOKIOインカラミ)だったり、森遼人くん(MFアカデミー)もそうですね。練習中からすごい4回転ジャンプを跳ぶのでとても刺激になっています」