菊地SP9位 FSで巻き返し誓う/東日本選手権

 1024日、全日本選手権(全日本)出場をかけた東日本選手権(東日本)が開幕した。1日目はシニア男子SP(ショートプログラム)が行われ、菊地竜生(政経3=目黒日大)、丸山英希(法2=宇都宮短大付、磯和大智(営1=京都両洋)の3選手が出場した。シニア男子は全日本出場の5枠をかけ争う。

◆10・24〜26 東日本選手権(山新スイミングアリーナ)

 全日本への切符をつかむべく、菊地は『くるみ割り人形』を披露した。花々で彩られた桃色の衣装に身を包み、演じるのは金平糖の精。「妖精の可愛らしさも表現して」とイメージを語るように、軽やかな踊りで表現した。SPから勢い付けたい菊地だったが、冒頭からジャンプに精彩を欠く。得意のトリプルアクセルでは着氷が乱れ、続く3回転ルッツ、3回転トーループのコンビネーションでは転倒。SP9位と好発進とはならなかったが「気持ちを切り替えるしかない」と前を向いた。また、52点代、SP9位という結果は奇しくも昨年度の東日本と同じ状況。昨年度FSで四つ順位を上げ挽回(ばんかい)してみせたように、FSは会心の演技を披露したい。

(写真:『INSANE』を披露した磯和)

 小気味良い曲調の『INSANE』を演じたのは磯和。冒頭のジャンプはダブルアクセルの予定だったが今試合ではトリプルアクセルに挑んだ。しかし惜しくも着氷とはならず。直前での構成変更の理由を「昨日の練習で思ったよりきれいに跳べたので」と演技後に明かした。「自分のベストを出そうという方に集中して取り組んできたので、気負うことはなかった」と大胆にSPに臨んだ磯和は、4回転ジャンプの挑戦を掲げFSに挑む。

(写真:SP21位の丸山)

 「今回は体調不良でジャンプをあまり跳べない状況で試合に挑んで、逆に力が入りすぎないで飛べたのかな」。丸山は練習では調子がいいというジャンプ3本をすべて着氷に成功し満足気な表情を浮かべていた。しかしスピンは乱れてしまい点数を伸ばすことはできず「ジャンプが跳べなかった時にスピンは点数が出る要因になるのでしっかりできるようにならないとなと思う」とスピン、ジャンプともにそろえることを目標に掲げた。FSは「ルッツを入れて着氷したい」と意気込んでいた。

[橋本太陽、野原千聖]

試合後のコメント
菊地
ーー挽回することは得意でしょうか。
 「アクセルが自分の武器なので、FSはトリプルアクセルを2本入れて技術点で点数を取ります。本来はSP、FS両方そろえて高得点を出したかったですが、失敗してしまったら仕方がないのでFSで頑張りたいと思います」

ーーフリーへの意気込みをお願いします。
 「しっかり今自分の出せる最大限を出し切って、全日本への切符をつかみたいと思います」

磯和
――振り返っていかがでしたか。
 「アクセルをミスしてしまったんですけど、他はまとめることができたので、点数だけ見たらあまり伸びなかったですが内容的にはそこまでは悪いものじゃなかったかなと思います」

――FSでの目標を教えてください。
 「SPではトリプルアクセルを降りることでしたができなかったので、FSでは4回転ジャンプを跳びたいです」

丸山
――演技を振り返っていかがでしょうか。
 「今シーズンずっとジャンプの調子が良かったんですけど、試合では入らないということが続いていたので、今回は入ってよかったなと思います」

――今回の演技で良かった点を教えてください。
 「ジャンプが上手く入ってコケたりすると体力がその分奪われてしまうで、そういった部分がなく後半まで体力がある状態でできたのはよかったなと思います」